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TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2nd Season 第11話感想 [アニメ]

#11「夢」
#11「夢」
 さて、1週間焦らされた結果発表。固唾をのんで結果発表を待つみんな。
 2位は…ウィーン・マルガレーテ!
 「ということは…!」
 Finalist…Liella!
 「Liella!…勝った…」
 やりました!悲願の東京地区大会突破、全国出場です!みんな嬉しそうです。そしてちゃっかり抱き合っているクウすみ!そういうとこやぞ!w
 歓声に包まれる会場を前に、「みんな喜んでくれてる」「やっと去年の記録を超えることができました…!」と、喜びを噛みしめます。

■みんなの夢
 喜びと歓声に包まれる中、ひとり納得できない様子のウィーンちゃん。レポーターさんのマイクを奪い取って「私はこの結果を認めない!」と声を荒げます。
 それに対し、「この結果は聴いてくれたみんなの出した答えだよ。スクールアイドルは一人じゃない。みんなと一緒だからステキなライブが生まれるんだと思うの。それが伝わらないなら、マルガレーテちゃんにはスクールアイドルのステージに立って欲しくない」と諭すかのんちゃん。一人じゃない、聴かせたい人、聴いてくれるみんながいてこそ。
 「フン」と不満そうな顔をしてずかずかと去って行くウィーンちゃんがなんだか年相応の子供っぽさで可愛らしくもありますが、これは後で反感買いますよね…。

 そんなこんなもありつつ、かのんちゃんの家で祝勝会。
 「1年生ががんばってくれたから乗り越えられた」と1年生の労をねぎらう千砂都部長。実際、2期生のがんばりはネットでも評判になっているようです。一方で問題発言をしてしまったウィーンちゃんは、やはりというか、批判の的にさらされている様子。
 「もうラブライブ!に出て欲しくない」「あんなにいい歌だったのに残念」「不満があっても、あんなところで言うのはどうかと思う」などなど。まぁもっともな意見ではありますが、こういうのはあまり気持ちの良いものではありませんね…。
 それに、なぜあんなことを言ったのか、これまでの態度や発言の真意も含めて気になる部分ではあります。

 そんな考えにふけっていると、唐突にありあちゃんが特大クラッカーで「ハッピニューイヤー!」のお祝い。
 どうやらいつの間にか年を越していたようです。…って、大晦日の夜中に祝勝会やってたんですね。
 というわけで、早速初詣に赴く一行。
 近くの大きな神社でしょうか、すごい人混みです。寒さに関しては「北海道に比べたらなんてことない」きな子ちゃんも、この人混みは驚き。
 人混みが苦手なかのんちゃんは「こたつでごろごろしてる方がいいよ」と言います。その言葉を聞いて「こたつでごろごろ?」と不思議そうな恋ちゃん。どうやらこたつ未体験のようです。これはマズい、また恋ちゃんをダメにするアイテム登場ですw

 で、あまりにも混んでいるので、場所を変えてすみれちゃんの家の神社に初詣。
 「ここの方がすいてて良いデス」「いちいち言わなくていい」「でも、地元民としてはこっちの方が落ち着くかも」なんてやりとりをしつつ、改めてお参り。
 「今年1年、みんな仲良く、いい歌を歌って、いいライブができる、いい年でありますように」
 この願いもまた、「夢」です。

■誰かの夢
 そんなこんなのお正月。
 ウィーンちゃんのことが気になってネットで調べてみるかのんちゃん。どうやらまだいろいろ言われているようです。で、なんとなく名前を検索してみたら、SNSのアカウントが出てきました。
 そこには高校からはお姉さんのいるウィーンの音楽学校に入ろうとしたけれど不合格になったことなどが綴られていたようで、そのことを千砂都ちゃんに電話で相談するかのんちゃん。それにしても、ウィーンの学校にウィーンちゃん。ややこしいw
 「でも、ラブライブ!にはどうして出場を?」そう、そこなんですよね。肝心のその部分はわからない。でも、かのんちゃんとしては不合格になったときの気持ちも分かるだけに、どうしても気になります。
 何気なくウィーンちゃんのSNSを見ていると、ついさっき投稿されたばかりの写真を見つけます。写っているのはラブライブ!決勝の会場。もしかしたら会えるかもと写真の場所に急いで駆けつけてみると、ベンチに座ってぼんやりと眺めているウィーンちゃんが居ました。

