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TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2nd Season 第12話感想 [アニメ]

#12「私を叶える物語」
#12「私を叶える物語」
 前回のラストシーンからの続き。かのんちゃんに留学して欲しいと告げる千砂都ちゃん。「世界に歌を響かせる」というかのんちゃんの小さい頃からの夢。まさにその夢を叶えるチャンスが目の前にある。だから、「私は、かのんちゃんに夢を叶えてほしい。かのんちゃんにしか叶えられない夢を」と彼女は言います。
 もちろんみんなもそう思っているけれど、今じゃなくても、という気持ちもある。断ってこの話がなくなったとしても「その時はその時」
 でも、「もしそうなったら、私たちがかのんちゃんの夢を叶えるチャンスを奪ったんじゃないかって、みんな後悔するんじゃない?」と千砂都ちゃん。誰かの夢が誰かの夢を奪うかもしれないというのは、前回のお話でも語られたことですね。
 「でも決めたのは私。私はこの学校に…!」と、あくまで自分が決めたんだからと言うかのんちゃんに、「世界に歌を響かせるんでしょう!」と珍しく強い語気で訴える千砂都ちゃん。
 グッと唇を噛みしめ、作り笑いを浮かべ、涙を流し訴えます。
 「今しかない…チャンスなんだよ…?」

■それぞれの想い
 その夜、メンバーみんなそれぞれに改めて自分の気持ちと向き合います。
 「かのんのことが大好きなんですよ。千砂都はかのんのことをずっと第一に考えていましたから」と語る可可ちゃん。そうなんですよね、クーカーとしてかのんちゃんと二人で活動を始めた頃から、可可ちゃんはかのんちゃんのことを大切に思う千砂都ちゃんの姿を見てきました。だから千砂都ちゃんの気持ちもよくわかる。
 そして、「子供の頃からの夢にチャレンジできる。すごいわね、かのんって」とすみれちゃん。すみれちゃんはある意味チャレンジできなかった側なんですよね。だからこそ「私たちが原因でこの留学の話がなくなるのは嫌」「かのんがいくらこの学校にいたいと思ったとしても」と言います。
 「じゃあすみれも留学に賛成?」かというと、「…どうだろ?いてほしいし、いてほしくない」というのが本音。8話のことも思い起こされる、すみれちゃんらしい言葉です。
 「何デスそれ?」「…相変わらず鈍感ね」まったくもうこの二人はw

 そして恋ちゃん。夜の外出を心配するサヤさんに、「ご心配なさらず。友達に会いに行くだけですから」と伝えて、夜の公園へ。そこにはひとり練習している千砂都ちゃんの姿が。
 今日はバイトが休みだけど「じっとしていると逆にモヤモヤしちゃって」練習に打ち込んでいたようです。そして、「余計なこと言っちゃったのかなあ…なんて」と、彼女なりに気にしている様子。でも、ちゃんと笑顔です。
 そんな千砂都ちゃんに、「とんでもないです。千砂都さんの言葉はみんなに響いていました」と優しくこたえる恋ちゃん。
 「かのんちゃんがいない毎日なんて、想像できないよ」と本心を明かす千砂都ちゃんを見て、羨ましいと恋ちゃん。
 結女に入るまで深い絆を感じられるような友人はいなかった。そんな大切なともだちと離ればなれになってでもと決心できる千砂都ちゃんが羨ましく、だからこそ尊敬する。
 「もちろん恋ちゃんも親友だと思ってるよ」「わたくしもです」

 一方、そんな1期生達とはまた違った心境の2期生。
 「どうなりましたかね、先輩たちは」と気になるけれど、「私らがどうこう言える話じゃない」。そんな複雑な立場。とはいえ、「かのん先輩がもし本当に留学したら、Liella!はどうなるんだ…」「8人のLiella!」と、どうしても気になってしまう。
 「それは…ラブライブ!の決勝に9人で出場して、もし優勝できたら、晴れてかのん先輩はウィーンへ!」…そう、期間は4月からです。すくなくとも今季のラブライブ!決勝は今のまま9人で挑むことに変わりありません。
 だったら、「休憩時間終了!今、私たちにできることは練習ですの!」と夏美ちゃん。6話でもそうでしたが、こういうときに発破をかけてくれるのも彼女の良さです。
 「そうだな。今は先輩達に食らいついて、優勝を目指さないと!」
 そう、留学するにせよしないにせよ、心残りを残すわけにはいかない。だったら今の自分たちにできることは、ラブライブ!優勝を達成する、そのための力を付けること。
 「じゃあ、ランニングもう1セット」「はいっす!」

