「ラブライブ!サンシャイン!!」第2話感想 [アニメ]
#02「転校生をつかまえろ!」
「前回の」「ラブライブ!サンシャイン!!」
ラブライブ!のアニメと言えば「前回のラブライブ!」ですよね!今作では「前回の」の部分をその回毎の担当メンバーが言う感じのようです。疾走感のある音楽もイイ。
「スクールアイドルへの想いを話す」「放して!」の流れは狙ってますよねw
そんな前回のラストでまさかの「ごめんなさい」だった梨子ちゃん。2話はまず彼女の過去、音ノ木坂の1年生だった頃のシーンからスタート。
ピアノの発表会で演奏ができない梨子。ざわめく会場。曲目は「海に還る者」。なるほどそれで切実なまでに海の音を追い求めていたのでしょうか。そんな過去を思い出しつつベランダに出ると、ちょうどお向かいがお隣さんちの部屋の窓だと気づきます。おや? となグラ!かな この古風な家屋のつくりはもしかして…。
■ごめんなさい。
さて、転校初日に梨子ちゃんをスクールアイドル部に勧誘するもごめんなさいされてしまった千歌ちゃん。それでもめげずに勧誘を続けているようです…が、明らかに迷惑がられていますw とはいえ、「いざとなったら!」と、どうにも無理なら自分が引き受ける・やってみる、という姿勢は千歌ちゃんの面白いところかもしれません。
ところで、グラウンドの場面で曜ちゃんと一緒に居たクラスメイト3人、エンドクレジットによると名前が「よしみ」「いつき」「むつ」(よ・いつ・む=4・5・6)だそうで、わざわざ名前もあるので、前作のヒフミトリオ(「ヒデコ」「フミコ」「ミカ」)同様、今作でもいろいろと活躍してくれるのでしょうか。
さて、千歌ちゃんが梨子ちゃんになんとか曲を書いてもらおうとお願いしている傍ら、曜ちゃんは衣装のデザインを考えてきていました。意外と絵が上手い。そして可愛い。スポーツ少女でボーイッシュだからこういう可愛い系には疎いイメージだったので意外でしたね。…でも制服の絵ばかりです(そして絵のモデルは千歌ちゃん)。海好き船好き、船長への憧れが高じて職業制服好きになった、という感じでしょうか。
ただ、これではアイドルという感じではありません。しかしそこは曜ちゃん抜かりない。ちゃんとアイドルっぽいデザイン画も描いてありました。衣装作りもなんとななる見込みはあるようで、こちらは一安心といったところでしょうか。あとは曲をどうするかと、活動の申請です。
■ぶっぶー!ですわ!
ここからは生徒会室でのダイヤ様とのやり取りと、その後のバスでの下校シーンでの妹ルビィとのやり取りとが交互にカットバックで描かれていて、なかなかに面白く見事な場面。「ラブライブ!」第1期1話での絵里の理事長とのやりとりと穂乃果の教室でのやりとりを対比で見せたシーンを彷彿とさせるつくりになっています(このあたりも狙って盛り込んでいるエッセンスという気がしますね)。
とりあえずここは話を整理して、まずは生徒会室での出来事から。
ダメだと言いつつ話を聞いて相手にはしてくれるダイヤ様。…でしたが、μ’sを「u’s」と勘違いしていた千歌ちゃん(ああなるほど、それで1話の時に「あの人達」みたいな言い方でぼかされていたんですね)。あろうことかμ’sの名前を間違えられたことでカチンときて何かスイッチが入ってしまったダイヤ様。得意げにμ’sクイズを始めます。この人ガチでした(笑)
このシーンはテレビの前のみんなもクイズに参加していたことでしょう。最後の問題、ぱっと答えが出てきませんでした。まだまだだなぁ(笑)
それにしても、ダイヤ様が実はμ’sの大ファンだったというのは意外でしたね。スクールアイドルを嫌っているどころかむしろ大好きなのに、頑なにスクールアイドル部を認められない理由とはいったいなんなのでしょうか。最後の方は千歌とのやり取りが校内放送で全校に筒抜けになっていましたが、それを聞いていた妹のルビィちゃんの寂しそうな反応とも相まって気になるところです。
あと、生徒会室がなんで2重窓で防音パネルの部屋なんだろうと思ってましたが、放送室を兼ねていたんですね。
で、下校シーンの方はというと、そんな生徒会室でのやりとりを振り返りつつ帰りのバスを待っている所へ花丸ちゃん登場。木陰に隠れているルビィちゃんを飴でおびき出す千歌もですが、まんまと餌付けされるルビィちゃんも大概です(笑)
ちょうどよかったとばかりに二人をスクールアイドル部に誘いますが、花丸は図書委員がある。ルビィはお姉ちゃんが認めてくれなさそうということで、なかなか難しそう。ひとまずは曲作りの目星をなんとかして、活動の基盤作りを優先しようということに。