 意を決して話しかけるかのんちゃん。
 「マルガレーテちゃんだよね」
 「人違いじゃない?」いやいやいくらなんでも間違えようが無いでしょw
 隣に座って「ウィーンの音楽学校…入学できなかったんだよね?お姉さんと同じ学校に入りたかったのに、入れなかったんでしょ?」と聞きます。
 「どこで聞いたの?」と不審がるウィーンちゃんに、「…書いてあった」とSNSの投稿を見せるかのんちゃん。ウィーンちゃんなんかちょっと抜けてますよねw
 それはそうとして、かのんちゃんは自分も受験に失敗した経験があることをウィーンちゃんに話します。そしてその時の「夢が奪われたように思ったのは、きっと同じ…」だと。

 「私ね、小さい頃から夢があったの。世界に歌を響かせたい。自分の歌で世界中の人を笑顔にしたいって。だから、いっぱい練習したけど、それが楽しくて何も苦じゃなかった」「でも、人前で急に歌えなくなった。その時の私には、音楽科なんて夢のまた夢」そんな挫折から立ち直り、私を叶え、夢を掴んだかのんちゃん。
 しかし、その言葉に「同情してるっていうの?」と怒るウィーンちゃん。同情ではないと言うかのんちゃんですが、「私に勝って人の夢を、あなたは奪ったのよ!」と言い返され、その言葉に驚きます。
 立ち去ろうとするウィーンちゃんを引き留めて「夢を奪ったって、どういうこと!?」と聞くかのちゃんに、ウィーンちゃんは「…条件だったの」と渋々答えます。
 どうやらラブライブ!は海外でも少しは知られているらしく、そこで優勝できたら「推薦で編入を考えてもいい」と言われたのだとか。
 「それで、ラブライブ!に…」
 「当然でしょ、じゃなきゃ私があんなくだらない大会に出るはずない」
 そして優勝できなかったことでそれがダメになった。またしても夢を奪われた。自分の方が優れていたはずなのに、自分よりもかのん達の方が上という評価を下したステージも観客もくだらない、と言うわけです。
 「あなたもわかるでしょう。どっちの歌がうまかったか。何なら今から決勝を辞退してもいいのよ?」というウィーンちゃんに、かのんちゃんは毅然として答えます。
 「それはできない。だって、私たちの方が勝っていたと思うから」と。
 「私たちは全員、みんなに歌を届けたいと思って歌っていた」そして「その想いは…あなたより強かった」
 勝者があれば必ず敗者がいる。そしてかのんちゃん達は去年敗れた側で、夢が叶わなかった側でもあるんですよね。叶わなかったというか、そこで気付いた。そしてこの1年歩んできて、一度は叶わなかった夢を、それでも持ち続け、今度は叶えるた。想いの強さが勝利をたぐり寄せた。
 かのんちゃん自身も、歌えなくなって挫折を経験したけど、今こうして歌っている。一度夢を失ったかと思っても、必ずしもそこで終わりではない。
 「フン!意味わかんない」とふてくされて去って行くウィーンちゃん。

■私の夢
 冬休みも終わり、改めて全校生徒の前で全国大会進出を報告するLiella!。きな子ちゃんのちょっと毒舌な所も面白かったw
 そんな報告会の後、決勝に向けて練習と意気込んでいるところへ、一人理事長先生に呼び出されたかのんちゃん。

 おもむろにウィーン国立音楽学校なる学校の紹介を見せられます。学校案内のページに映っていたのはウィーンちゃんにそっくりの子。たぶんお姉さんでしょうね。
 「そこから今朝、メールが来たの。結ヶ丘女子高等学校に所属する澁谷かのんさんを、当校に招きたい。留学生として」…まさかの展開です。しかも一流の学校からの直々のお誘い。
 「留学…」
 期間は今年の4月から、つまり今季のラブライブ!決勝後、3年生になってから。なんとも絶妙な時期です…。学費や生活費も面倒を見てくれるそうで、行くかどうかはもちろん自由。
 「ただ、あなたが本気で歌の道を目指していきたいと思うのであれば、大きなチャンスであることは確かよ」「返事は今すぐでなくてもいいわ。ゆっくり考えなさい」
 本気で歌の道を目指すなら、というのが重い言葉です。

 外ではがっつり盗み聞きしようとしていたみんな。わざとらしく誤魔化していますが、バレバレ。というか怪しまれない方がおかしいw
 そしてかのんちゃんが手にしている資料に気がつく四季ちゃん。
 咄嗟にウィーンちゃんのことを調べていたら、理事長先生が彼女が目指していた学校の資料を持っているからもらった、というふうを装うかのんちゃん。まぁ、いろいろ探っていたのは本当ですが、貰った資料は自身の留学の検討用にですよね。
 いつもの中庭でウィーンちゃんがウィーン国立音楽学校を目指していて、その条件としてラブライブ!での結果を必要としていたことなどを話します。
 ただ、そんなかのんちゃんの様子に、さすがにみんなもどこか違和感を覚えた様子。