 そして当のかのんちゃん。千砂都ちゃんがバイトしているいつものたこ焼き屋さんに来ましたが、今日は千砂都ちゃんはお店にいません。なんとなく来たけど、居なくて残念だったのか、ホッとしたのか。
 たこ焼きだけ買って帰ると、帰り道の途中、可可ちゃんのアパートの前を通りがかろうとしたところでベランダでたそがれている可可ちゃんとすみれちゃんが目に入ります。思わずその場を避けるように裏道に回ろうとしたら、今度はそこをランニングに打ち込む1年生達が走り抜けていく。
 みんなも悩み、考え、それぞれにできることをやっている。その様子を見て何を思うのか。

 帰宅したかのちゃん。浮かない表情を見て「どうしたの?落ち込んだ顔してるわよ」と声を掛けるお母さん。
 「そんなことないよ~、ほら!」と作り笑いを見せますが、本人の意思に反して涙が溢れてきます。どうしたらいいかわからず、とりあえず「たこ焼き買ってきた(泣)」と言う姿がいとおしい…。

 そんなかのんちゃんにお母さんが優しく語りかけます。
 「かのんよく聞いて。あなたが留学を断ったこと、お母さんは反対してない」心配だし、寂しい。「でもね、ちぃちゃんの言いたいことが、もう分かっているから悩んでるんでしょ?」。そう、分かっているから、どうしたらいいか分からなくなっている。
 「あなたに来たこの話は、誰にでも来るものじゃない」。チャンスはある日突然舞い降りた。思っていたかたちと違ったかもしれないけれど。でも、誰にでも来るものじゃない。いつまでも待っていてはくれない。その時どうするか。「おかあさんなら喜んで行っちゃうかな」と冗談めかして言うかのんママに、「それはお母さんが脳天気だから」と少し気持ちもほぐれた様子。
 「フフッ。そうかも。…お母さんはかのんがどの道を選んでも応援する。だから、後悔だけはしないようにね」。母の愛、ですね…。
 「うん」

 とそこへ、ウィーンちゃんが訪ねてきます。
 「ちょっと、お時間いいでしょうか」

■あなたの想い
 買ってきたたこ焼きを温め直して飲み物と一緒に振る舞う。
 「なんで喫茶店なのにたこ焼き?」と不思議そうなウィーンちゃんに、「さっきちぃちゃんのお店の近くを通ったから」と話したところ、「ちぃ?あぁ…」と思い当たったウィーンちゃん。「あの子に留学の詳しい話したの、私よ」と明かします。
 かのんちゃんが留学すれば自分もついて行けること、家族から「かのんのもとで歌を学びなさい」と言われていること。そして、「それだけ評価されてるんだ、すごいなあって」千砂都ちゃんが言ってたこと。
 自分のことがそれほどまでに評価されていて、留学することが自分以外の今後にも大きな影響を与える。聞けば聞くほど「自分の話じゃないみたい」と実感が湧かない様子のかのんちゃん。
 でも、「あなたに来た話よ。…あなただけに来た話」。そう、進学を渇望している自分ではなく、かのんの元に送られた話。
 「自分の力だけでウィーンに戻ってみせる。私ってば、口先ばっかり」結局自分の力では戻れない。悔しさがにじむ言葉。でも、「あなたに連れられて戻るのは正直嫌だけど、自分の夢のためだから、どんな方法でも、条件でも、私は構わない」。プライドも何も関係ない、チャンスがあるなら、それでも叶えたい。彼女もまた、彼女なりに真剣に夢に向き合っています。ウィーンちゃんのこと、ちょっと甘く見ていたかも知れません。なかなか芯のある子じゃないですか。
 一方、かのんちゃんとしても、自分の夢と同じくらいLiella!のみんなのことや学校のことも大切。結ヶ丘やみんなとの出会いがなければ、歌そのものをやめていたかもしれない。だから、簡単には割り切れない。「そんな大切な場所と仲間を失ってしまうのが、正直怖いんだ」
 「贅沢な悩みね」というウィーンちゃんの言葉が刺さります。そういうことで悩める時点で既に、手にすることができる側に居るのです。
 そして彼女は言います。「それなら、留学しても恩返しはできる」「むしろ留学した方があなたの学校の力になれる」と。
 世界的な音楽学校から招かれるほどの学生を輩出したとなれば、当然結ヶ丘の知名度も注目度も上がるでしょう。そうなれば、「世界中から結ヶ丘に入学を希望する生徒も集まるかもしれない」と言うのです。
 「…って、勘違いしないでね。私はウィーンに戻れたらそれでいいの」ってこのツンデレさんめ!w
 「でも、飛び込んでみたら?とても大切なことよ」
#12「私を叶える物語」

