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ラブライブ!サンシャイン!! 2nd Season 第9話感想 [アニメ]

 #09「Awaken the power」
#09「Awaken the power」
 函館編後編。
 クライマックスに繋がるシーンをアバンタイトルに持ってくる構成は、1期13話を彷彿とさせる、特別な回の予感です。
 さて、前回理亞にいっしょにライブをやろう、と提案したルビィ。ホテルでそのことを花丸ちゃんと善子に相談。
 「面白そうずら」と快諾の花丸ちゃん。この後理亞と会うことになっているらしくさっそく一緒に行くことに。いつもの感じで回りくどい言い方をしている善子を放ってさっさと行ってしまうルビィと花丸ちゃんもなかなかにヒドイw

#09「Awaken the power」
 というわけで、前回も立ち寄ったバーガーショップで理亞と打ち合わせ。花丸ちゃんと善子も付いてくるとは思っていなかったとふてくされている理亞がなかなかカワイイ。
 「元々みんなでワイワイとか好きじゃないし…」と言う理亞に「それを言ったら、マルもそうずら。善子ちゃんに至っては、さらに孤独ずら」とサラッとひどいことを言う花丸ちゃんw
 春まではずっと図書室に籠っていたという話に、「私も学校では…けっこうそうだから」と理亞。「善子ちゃんに至っては図書室どころか学校にも…」「いちいち言わんでもええわーい!」とわちゃわちゃしている様子を見ていて、すこし打ち解けた様子(しかし改めて紹介されると1年生組孤独だなぁw)。

 さて、まずは試しに書いたのであろう理亞の詩をチェック。なかなかに個性的というか、いかにも理亞っぽい詩に、心なしか店内の空気もドン引きですw
 「ひねりも何も無いわよね、直接的すぎるっていうか」と感想を漏らす善子。いやいやあなたは捻りすぎなんですw
 でもまぁ、とりあえず作りたい歌のだいたいのイメージは見えてきました。ラブライブ!決勝を控えているとは言え、どうしても手伝いたいルビィ。姉たちに自分たちの力でも出来るところを見せたいようです。
 しかし問題は、もう帰らなければならないということ。
 曲を作ってライブをやる流れだろうというのは予想の範囲内。ただ、北海道地区予選の招待で来ているのだら滞在期間も前後数日とそう長くは無いはず。いくらなんでもその期間で曲ができてライブができてというのは無理がある。そこのところをどうするのかなと思っていたのですが、冬休みでもあるので1年生組だけ函館に残り、その間は理亞の部屋に泊めてもらう、ということに。
 「理亞ちゃんがたいへん悲しんでいてもう少し励ましてあげたい」「ふさぎ込んでてどうしようもなくて」と理由を付けて説得する1年生組。…の裏で、ウキウキ気分で部屋の掃除をしている理亞というのがまた可愛いw

 とりあえずまぁいいんじゃないということで、1年生組は函館に残り、他の6人は一足先に帰ることに。
 「来てよかったね」「私たちの知らないところでも、スクールアイドルは同じようにがんばってるんだなあって」「仲間がいっぱいって気持ちになる」、とそれぞれに感想を語り合う2年生組。
 そうなんですよね。それが改めてちゃんと描かれ、実感できたのは、函館編の大きな意義だったと思います。
 一方ルビィのことが心配なダイヤさんはポンコツ状態に。前回見せたあの頼れるお姿はいったいなんだったのか(笑)
 「なにか気に障ることしたんじゃ無いの?」「メンバーを離れて…もしかして」とう果南と鞠莉の一言に余計に不安になってしまうダイヤさん。
 「実はルビィ」「Aqoursを堕天して」「今日から」「Saint Aqours Snowになります!」
 ってなじゃそりゃw…と思っていたんですけど、まさかホントにそうなるとは(笑)

