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TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」第10話感想 [アニメ]

#10「チェケラッ!!」
#10「チェケラッ!!」
 次回予告で「いったいどういうことなの?(困惑)」と誰もが思ったであろうサブタイトル。
 ラップ要素が絡んでくるのだろうとは予想していたのですが、一見ドタバタコメディな回かと思わせておいて結構重要で感動的なお話をやるといういつもの油断ならないラブライブ!を見せつけてくれた第10話でした。

■ヘイヨー!
 参加者が増え規模が大きくなったことで、地区大会前に新たな事前選考が行われることになった予選。
 気になる地区予選の説明会に行ってみれば、出ました!お馴染みのレポーターさん。今回はシブヤレポーターさんらしいのでアキバレポーターさんとは別人のようですが、それにしても謎な人ですw
 で、問題の事前選考はじゃんけん…ではなく、課題要素を盛り込んだ楽曲での選考。東京南西地区は渋谷周辺ということで、課題はラップを盛り込むということに。シブヤレポーターさんのラップもなかなか決まっていますw

 というわけで、早速ラップ要素の研究ですが、かのんちゃんはどうにも苦手そう。千砂都ちゃんは悪くはないのですがダンスの方に夢中になってしまう。可可ちゃんは中国語になってしまうし、恋ちゃんに至っては論外です(笑)
 となるとすみれちゃんですが、可可ちゃんはポテンシャルの低いこの人には無理、任せられないと反対。ところが意外や意外、サラリと華麗なラップを披露してみせるすみれちゃん。ルックスとも相まって結構サマになっています。
 「これは…いける!」
 ということで、まさかまさかのすみれちゃんセンター。
 「つかぬ事をお伺いしますが、この位置というのはもしかして…」
 思いもかけない事態に混乱気味のすみれちゃんw
 課題の要素を担当するのですから、センターで目立ってもらった方が良いですもんね。
 突然降ってわいたセンターに怖じ気づくすみれちゃんに、可可ちゃんは「やはり変えた方が良いのではないデスか」と冷たく一言。
 今まで重要な役どころに立ててこられなかったのはつまり向いていないからだと言う可可ちゃん。すみれはスクールアイドルを軽く見ているけど、それとこれとは別で悔しいけれど5人の中でいちばんラップがうまくできるのは確かそうだからしぶしぶ認めてやってるのに不甲斐ない、といったところでしょうか。
 「今までは今まで、大切なのはこれからだよ」というかのんちゃんも言ってることだし、「とにかくセンターに立つ以上は、真面目にやるのデスよ!スクールアイドルを甘く見たら承知しません」と念を押す可可ちゃん。
 「わかってるわよ、ショウビジネスの世界で生きてきた私を何だと…」
 「それが甘く見ていると言うのデス!」
 まぁ確かに。すみれちゃん何かと「私を誰だと思ってるの!?」とか「ショウビジネスの世界で生きてきた私」って誤魔化すんですよね。スクールアイドルを甘く見ているというか、自分を甘く見ている、みたいな。
 「今年はいつになく難しいのです!本気で頂点を目指すくらいの気持ちでいてくだサイ!」といつにも増して真剣な可可ちゃんに、こちらも柄にもなく気圧されるすみれちゃん。