一方、花丸は沼津までノートを届けに行くそうです。なんでも善子ちゃんが入学式の日に自己紹介でやらかしてしまって以来学校に来なくなったのだとか…。それにしても、主要メンバー9人の内3人が学校を休んでいるというのも凄いw
自宅前のバス停で一人先にバスを降りた千歌ちゃん。浜辺に佇む梨子ちゃんを発見。また海に入ろうとしてるの?と、大胆にもスカートをめくって下に水着を着ていないか確認する千歌。何色だったか後で教えてください。
「こんな所まで追いかけてきても」という梨子ちゃんですが、まぁここは千歌ちゃん家の目と鼻の先。通りかかっただけです。
それはそうとと、海の音は聞けたか尋ねる千歌でしたが、その様子じゃ相変わらずかなと、今度の日曜空いてたらここに来てと梨子を誘います。海の音も聴けたらいいけど、とりあえず歌を聴いて、スクールアイドルのことを知って欲しいと。
そんな千歌に、梨子ちゃんは自分のピアノの話と、なぜ海の音を聞きたいかの理由を話します。小さい頃から続けていたピアノが最近上手くいかないこと。環境を変えて、海の音を聞ければ何かが変わるかもしれないと思ったこと。なるほど、冒頭の海をモチーフにした曲を演奏できなかった過去の記憶、海の音楽というものを掴むことが出来れば、何かが変わるかもしれない、というわけですね。
その話を聞いて「変わるよ、きっと」と千歌。
ここで梨子ちゃんも納得するのではなく、「簡単に言わないでよ!」ってキツく言い返してきたのが、なんというかリアリティがあってドキッとしましたね。
千歌ちゃんも、「わかってるよ。でもそんな気がする」…と、大したものです(そしてその言葉通り、変わることになるワケですが)。
でもやっぱりスクールアイドルをやっている時間はないと断り手を放そうとする梨子ちゃん。その手をスッと掴み直し、「わかった、じゃあ海の音だけ聴きに行ってみようよ、スクールアイドル関係無しに」と提案する千歌。こういうところも千歌ちゃんの良さですよね。
というわけで、海の音を聞いてみようと実際にダイビングで潜ってみることに。
ただ、あいにくの薄曇りのためか、景色は真っ暗で海は暗く重たい感じです。押しつぶされそうだったピアノの発表会の記憶と重なって、深い水底に沈んでいくかのよう。
…と、そこに光が差してきます。美しい光景に手をさしのべ、ピアノを奏でるように手を伸ばす梨子。
何かが聞こえた。海の音を「つかんだ」気がする。
水面に出るといつの間にか雲は晴れ日が差していました。海の音が聞こえた気がすると喜び合う3人。
翌日、ダイビングでの体験で少しは打ち解け気持ちも軽くなったのか、梨子ちゃんが“曲作りを”手伝ってくれることに。
で、次なる問題は…「詞をちょうだい」
■ユメノトビラ、ずっと探してた
というわけで歌詞作り。場所は千歌ちゃんの家。玄関先で梨子ちゃんの方をじっと見つめてハァハァするしいたけw オープニングで梨子ちゃんしいたけに追いかけられていましたが、梨子ちゃんは犬が苦手だけどしいたけに妙になつかれる、みたいな展開だったりするのでしょうか。期待。
さあ、作詞をはじめましょう…といきたいところですが、志満お姉ちゃんが買ってきてくれたプリンを美渡姉ちゃんが食べてしまったことにご立腹の千歌。「いつまでもとっとくのが悪い」と茶々を入れに来た美渡姉ちゃんに「うるさい!」と放り投げたエビのぬいぐるみが梨子ちゃんの顔面を直撃。梨子ちゃん激おこ。(ここは「ラブライブ!」10話合宿回の海未ちゃんを彷彿とさせますね)
そんなこんなで、作詞作業。千歌ちゃんはμ’sのスノハレみたいな曲を作りたい様子ですが、なかなかうまくいきません。梨子ちゃんには恋愛経験ないんじゃ無理と言われますが、じゃあμ’sはこの曲を作ったとき誰か恋愛していたのでしょうか。気になった千歌ちゃんは作詞そっちのけでネットで調べ始めます。
しょうがないなぁという感じの梨子と曜ちゃん。
「千歌ちゃんスクールアイドルに恋してるからね」とポツリ。
ん?これも「好き」の感覚では?この「好き」の気持ちを歌にすれば良いのでは?ハッとなる千歌ちゃん。
「それならいくらでも書ける!」と目を輝かせる千歌。「まず、輝いてるところでしょ」…ああ、これが「君ここ」に繋がっていくのかな。
夢中になって楽しそうに詞を書いている千歌ちゃんの姿に、ピアノが楽しくて仕方なかった頃の自分の姿を重ねる梨子。