■雪の結晶
#09「Awaken the power」
 その頃函館に残ったルビィたちはひとまず理亞の部屋に。
 「好きに使っていいけど、勝手にあちこち…」と言ってるそばから「わぁ、綺麗ずらー」と部屋に飾ってあった置物を手に取る花丸ちゃん。
 「勝手に触らないで!」と慌てて取り上げる理亞。そしてそんなスノードームに込められた想いを語ります。二人でスクールアイドルになると誓ったときに、雪の結晶をSaint Snowのシンボルにしようと決めたと。これがそうなのでしょう。
 あの置物、8話の時から気にはなっていてトロフィー的な何かかなと思っていたのですが、なるほどそういう品でしたか。ちなみに9話でも冒頭で聖良さんが部屋を覗いた時など、要所要所で意味ありげに画面の端に見切れて(しかも目立つように光って)たりするんですよね。
 そんなスノードームをそっと棚に戻す理亞。
 「それなのに、最後のラブライブ!だったのに…」少し寂しそうな様子を察して、「綺麗だね」と語りかけるルビィ。…でもって、「…当たり前でしょ、姉様が見つけてきたんだから。ほら、あなたの姉より上でしょ」「そんなことないもん!お姉ちゃんはルビィが似合う服すぐ見つけてくれるもん!」…また始まりました。
 そんないつになくムキになっているルビィちゃんを目の当たりにして、「こんな強気なルビィちゃん」「初めて見た」と驚く花丸ちゃんと善子。
 姉のことになるとすぐにムキになる様に、それはお互い様と言い返され、「そうかも」と微笑む理亞。もうすっかり仲良しですね。

 とそこへ、「みなさん、本当に戻らなくて平気なんですか?」と心配する聖良さん。すかさず「こちらこそ、急に押しかけてしまってすみません」と礼儀正しく応じる善子…。そんな姿に「善子ちゃんが…ちゃんと会話してる」ってヒドイ言われようですw
 「アンタたちに任せておけないから仕方なくよ!仕方なく!堕天使はちゃんと世に溶け込める術を知っているのだ」なんて言ってますけど、確かに1年生組の中では頼りになる存在ではあります。
 「みんな意外な一面があるずら」と感心する花丸ちゃんの言葉に、「…でも、そうかも」と何かに気付くルビィ。頼りないように見えて、自分たちにも実は隠された力がたくさんあるかも知れない、と。
 「じゃ、決まりずら」
 理亞が書いてきた詩、ルビィが感じたこと。それが今回作る歌のテーマです。

 一方その頃、先に帰った沼津組。まだもうしばらく居るという連絡に、ダイヤさんは相変わらず心配な様子。そんな中、千歌ちゃんだけは「大丈夫だよ」と言います。特に何か聞いたわけではないけれど、自分たちで何かやろうとしていることを察している様子。考えてみれば、千歌ちゃんも「妹」なんですよね。どこか感じ取る部分もあるのかもしれません。

 ルビィ達の方も、着々と準備は進んでいる様子。夜も遅くまで、歌詞作りに没頭する理亞とルビィ(交互に歌詞のアイディアを出し合って一つの歌詞を作る、というのもポイントですし、その様子はお互いに姉自慢をしていた時のやりとりを彷彿とさせるものがあります)。花丸ちゃんと善子は疲れて寝ているようですが、部屋には衣装らしきものも掛けられています(少なくとも6着。うち2つは青いカバーなのでおそらく鹿角姉妹のぶんでしょう)。
 歌詞が仕上がったことに「やったーっ!」と喜び合う理亞とルビィ。

■雪解け
#09「Awaken the power」
 そんなこんなで曲はできあがりましたが、クリスマスイベントには参加者の選考会があるらしく、そこで自己アピールして合格しなければならないそうです。
 というわけで、選考会にやってきた一同。最初は緊張と不安でうまく話せなかったルビィですが、ダイヤさんからたくさんの勇気をもらってきたことを思い返し、その勇気をふりしぼり、堂々と説明を始めます。そんな頼もしい姿に思わず涙の善子と花丸ちゃんw
 ひとまず無事選考会を終えて、公園でほっと一息。相変わらず食べてばかりの花丸に、「クックック…フラグが完全に立ってるわね」なんて言ってる善子ちゃんですが、どうやらフラグを回収していたのは善子ちゃんの方だったようです。まぁなんだかんだでちょいちょいつまみ食いしてましたからね。…それにしても、ルビィと花丸ちゃん二人分よりも重いってどういうことw
 とまあそんな善子はさておいて、ある程度目途も立ったからでしょうか、おおよその事情も鞠莉達に伝えたようです(ただしダイヤさんには内緒)。口裏を合わせて、それらしい理由を付けてダイヤさんを函館に行くよう促す鞠莉と果南。「しかたありませんわね」とチョロいダイヤさんw