 いつも自分が前に出るみたいなことは言うけど、実際に任せようとすると周りに振ってくる。やりたくないのではなく、自信が無いのでしょう。
 「でも、この5人で本当に勝とうと思ったら、全員が同じくらいの力を見せて、全員がセンターだってくらいの気持ちがないとダメだと思う」
 そしてすみれちゃんも本気になれば力を発揮できるはず。だから、可可ちゃんも応援してあげてよ、とかのんちゃん。
 「ああ見えて気にしていると思う。スクールアイドルの事で可可ちゃんを怒らせちゃったこと」
 お互い気にはしてるけど素直になれない、みたいな感じですね。
 で、様子が気になる可可ちゃんはこっそりすみれちゃんの神社へ。そこには境内でひとり遅くまでトレーニングに励むすみれちゃん。夕方からずっと続けていたのでしょうか。…というか、スクワット100回とか凄すぎでは…。
 と、ここでまさかの妹登場!しかもソックリ!w
 「いつまで練習してるの、ご飯だよ」という妹をよそに、「先に食べてて」とランニングに出かけます。走りながら去来するのはこれまでさんざん脇役にしか選ばれてこなかった記憶。そんな私が遂にセンターに!公園では発声練習。そんな真剣に打ち込む姿を見て可可ちゃんも思うところがあったようです。
#10「チェケラッ!!」
 翌日、すみれちゃんのためにセンターの特別な衣装をしつらえてきた可可ちゃん。センターを務めるすみれちゃんがパフォーマンスで魅了するのなら、そんなセンターを最高に引き立てる衣装を作るのが私の役目。かのんちゃんが言っていたように、全員が力を発揮して勝ちに行くために。
 「オーラのないあなたでもセンターで戦えるよう、他の人とは少し形を変えてやりマシた」
 まったくもう、ツンデレのお手本みたいなこと言っちゃって~。いや、クゥデレ(可可デレ)かな?w

 というわけで、一度衣装を着て歌ってみて、それを動画にとって学校のみんなの意見も聞いてみようと言うことに。
 ところが、これが期待に反してあまり反応が芳しくない。歌自体の評判は良いものの、センターはかのんちゃんや恋ちゃんの方が良いという意見が目立つようです。あるあるですよねぇ…。
 「それは今までがそうだったから、なんとなくそう思うだけなんじゃないの?」
 特に学校のみんなは恋ちゃんとかのんちゃんの「Wish Song」の印象が強いでしょうし、自信のなさみたいなところも現れてしまっていたのかもしれません。
 「どうしたらいいと思う?」という千砂都ちゃんに、「そんなの決まってるでしょ」といつの間にか話を聞いていたすみれちゃん。この学校のスクールアイドルなのだからみんなの意見に従うべきだ、と。
 「そもそもショウビジネスの世界を歩いてきた私が、ラブライブ!なんていう素人の大会の予選でセンターやるのはかしいと思ってたの」
 まーた「ショウビジネスの世界を~」です。とにかくすみれちゃんはセンターを降りる言い訳を探している。
 言うだけ言って立ち去ろうとするすみれちゃんに、可可ちゃんが「なに逃げようとしてるデスか」「誰が何といおうと関係ありません。センターをやるべきデス」と一喝。全くです。
 ですが、「無理よ…。そんなこと言ってもわかってるの!どうせいつも最後は私じゃなくなるんだから!」と走り去ってしまうすみれちゃん。

■センターを掴み取るんだYO!
 翌日、練習に遅れてやって来たすみれちゃんは可可ちゃんの電話を立ち聞きしてしまいます。音声翻訳で出てきたその内容は「結果が出なかったら帰る約束」というもの。2話での電話のシーンが気になってはいたのですが、やはり可可ちゃんにも複雑な事情があるみたいですね。だからこそ甘く見て真剣に取り組んでいない(様に見える)すみれちゃんには不満だったしキツく当たっていたと。
 で、遅れてやって来たすみれちゃんに、やはりセンターはすみれちゃんで行こうと思うと伝えるかのんちゃんですが、頑張ってるのにいつもセンターになれない私が可哀想だから同情されているだけ、「別に同情なんかでセンターになったって嬉しくない…」と頑なです。
 「同情なんかではありません!」同情で衣装を作ったりはしないと言う可可ちゃんですが、あの衣装は返す、それでもやれというのならスクールアイドルをやめるとまで言い出します。
 「ラブライブ!で光を手に入れるのではなかったのデスか!」と言う可可ちゃんに、思わず「勝たなきゃいけないんでしょ!」「あんた…絶対勝たなきゃいけないんでしょ…」と涙をこぼしながら訴えるすみれちゃん。でも、それこそ同情ですよ。同情しているのはすみれちゃん、あなたの方なんです。…優しい子です。