 その夜、貰った学校案内を読むかのんちゃん。専門的な指導を受けられ、卒業後は希望した音楽の道に進める。そして思い出す、小さい頃から決めていた夢。
 「夢?それはもう、小さい頃から決めているんだ!」
 世界中の人に歌を届け、笑顔にしたい。神宮競技場でウィーンちゃんにも話していたあののこと夢でしょうか。
 ふっと笑顔を浮かべギターでも弾こうかとしたとき、外の物音に気付いて見てみると、組み体操状態でかのんちゃんの部屋を覗こうとしているLiella!のみんな…。いや、ウィーンちゃんみたいに向かいのテラスにでも登ろうよwというのは野暮なツッコミでしょうか。まぁ、このみんなで力を合わせるところもLiella!のらしさです。
 かのちゃんがウィーンの留学すると噂になっていて気になって探りに来たみんなを見て、ちょっとだけかのんちゃんの表情が変わるんですよね。もしかしたら、心配するみんなの言葉を聞いて、何か考えを変えたのかも知れない、そんな気もします。
 で、かのんちゃんは留学の話があったのは本当だけど、留学するつもりはないとみんなに言います。「結ヶ丘に入ってスクールアイドルになって、歌が大好きってまた言えるようになった」だからこの学校で、3年間スクールアイドルとしてみんなと一緒に頑張って喜びたい。「この喜びを重ねていくことが、私の喜びの一つ」だと。
 それを聞いて、ほっと一安心のみんな。
 けれどそんな中で、ひとり複雑な表情で見つめる千砂都ちゃん。恋ちゃんに声を掛けられ「何でもない」とこたえますが、その拍子にふと物陰から見ていたウィーンちゃんの姿を見つけ、とっさに追いかけて捕まえます。
 「話があるの!」と言う千砂都ちゃんに、「こっちは話なんてないわ。答えは聞いた!」とウィーンちゃん。何のことかと聞けば、かのんちゃんの留学のこと。
 「留学はしない、ここに残るんでしょ」
 「どうして留学のことを…」と気になる千砂都ちゃん。
 あなたには関係ないというウィーンちゃんに、教えてくれるまで離さないと食い下がる千砂都ちゃん。その圧に押されて、仕方なく話すウィーンちゃん。
 「今日、家族から連絡があったの。かのんがウィーンに留学するなら私も一緒に戻ってきていい。かのんの元で歌を学びなさい…と」
 「かのんちゃんの元で…」ということはつまり、かのんちゃんはウィーンちゃんよりも優秀だと見られているということです。
 「かのんに連れられて戻るのはしゃくだけど、それで学校に入れるのなら、それでも…」とか言ってます。
 その話を聞いて、「…かのんちゃん、そんなに評価されてるんだ」とつぶやく千砂都ちゃん。そしてその言葉にちょっと驚いた表情を見せるウィーンちゃん。
 千砂都ちゃんはかのんちゃんが世界一の音楽学校から評価されていることを知り、ウィーンちゃんは逆に評価されているのはかのんちゃんであって自分ではないということに気付いてしまった(のかもしれない)。なんだかウィーンちゃんもちょっとかわいそうです。
 そして世界一の音楽学校からこれほどまで高く評価されているということを知った千砂都ちゃんは何を思ったのか…。
 何にせよ、かのんちゃんが留学しないというのなら、かのんちゃんにくっついて進学をさせてもらうという話も無くなる。だとしても、ウィーン音楽学校に何としても進学したいという気持ちは変わらない。だから、「かのんがダメなら、自分の力だけで夢を叶えてみせる」そう言い残して去って行くウィーンちゃん。
#11「夢」

 後日、改めて理事長先生に「やっぱりピンとこなくて」、と留学の話の断りを入れるかのんちゃん。「決めるのはあなたよ。いいのね?」と念を押す理事長先生に、「…はい」とこたえ退室します。去り際に一瞬地球儀に目をやるのも、かのんちゃんにまだなにか思うところがあるのを感じさせる意味深な描写です…。
 それと入れ替わるように今度は千砂都ちゃんがやって来て、なにやら理事長先生に申し出ます。