 一方、1年生ズは地元のFMラジオ局でPR活動。
 パーソナリティーのお姉さんに話を振られて咄嗟に思いついたグループ名は、「Saint Aqours Snowです!」「ド直球な名前ずらね…」
 冒頭の妄想でそんなバカなwと思ったグループ名が本当になるというw しかもエンドクレジットでも実際のCDリリースでもその表記、というのがなんともスケールの大きなギャグ要素です。

 そんなラジオ出演を終えて帰っている所に、冒頭のバーガーショップや選考会にも居た二人組が。どうやら理亞のクラスメイトらしいのですが、ルビィの陰に隠れる理亞。
 「Saint Snowのライブです!理亞ちゃん出ます!」とルビィ。その言葉をきっかけに、「…私たちも行っていいの?」と訪ねるクラスメイトの子。
 「うん。…それと、今更だけど、ラブライブ!予選は…ごめんなさい」と謝る理亞に対して、「いいんだよ。私たちの方こそ、嫌われてるのかなって…。会場にも行けずに、ごめん」と応える二人。理亞や聖良が頑張っていたのは知っていること、Saint Snowは学校の誇りだと言います。
 「クリスマスフェスティバルには出るんでしょ、みんなも来たいって。いい?」
 「…うん」
 思わず涙が溢れだす理亞。
 孤高な存在の様な印象とは裏腹に、Aqoursと同じように学校のみんなから慕われていたSaint Snow。視聴者にとっても「そうだったんだ…」という感覚なのが、理亞の心情とも重なってグッときます。

■はばたきのとき
#09「Awaken the power」
 再び函館にやってきたダイヤさん。呼び出されて函館山の展望台に向かうロープウェイで、偶然にも同じく呼ばれてやってきたという聖良さんと一緒になります。
 向かった展望台では、理亞とルビィが出迎え。
 「クリスマス」「プレゼントです」と姉たちに手紙を渡します。クリスマスイブにルビィと理亞でライブをやること、教わってきたことを全部使って、自分たちの力でどこまでできるか挑戦し、作り上げたステージを観て欲しいと。
 「私のリトルデーモンたちも観たいって」と、2年生組と果南、鞠莉も駆けつけていました。鞠莉ちゃんが飛行機代を出したということで、小原家の力は借りられない縛りも無くなったということか、再び小原家パワー全開ですねw そして何やらサプライズも仕込んでいる様子。

 「姉様」「お姉ちゃん
 「今の私たちの、精一杯の輝きを」「観てください
 「メリークリスマス!

#09「Awaken the power」
 いやぁ遂に実現しましたね。グループの枠を超えての新曲です。
 神秘的な雰囲気と理亞とルビィの2人による伸びやかな歌いだしからの、色とりどりのイルミネーションが灯っていくイントロ。そして一斉に駆け出してくるメンバーたち。煌びやかな衣装を纏っての、AqoursとSaint Snowの11人によるパフォーマンス!
 クライマックス、再びミディアムテンポな曲調に変わり、街灯が消え、そして11人で大きな☆をつくるラストには本当に驚いたし、感動しました。
 8話でわざわざ五稜郭タワーから五稜郭を見たのも単に観光というだけではなくて☆のフォーメーションへの布石だったんだなと。

 そんな素晴らしいクリスマスライブをやり遂げ、理亞は聖良に「私やっぱり、Saint Snowは続けない」と語ります。世界に一つしかない、雪の結晶だから、と。
 「だから、違うグループで、新しい雪の結晶を見つけて、姉様にもみんなにも喜んでもらえるスクールアイドルグループをつくる!
 実に美しい終わりにする理由であり、始める理由です(冒頭で披露した歌詞とは裏腹に、なかなか詩的な事も言えるじゃないですかw)。

 頼もしい妹たちの姿に、感慨深げな姉たち。
 「祝福しましょう。二人の新しいはばたきに」


■Awaken the power
 第9話は、黒澤姉妹が3年生組と1年生組のバラバラな個性を繋いで私たちらしい新しい曲を作り上げた2話と対になる様なエピソードでもあり、第7話のテーマを別の角度から見たお話でもあったと思います。
 黒澤姉妹の妹ルビィと、鹿角姉妹の妹理亞。同じ妹繋がりな二人が、AqoursとSaint Snowという異なるスクールアイドルグループを結びつけ、スクールアイドルの新たな可能性を示した。