■私の想い
 「歌を目指す人の…憧れの場所」「夢…」
 ウィーンちゃんと話したことに思いを巡らせていると、千砂都ちゃんから今学校に来れる?とメッセージが。
 「ちょっとだけ、すぐ戻る」と言って出かけようとするかのんちゃんを見て察したのか、「すぐじゃなくていいわよ」「ちゃんと考えて答えを出しなさい」と見送るお母さん。

 夜の学校。「うぃっす~」と千砂都ちゃんが校門で出迎え。
 「夜の学校ってワクワクするね~」と楽しげな千砂都ちゃんに対して、「怖いよ~!」とかのんちゃん。そういえば怖がりさんでしたね。
 で、ふと見ると理事長室の明かりがついています。「待っててくれるって」と千砂都ちゃん。どうやら理事長先生公認で話し合いの場を持たせて貰ったようです。ホントいい先生ですね。

 そして連れてこられたのは部室。
 「遅いわよ」「かのん先輩に会いたくて、来ちゃったっす」
 そこには既にLiella!のみんなが待っていました。
 「わがまま言ってごめんね。かのんちゃんが考えて出した答え、もう一度確かめたくて」と事情を説明する千砂都ちゃんに、「ううん…。見透かされてるなって…」「留学しないって決めたはずなんだけど」と、千砂都ちゃんにはかなわないなぁといった感じのかのんちゃん。ホント、千砂都ちゃんなんでもお見通しです。
 そして、「私、やっぱりかのんちゃんに留学してほしい」と話し始める千砂都ちゃん。「かのんちゃんは、みんなを元気にできる、みんなに勇気を与えられるLiella!で一番のスーパースター。それって、才能だと思う」と。
 そしてまっすぐにかのんちゃんを見て、笑顔で伝えます。
 「だから、その声を遠くまで、もっともっと遠くまで響かせてほしい」

 その言葉を聞いて、そして集まったみんなを改めて見て、意を決してかのんちゃんもこたえます。
 「私、ここに来る前に決めてきた」。ちゃんと自分でこたえは出してきた。
 「留学…しようと思う」留学して、結ヶ丘の代表として活躍し、自分自身も成長できるよう挑戦する。「だから…みんなとは…」言葉に詰まるかのんちゃん。
 そんなかのんちゃんに、「かのんがいたから、ここまで頑張ってこられた」「わたくしもです」「もちろん可可もデス!」「きな子もっす」「私も」「Me too」「悔しいけど、私もですの」と口々に感謝の気持ちを伝えるみんな。
 そして、「かのんちゃんがいないLiella!はLiella!じゃない。それが私たちの出した答え」だと告げます。…つまり、Liella!もここでおしまいにするから、(自分の夢を叶えることで残されたLiella!の夢が叶わなくなることは無いから)心置きなく行ってきて、と。
 だから、「ラブライブ!、優勝しましょう!」。優勝して、思い残すことなく「夢に向かって踏み出しなさい」。なぜなら、「かのんの夢はみんなの夢デス!」。そして、「かのん先輩には、思いっきり歌を響かせてほしいっす!」
 もはや異論はありません。これで決まり!…でもここで、かのんちゃんからひとつだけお願い。
 「私にとってLiella!は青春。この結ヶ丘から私がいなくなることで、Liella!がなくなるのは嫌なんだ」だからLiella!は続けてほしい。「みんなが結ヶ丘で歌っているって思えれば、離れていても勇気がもらえる。Liella!を感じていられる」から。
 その言葉を聞いて、「ふむ~。全国大会が終わったらLiella!は解散かと思ってたのに。やめられなくなっちゃったよ」と微笑む千砂都ちゃん。ホントはこうなることも予想してたんじゃないの?まったく!w
 「せっかくなら、夏美がセンター取っちゃいますの!」「私も、センター争いなら負けないわよ!」と、みんなもワイワイ笑顔。明るい雰囲気が戻ってきました。
 誰かの夢で誰かの夢を諦めない。そのためにも…!
 さあ、こうなったらもうラブライブ!で優勝するしかありません!
 もう何も迷いは無い。
 「みんなで、全力で歌おう!結ヶ丘のために、Liella!のために!」
 「Song for Me! Song for You!」
 「Song for All!」