 走り去ったすみれちゃんを追いかけ、校門の前へ。
 「さっきの可可の電話、聞いていましたね」
 立ち聞きしていたことを問いただす可可ちゃん。
 結果が出ないと帰らないといけないことはかのんちゃん達には言っていない。気にして欲しくないから。
 「でも、勝たなきゃいけないんでしょ!結果を出さなきゃ。だったら!」
 だからこそ、ですよ。
 「そのために、あなたがセンターが良いと言ってるのデス」
 「可可があなたに任せたのは、あなたがふさわしいと思ったからデス」
 結果を出すためにも予選の時点で負けるわけにはいかない。そんな予選のセンターをすみれに任せるのは、それだけの力があると思ったから。
 「だから受け取りなさい」
 だから私も持てる力の全てで勝つ可能性を高める。
 「私が想いの全てを込めて、あなたのために作ったのデスから!」

 センターのために作った特別なティアラ。いわばセンターの証です。

 とその時、突風が吹いて飛ばされてしまいます。
 必死に追いかけるすみれちゃん。
 「届いて…届いて!」
 センターの証に。センターに。センターをこの手で、自ら、つかむために!
 懸命に追いかけ、転げ落ちながらもしっかりとその手に包み込むように受け止めるすみれちゃん。
 想いを受け止める。センターであることを受け止める。

 「すみれ」
 「始めて名前呼んだわね」
 そういえばそうですねw
 「そんなのどうでもいいデス。Liella!のセンターとして、恥ずかしくないステージにしてくだサイ!」
 「当然でしょ、誰だと思ってるの?」
 素晴らしい…あまりにも見事な台詞回しです。いままで散々言い訳や逃げの台詞だった「私を誰だと思ってるの」、1話でかのんちゃんにキツく言い放った「私を誰だと思ってるの」が、まるで違う言葉に変貌を遂げました。

#10「チェケラッ!!」

■センターはキミだYO!
 新曲、これまでのLiella!のテイストとはがらりと変わって、なかなかに攻めてきました。すみれちゃんの格好いいラップパートから始まり、ミステリアスな雰囲気の曲の中、メンバーの普段見せない様な挑発的な表情やパフォーマンスが目を引きましたね。確かにこの曲で堂々とセンターを張れるのはすみれちゃんしか居ない。


 かくしてすみれちゃん念願の初センター、そしてLiella!としてラブライブ!への第一歩となるステージは大成功となったのでした。

■トピック
 憧れていたり、やりたい、自分にふさわしい、できる、と思っていたことが、いざ任されると、自分にできるのか、大丈夫かと不安になり怖じ気づく。誰しも少なからずそういった経験はあるのではないでしょうか。逆に、選ばれないのは周りの見る目がないからだ、今はまだ自分の番ではないからだ、そう言い聞かせたりすることも。
 だからこそ、そんな感情に苦しみ、乗り越え、最後には自らの手で掴み取るすみれちゃんの姿が、共感し胸に響いてくるエピソードでもあったと思います。

 そしてまた、可可ちゃんの遠慮せず思ったことをズバズバ言い行動に移す性格もここぞとばかりに活きていましたね。普段張り合っているからこそ、逆に遠慮無く言えるというのもあったでしょう。
 これまで描かれてきた可可ちゃんとすみれちゃんの関係性があったからこそ、どうせ可可はしぶしぶ認めているだけだ…というすみれちゃんの思い込みが生まれ、認めてやるのは悔しいけれど…という可可ちゃんの感情が生まれ、ぶつかり、ドラマになる。
 1話から度々積み重ねて描かれてきた可可ちゃんの物作りの才能も存分に発揮されていて、つくづくシリーズ構成や台詞回しの見事な作品だと改めて感じされられました。

 さて、次回は「もう一度あの場所で」。
 1話の感想で、かのんちゃんはまたあのときと同じようなシチュエーションで歌うときは来るのか、みたいなことを書きましたが、早くもその時がやって来そうですね。可可ちゃんのことも気になりますし、これは見逃せません。


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