 そしてまた、7話とはまた別の角度から見た、“やりたいこと”と“やるべきこと”が一致したとき、世界の声が聞こえた、物語だったと思います。
 理亞にとって、スクールアイドルとは。なぜやってきたのか。なぜやりたくないのか。なぜ続けるのか。グループの始まりと終わり、そしてその先に見つけた答え。

 それらが、「Awaken the power」という歌に込められている。

 ラブライブ!のアニメは、挿入歌が単に挿入歌ではなく、物語と一体になっているのが大きな魅力であり特徴のひとつだなと思っていて、作品のテーマとも密接に関連している。
 7話以降、「終わり」というものがクローズアップされ、シリーズも2期9話といよいよ「終わり」が見えてきた所で、初っ端から「始まる時は終わりの事など考えてないから。ずっと続く気がして前だけ見つめて走り続けてきたから。どこへ、どこへ、次はどこへ行こう」ですからね。
 歌詞作りの難しさの体験は「言葉っていくつも知ってるはずでも、こんなとき出てこないんだね」という詩にちゃんと反映されていたりもする。
 そして何より、グループの枠を超え、9人の枠を超え、11人だからこその大きな☆の輝きを作る。ラブライブ!というコンテンツの、スクールアイドルの、眠っている力、新たな可能性、新しい力を呼び覚ます歌なんですよね。

 あと、理亞とルビィの二人で歌うんじゃないんだ、みたいな感想もあるかと思うのですが、よく見ると…と言うほどでもないのですが、理亞の部屋で歌詞を作ってる場面で少なくとも衣装らしきものが6着掛かってるんですよね。うち2つが青いカバーでおそらく鹿角姉妹のぶん。なので、黒澤&鹿角姉妹+よしまるの6人でやるのを当初から計画してた。「夢で夜空を~」的な6人楽曲ですね。
 で、6人なら聖良を中心に据えて☆も作れる。でもそれが5人加わることで(9人という枠を超えて)より大きな☆になるところに今回のエピソードのキモがある。
 それと、理亞ルビ2人Verは函館山展望台であの後(「メリークリスマス!」って言ってそこから)お姉ちゃんたちにお披露目していると思うんですよ。立ち位置的にも。で、お姉ちゃんたちも一緒にやろ!という流れ。…からの、よしまるが内緒で仕込んでおいた千歌たち参加のサプライズで本番は11人で。みたいな。
 とはいえ特にそういう描写も無いのであくまで解釈・妄想の域は出ないけど、そう読み取れるだけの描写はされていたと思いますし、この段取りを全部やると同じ曲を繰り返すことになるわけで、じゃあ外せないのは何かというとやはり11人バージョン。物語的には二つのグループが合わさって11人で大きな☆を作ることが何より大きな意味を持つワケですからね。
 それに、デュオと思っていたところに他のメンバーも加わってまさかのAqoursとSaint Snow総勢11人の夢のコラボ曲になるというのはまさに“サプライズ”でした。

■ラブライブ!は“スクールアイドルモノ”である!
 ラブライブ!サンシャイン!!は…特に2期では、物語の中心はAqoursの9人だけれど、Aqoursの物語というよりはもっと広い視点というか、私たちの物語、私たちの未来の物語だなぁと。
 そして、ラブライブ!というのは“アイドルモノ”ではなくて、“スクールアイドルモノ”なんだというのを改めて感じましたし、別々の学校の別々のスクールアイドルグループが、手を取り合って一つの楽曲を完成させ披露するという面でも、ラブライブ!において歴史的なエピソードだったと思います。劇場版ラブライブ!が掲げた光が照らす、その先の未来の片鱗。
 9人という枠を超え、11人でより大きな星の輝きを作り出した。
 最後に描いた「☆」はもちろん「星」でもありますが、「雪の結晶」でもあると思うんですよ。届かない星、輝きを追い求めるというAqoursの象徴と、雪の結晶というSaint Snowの象徴が組み合わさったもの。
 二つの「☆」が合わさることで、大きな新しい輝きになった。


 さて、次回は3年生組のお話みたいですね。
 今回は残る側である1年生の視点から終わりとその先を見つめたお話で、次回は逆に卒業していく側から見たお話、といったところでしょうか。次回も楽しみです!


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