■みんなの想い
 全国大会優勝に向けてトレーニングに励む。応援する学校のみんなも応援してくれています。そんな応援が寒さを吹き飛ばしてくれる。あったかい。もうこたつは不要でしょうw 曲作りや衣装作りも順調。前評判も上々です。
 理事長室では、留学を決めたことを報告するかのんちゃん。
 「決めたのね」という理事長先生の言葉に、「はい」と力強く返事。みんなのおかげで決断できた。だから、「世界に歌を響かせられるよう、精一杯頑張ります」「それがLiella!の…結ヶ丘の未来にもつながっていくと思いますから!」と報告。
 「いい顔してるわね。いってらっしゃい」
 さあ、ラブライブ!決勝に向けて最後の仕上げです!みんなそれぞれ自分のできることに打ち込む。学校のみんなも力を貸してくれます。
 そしてめくられる「あと1日」のカレンダー(これも懐かしいですね。クーカーの初ライブの時を思い出します)。遂にこの時が来ました。ラブライブ!全国大会決勝戦。会場はもちろん神宮競技場(国立競技場)です!
 広大な会場、豪華なステージ。
 「本当にここで歌うんですね…」「こんな大きなステージで」と驚いたり。
 「はわわわわ!」と取り乱したり、「落ち着いて」と冷静さを保ったり。
 「ん~!マニーの香りがしますの」「ギャラクシーな私に、ふさわしい舞台と言えそうね」と鼻高々だったり。
 「全部出し切らないとね」…って千砂都ちゃん髪下ろしてる!
 「このステージを夢見てここまで頑張ってきたのデス。結ヶ丘が始まってから、Liella!を始めてからずっと…!」クーカーの二人と、千砂都ちゃんのサポートで始まったLiella!が、夢見てきたステージ。
 「私たちの全てを、このステージで!」

 観客席にはSunny Passionのふたりの姿。
 「こんなにステージを遠く感じる日が来るなんて…」いつもは立っていた側なのに、今日は遠くから見ている。「な~にしみじみしてんの?今日はLiella!を全力で応援しちゃうよ~!」。心強い応援です。かのんちゃんのお母さんも、ありあちゃんも、ウィーンちゃんも見に来ています。もちろん結女のみんなも。

 「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」
 ラブライブ!決勝。万感の想いをこめて歌う、「未来の音が聴こえる」

 静かなイントロから始まるバラード。歌を届けるLiella!らしい、美しいハーモニーです。
 メンバーカラーの衣装もかわいい。風にふわりと広がるスカート。花火の演出からの、華やかなサビも良いですね…。

 もっとね 笑顔で居て欲しいから
 はるか遠く目指すんだ 聴こえてくるよ
 さあ かけ出そう 手をつないで未来へ

 最後に手を繋ぐ振り付けは「始まりは君の空」を思わせます。
 歓声に包まれるステージ。9人で大きな☆をつくる。
#12「私を叶える物語」
 「これが…私たちのラブライブ!」

■この先の想い
 感動のラブライブ!決勝が幕を閉じた後日。
 ここで再びのキービジュアルのシーンですよ!ニクい演出です。
 そして学校に飾られる新たなトロフィー。ラブライブ!優勝。隣にもう1本置けるスペースが空いていますね。いつかここに2本目が置かれる日が来るのを楽しみにしたい。

