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TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」第4話見所チェック

 すみれちゃんを中心的に描きつつも、今後の展開への気になるポイントも盛りだくさんで中身の濃いエピソードだった第4話。天候を巧みに用いた心象描写など見所も満載でした。
 いつもの感じで感想では書き切れなかったポイントなどを細かく見ていこうかなと思います。
 (第4話の感想はこちら

■2つの鍵の謎
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 恋ちゃんがかのんちゃんに差し出すときにアップで見られるのですが、明らかに違う種類の鍵ですし、わざわざ「“どうして”2つあるんだろう」と言及されているからには何らかの意味があるのでしょう(屋上の鍵というわけでも無いと思いますし)。今後の展開に関わってきそうなので気に留めておきたいポイントです。
 ちなみに、ちらっと映っただけなのですが部室の奥の方に扉らしきものがあるんですよね。

■旧校舎の部室・プレートの表記・恋ちゃんのお母さん
 何故か指定された部室は他の部活動の部室がある新校舎ではなく、旧校舎。しかもそこには既に「学校アイドル部」と書かれたプレートが取り付けられていました。理事長はスクールアイドルという呼称も知っていますし、そもそもスクールアイドル同好会としての設立を認めているのですから、わざわざ間違った名称でプレートを用意するとは思えません(「なんだか古びてる」とも言ってますし)。
 となると考えられることとしては、結女の前身である神宮音楽学校時代に「学校アイドル部」という部活動が存在していて、部室として使っていた部屋とプレートがそのまま残っていた(そしてその部屋がそのまま割り当てられた)、ということでしょう。また、当時はスクールアイドルではなく“学校アイドル”と呼ばれていた可能性もあります。…となるとかなりラブライブ!の黎明期的な部分にも触れてきそうな気配も?
 そして恋ちゃんが「他の部なら応援できる」と、スクールアイドル“だから”ダメという姿勢を頑なに貫いている点や、「どうして(練習場所に)屋上を開放したのですか」という言い方(屋上という場所に何らかの特別な意味があることを匂わせる)、お母さんが設立した学校ということに並々ならぬ執着があることから推察すると、もしかしたら「廃校になった」「神宮音楽学校」時代の「学校アイドル部」と、恋ちゃんのお母さん「葉月花さん」には、何らかのつながりと秘められた過去があるのかもしれませんね。

■センター総選挙
 自分は常々ラブライブ!のセンター総選挙は割と肯定的に捉えてきましたし、特徴的なイベントの一つでもあったと思います。
 せっかくなので、グループのセンターを選ぶ、メンバーを選抜するという事について描いた作品として是非オススメしたいのが、「AKB0048」 第17話(2期4話)の「新選抜総選挙(バンダイチャンネル)」 。センター選び、総選挙というものに対する見方が変わるというか、ハッとさせられるお話です。ラストの決め台詞なんかは今回のかのんちゃんに通じるものもありますよ。

■グソクムシのうた
 頭から離れない(笑)

■かのんちゃんは怖がり?
 部室の場面ではかのんちゃんが実は怖がりなのでは?というのが垣間見えたわけですが(2話で言ってた「お化けが弱点」はかのんちゃん自身でしたねw)、わざわざそういう場面を見せたのは、その後の神社のシーンでまさにお化けそのもの(失礼w)なすみれちゃんが怖すぎて気を失う、という展開のためだったり?(「みぃ~たぁ~なぁ~」→「ギャァァァ」の流れも一緒なんですよね)
 それにしても、かのんちゃん…というか、さゆりんの悲鳴の演技上手すぎ(笑)

■雨の竹下通り・明暗
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 前半では雨が降っても多少は人通りがある様子に描かれていて、スカウトではなかったとはいえ声もかけられていたのが、後半では全くの無人(人通りの無さを強調するためあえて通りを奥の方まで見通すようなカメラアングルにもなっている)。大げさすぎるほど誰も居ない中でそれでもスカウトを待って通りを彷徨う姿は滑稽でもあると共に哀愁を感じずにはいられません。悲劇と喜劇は紙一重、というやつですね。
 人っ子一人居ないという極端さが可笑しくも物悲しく、雨の効果とも相まってこのシーンの印象をより引き立てています。
 また、きらびやかに飾られ照らされたショーウインドウのモニタで華々しく歌うかのんちゃんと可可ちゃんの姿と、暗く雨に打たれながらそれを見つめるすみれちゃんという構図。前後のシーンと比べてもすみれちゃんの周りはより暗く描かれていますし、俯瞰のカメラアングルというのもポツンとした寂しさを感じさせます。雨というシチュエーションと明暗の対比が際立つシーンですね。

■澁谷かのんは見た!
 Aパートのラスト、すみれちゃんを尾行して神社でスマホを覗き見る(すみれの見られたくないもの、見られたくないところを見られてしまう)、というのが、実はラストの「みぃ~ちゃったぁ~」の布石になっているんですね(かのんちゃんには見られたくなかったところをかのんちゃんに見られた)。
 すみれちゃんの「みぃ~たぁ~なぁ~」の余りの強烈さも効果的でしたし、「見たな」と「見ちゃった」で対になっています。

■スカウト(2回目)
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 かのんちゃんがすみれちゃんをスカウトするのはこれが2回目です。でも、1話の時と今回とでは、誘う本人の気持ちも誘われる方の気持ちもまるで違っていて面白い。
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 また、冒頭のすみれちゃんが通行人役にスカウトされるシーン(私こういう者ですと名刺を差し出し「スカウトに来ました」という一連の流れ)もラストへの布石です。冒頭で見たスカウトの段取りが、ラストでもう一度かのんちゃんによって繰り返される。
 すみれちゃんの新たな一歩の始まりが、彼女が待ち焦がれた“スカウト”によってもたらされるというのも実に見事です。

■奪いに来てよ!
 「だったら奪いに来てよ!」…やっぱコレですよね。
 センターなんてどうでもいいとか、だったらセンターじゃなくていいとか、言い方は悪いかもしれませんがそういう毒にも薬にもならない様な当たり障りのない流れではなく、こういうセリフが飛び出してくる辺りがラブライブ!スーパースター!! だよなぁと。

■雨と晴れ
 ラブライブ!にとって「雨」と「晴れ(雨が止む)」というモチーフは外せない要素の一つと言っても良いでしょう。
 「なんだってできる!」と雨を止ませたラブライブ!2期1話は特に印象的でしたし、ラブライブ!サンシャイン!!にとって雨は切っても切り離せないモチーフでした。
 今回のエピソードも雨が印象的かつ効果的に用いられていて、すみれちゃんが入部をやめると言い出してからずっと振り続けた雨が、ラストシーンですみれちゃんの心境を物語るように雨が上がって晴れ間が指す。そして快晴の屋上(どこかラブライブ!(μ's)1期5話「にこ来襲」を彷彿とさせるものもありましたね)。
 天候を巧みに操作して心象を描くのもまた、物語演出の技です。

■演出はあの人
 今回の演出は居村健治さん。最近だと新海誠監督の「天気の子」で演出を務められていたようで、ある意味今回のエピソードにピッタリです。


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