 その頃、屋上では寒さに震えるすみれちゃん。そしてなぜか屋上にこたつを持ち込んで暖を取っているみんな。すっかりくつろぎモードです。というか電源はどこから…。いやそれ以前にこたつに入るにしても屋上ではなくて部室でいいじゃんw
 それはそうと、「これがこたつなのですか~」と、案の定すっかりダメになってしまっている恋ちゃん。
 恋ちゃんをダメにするアイテムにまた新しいものが加わってしまいました…。
 一方、「さあ決勝はすぐそこだよ!練習練習!」とひとり張り切ってやって来たかのんちゃん。そんなかのんちゃんの姿に「見てるだけで寒いですの」とか言ってますが、いやいや君たちもじゅうぶん薄着だから…というのは野暮なツッコミでしょうか。
 「気合い入れて練習していればすぐにあったかくなるから!」とかのんちゃんにこたつを引っぺがされてしまいます。でもここのかのんちゃん、ぐうたらなみんなを見てのリアクションの淡泊さといい、なんだかちょっと空元気っぽいんですよね。

 とそこへ、遅れて千砂都ちゃんがやって来ます。早速練習メニューをたずねるかのんちゃんですが、千砂都ちゃんは神妙な面持ちで「みんなも、話があるの」と切り出します。
 「反対されるのは分かってる。でも、正直な気持ちだからはっきり言うね」、と前置きして告げられたのは…。
 「私、かのんちゃんに…留学して欲しい」
 まさかまさかの展開です…!
#11「夢」

 三者三様の「夢」。私が叶えたい夢と、みんなと叶えたい夢。またひとつ生まれた(かもしれない)夢。それらが複雑に絡み合った今回のエピソード。…からの、次回最終回、「私を叶える物語」です。
 2期シリーズはわりと「みんな」という部分が印象的に扱われてきたのですが、ここにきて再び「わたし」への帰結。
 「私を叶える物語」というのは今作の重要なキーワードですし、いよいよそのものズバリがきましたね…!


■トピック
 ウィーンちゃんは進学の夢を叶えられず、条件として与えられたラブライブ!の優勝すらもかのんちゃん達の勝利によって奪われた。そのいったんは奪われた夢を、今度はかのんちゃんの留学によって取り戻せるチャンスが出てきた。しかしそれによって(自分とは直接関係ないところで)別の夢が奪われることになる。
 千砂都ちゃんは、たぶん歌が大好きなかのんちゃんを叶えたいのでしょう。かのんちゃんが決められないのなら、私が決めてあげる。ある意味かのんちゃんができないことをやる、です。そして自分はかのんちゃんと一緒にスクールアイドルをやるために音楽科をやめていながら、かのんちゃんには自分の将来のために留学してと言うのもある意味わがままな願いです。
 かのんちゃんが留学を諦めるということは、世界一の環境で歌を存分に学べるまたとない機会を失うことでもあります(ラブライブ!が高校3年間であるのと同じように、高校生活そのものも限られている)。けれど、留学してしまうと、みんなで一緒にスクールアイドルをやり遂げるという夢は叶わなくなる。
 何かの夢が叶うことで何かの夢は叶わない。逆に言えば、叶わなくても叶う夢もある。何かのために何かを諦めない道はあるのか。
 そしてかのんちゃんの本当の気持ちはどうなのか。スクールアイドルに出会うよりも前、小さい頃から決めていた「私の夢」と、目の前に現れた留学という新しい夢の扉。

 今回の「夢」というテーマは、これまでのシリーズにあった「廃校問題」とある意味通じるとも思うんですよね。μ'sもAqoursも、廃校回避を動機に進んで、終盤その目標がなくなったとき、じゃあこれからどうするの、本当はどうしたいの、という大きな課題に直面した。
 今回も同じで「みんなと一緒に喜びたい」「9人であのステージを超えたい」という夢をある意味叶えてしまった今、あるいは、新しい夢が生まれたとき、じゃあこれからどうするの?本当にやりたいことは?叶えたい夢は?と問われているのかもしれません。
 それに対して、果たしてどういうこたえを出すのか、どういう結末に持って行くのか、どうまとめるのか。

 ウィーンちゃんの真相が明らかになって、彼女の抱えていた問題を解決するなりして、最終回は優勝を飾ってめでたしめでたしで済ませず、このこと(留学云々と言うより「夢」ということについて)をきちんと描くのも作品のテーマとしては残された大きな課題、必然だった。
 そして2期のエンディング主題歌は「追いかける夢の先で」です。追いかける夢の先で、僕はどこへ向かっていくんだろう。

 次回いよいよ最終回、期待して楽しみに待ちたいと思います。

 →第11話見所チェック

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