 部室では「Liella!優勝しました~!」と優勝旗を掲げて誇らしげな可可ちゃん。「…って、こうやって喜ぶの何回目よ!恥ずかしい!」とすみれちゃんのツッコミ。どうやらこのくだりはもう何度もやっているようです…。「何度見てもいいっすね~」「ああ、サイッコーだ…」とみんな感慨深い様子。
 「ま、私がいれば当然ですの」と鼻高々な夏美ちゃんでしたが、思わず目に涙を浮かべ呟いた言葉が「初めての、一等賞…」ですよ…。こっちも泣ける言葉です。夏美ちゃんが求めてやまなかったもの。「一等賞」っていう言い方がまた良いですよね。
 「みんな、頑張った」と四季ちゃんも涙ぐんでいますが、「違う。これは汗」だそうです(汁ではありませんw)。「お母様のつくった学校を、みんなの力で大きく成長させることができました」と恋ちゃんも嬉しそう。
 「…ところで、かのん先輩はいつまで学校に?」
 そういえばなんでまだいるの?みたいな軽い感じで扱われるかのんちゃん。「出発間近のはずでは?」「さっさと帰って準備しなさいよ」とみんなからも言われまくりです。ちょっぴりかわいそうw
 「い、いいじゃん!家にいたって落ち着かないんだから」とかのんちゃん。まぁ気持ちは分かります。送り出す側はここでの日々は続くし気持ちの整理もついているけど、去る側としてはなんだかんだで名残惜しいし、どうせやることがないならその分少しでも長く居たい、みたいな感じ、ありますよね。
 でも、残る側としては、「逆にこっちが心配で…」「落ち着きません」ということで、「のんびりしちゃってると、かのんちゃんが帰りづらくなるよ。練習練習!」「かのんの分まで可可はもっともっと頑張りマス!」「だから大船になったつもりでいってくるのデ~ス!」と半ば強引にかのんちゃんを送り出します。

 「ハァ…。つまみ出されちゃった…」とちょっとしょんぼりなかのんちゃん。トボトボと学校を出ようとしていると、ふと校門に立っている人物に気付きます。そこに立っていたのはなんと!結女の制服を着たウィーンちゃん!…えっ?
 「マルガレーテちゃん?…え?…ええ?なんで?」
 いやホントなんで?ですよ!しかも結女の制服着ているし!
 「見てのとおりよ。留学は中止」
 「へ?…そ、そ、そんな急に、どうしたの?」
 事態が飲み込めず混乱するかのんちゃん(&視聴者w)に、「あなたのもとへも手紙が届いているはずよ」と伝えます。出ました!ラブライブ!名物謎の手紙!よりによってここでか!(笑)
 かのんちゃんの家では、「何だろう?」「お母さんドイツ語読めないわ」「お父さ~ん」と、のんきなやりとりが交わされています(笑)

 そして“響き渡る”かのんちゃんの魂の叫び。
 「ど…どうなっちゃうの~!?」

#12「私を叶える物語」

■どうなっちゃうの!?
 いやホント、どうなっちゃうの!ですよ(笑)
 いろいろケリを付けて、ラブライブ!もきっちり優勝して、清々しく新たな旅立ちを迎えて、ああこれで終わりかあ、綺麗にまとまったけど、でもやっぱり寂しいなぁ…と思っていたところに、最後の最後での大どんでん返し。

 いやぁコレコレ!この痛快さ!問答無用感!これぞ娯楽作品、これぞラブライブ!ですw
 自分は仮に3期が無かったとしてもこの終わり方で大満足だし納得してたと思います。こういう終わり方けっこう好きなんですよね。王道じゃないですか。

 例えば「王様のレストラン」というドラマの最終回も、めでたしめでたしかと思ったところに「またお前か!w」な新たな事件が舞い込んできて「えーっ気になる」ってところで「それはまた別のお話」といつもの締めで終わったり、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」もドクが大慌てでやって来てまさかのデロリアンが空を飛んで未来にいくところで終わります(2は3前提で作られていますが、1はそうではない。そういう点では今回のケースはBTTF2に近いかな)。「劇場版シティーハンター」も新たな依頼者らしき人物が来たところで終わるんですけど、そういうのがすごく嬉しくて、彼ら彼女らの物語は(自分たちの観測範囲を超えて)続いていくんだってすごくワクワクさせてくれて好きなんです。「ラブライブ!(μ's)」もそうでしたね。

 だからこの終わり方は本当に大満足です。
 そして、ここからどう続いていくのかも楽しみですw

■私を叶える物語
 さて、それはそうとして今回のお話。振り返ってみると、11話~12話って「私のSymphony」でもあるんですね。
 ずっと大切にしまってた、一番大好きなこと。
 どうしたら叶えられるの? 分からなくて立ち止まっていた。
 チャンスはある日突然、目の前に舞い降りてきた。
 思うかたちと違っても、そっと両手伸ばしたんだ。
 …というお話。
 そう考えると、いろんなものがピタッとはまる感じがします。
 かのんちゃんだけでなく、ウィーンちゃんもまさにコレですよね。

 あと極端な話、「留学」も「廃校」と同じトンデモ設定みたいなところもあると思うんです。それ自体は実は物語や作品の“描きたいテーマ”としてはそれほど重要ではなくて、ある種の「きっかけ」、みたいな。
 この「ある日突然舞い降りてきた」ものをきっかけに、今一度「夢」「やりたいこと」に向き合って、夢って何だろう、ほんとうはどうしたいのか、どうしてほしいのか、どうするのか、それをしっかりと考えて、向き合う。
 それぞれがそれぞれのほんとうの気持ちと向き合って、前を向いて、また一段強くなる、というのは、歴代シリーズ最終話の伝統でもあります。そして綺麗事や玉虫色の妥協点ではなく、ちゃんと自分たちなりのこたえを出す。自分たちなりに納得する。
 やりたいこととやるべきことが一致したとき、世界の声が聞こえる。
 そこがやはりラブライブ!とう作品の持つ魅力なんだろうなというのを改めて感じた12話でもありました。

 そして私を叶える物語。
 1期1話の感想でこんなことを書きました。
「ラブライブ!」そして「ラブライブ!サンシャイン!!」は、一貫して「私たち」の物語だったと思っています。「ラブライブ!」がμ's(私たち)の物語だったのに対し、「ラブライブ!サンシャイン!!」はμ'sが一世を風撫した後の「私たち」を描いた物語でした。μ'sに魅了された「私たち」の一人である千歌ちゃんが始めたのがAqours。
 そして「ラブライブ!スーパースター!!」はいよいよそんな「私たち」の中の「私の」物語です。私を叶える物語。

 1期はまさにそうでした。で、2期はわりと序盤から中盤にかけて「みんなで叶える」ところにフォーカスしてきて、その物語は10話でひとまず達成された。そして再び「私」の物語に戻ってきたのが11話、12話だったのかなと。
 3期を前提にして考えると、2期シリーズとしてのクライマックスは10話で、11話~12話は3期のエピソードゼロみたいな位置づけかなとも思いますね。

 ラブライブ!の物語は伝統的にどこかメタフィクショナルな部分もあって、ラブライブ!スーパースター!!は特に現実の出来事と物語とが表裏一体になっている感覚があります。今回もまさにそんな感じで、キャスト自身の実体験や想いとも重なる部分も多々あったのではないかと思いますし、何より、放送後の3期生キャストオーディションの発表を経て改めて見ると(「留学」を「一般公募」に置き換えて考えると)、12話のお話自体が未来の3期生たち(オーディションに応募しようと思っている子達)に向けたメッセージやエールのようにも思えてきます。
 まさに、私を叶える物語であり、これは“あなたの物語”のプロローグでもあったのです。
 この物語の続きは、あなた自身がつくっていく。
 「どうなっちゃうのー!」ですw

 今後3期生がどのようにLiella!に加わってくるのか、Liella!はどうなるのか。プロジェクトとしても更なる未踏の領域に入るラブライブ!スーパースター!!のこれからが楽しみですね!


 →長くなるので諸々別途まとめた第12話見所チェックはこちら

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