ぼんやり物思いにふけっているうちに千歌ちゃんはなにやら書き上げた様子。もう詞が出来たのかと思いきや、見せたのは「ユメノトビラ」の歌詞(暗記していてスラスラ書けてしまうというのも大したものです)。千歌がスクールアイドルを目指すきっかけにもなった歌だそう。
「頑張って努力して、力を合わせて、奇跡を起こしていく。私でもできるんじゃないかって、今の私から変われるんじゃないかって。そう思ったの」
その夜、ネットの動画サイトで「ユメノトビラ」を探して聴いてみる梨子。
浜辺での千歌の言葉がよみがえります。
おもむろにピアノに向かう梨子。静かに、ユメノトビラのワンフレーズを弾き語り。ふと窓の外に目をやるとそこには…千歌ちゃんが。なんとも言えない表情で固まる梨子ちゃん。やはりお隣は千歌ちゃんの部屋でした。
「ユメノトビラ、ずっと探し続けていた」
「そうね…」
そう、梨子ちゃんもずっと探し続けていた。
「何やっても楽しくなくて、変われなくて」どうしたらいいんだろう…と。
「やってみない、スクールアイドル」
梨子ちゃんが楽しくピアノを弾けるようになるきっかけになるかもしれない。なれたらいいな。なぜならば…
「みんなを笑顔にするのがスクールアイドルだから」
それはとても素敵なことだから。
かつて宇宙ナンバーワンアイドルもそう言ってました。
身を乗り出して誘いの手を伸ばす千歌。それに応えるように一旦諦めかけつつも、精一杯手を伸ばす梨子。そして指先が触れあう。
エンディング。
「ユメ語るよりユメ歌おう」
良い歌です。ラブライブ!のエンディングならではのお約束要素もバッチリ踏襲。
次回、ファーストステップ。
おお、狙ってるサブタイトルです。ラブライブ!第1シリーズでは大きなターニングポイントとなった3話。ラブライブ!サンシャイン!! は、あえてラブライブ!第1期と似たようなシチュエーションや展開を描きつつも意図的に外している感じなので、否応なく期待を集めているであろう3話がいったいどんなお話になるのか楽しみです。
■決めたよHand in Hand
先週のまさかのごめんなさいからの梨子ちゃん勧誘回。
梨子ちゃんの勧誘という大きなストーリーの流れの中で、ダイヤ様の意外な一面、1年生組の状況、そして梨子の過去と梨子ちゃんが新たな一歩を踏み出すまでを見事に描いたお話でした。
また、ラストシーンに象徴されるように、手を伸ばす、触れようとする、という表現が印象的に用いられてた気がします。
ピアノに触れる(弾けない、触れることができない)梨子。
恐る恐る飴を取ろうとするルビィ(興味はあるがなかなか手が出せない、でも惹かれる、みたいな)。
浜辺で「海の音」を求めるかのように海に向かって手を伸ばす。
海の中で、差し込んでくる光(太陽)に手を伸ばす。「海の音」を「つかむ」。海中で鍵盤を弾こうとする。
そしてラストシーン。差し伸べられる手。一旦は退くが、思い切って伸ばし、そして触れる。
できないと思えるようなことでも、やってみて、そして成し遂げることができた。一見無茶のようでも、もしかしたらできるかもしれないという「可能性」に「触れた」。
形の無い「海の音」を探し、見つけ、触れるエピソードを補助線に、ユメノトビラを介して「ユメ」に「触れる」ことを見事に描いたエピソードだったと思います。
1話の感想でもちらっと書きましたが、ラブライブ!サンシャイン!! を「僕ら」の物語という視点で見ると、千歌はμ’sを大好きになったファンの僕ら、梨子はある意味音ノ木坂の一員でもあった僕らで、そんなふたりのやりとりと、そして手と手を触れあわせ繋がるというラストシーンは、なかなかに象徴的だなぁという気もしてきますね。
そういえば、1話ラストの挿入歌は「決めたよHand in Hand」でした。なるほど。
「前回の」「ラブライブ!サンシャイン!!」
ラブライブ!のアニメと言えば「前回のラブライブ!」ですよね!今作では「前回の」の部分をその回毎の担当メンバーが言う感じのようです。疾走感のある音楽もイイ。
「スクールアイドルへの想いを話す」「放して!」の流れは狙ってますよねw
そんな前回のラストでまさかの「ごめんなさい」だった梨子ちゃん。2話はまず彼女の過去、音ノ木坂の1年生だった頃のシーンからスタート。
ピアノの発表会で演奏ができない梨子。ざわめく会場。曲目は「海に還る者」。なるほどそれで切実なまでに海の音を追い求めていたのでしょうか。そんな過去を思い出しつつベランダに出ると、ちょうどお向かいがお隣さんちの部屋の窓だと気づきます。おや?
■ごめんなさい。
さて、転校初日に梨子ちゃんをスクールアイドル部に勧誘するもごめんなさいされてしまった千歌ちゃん。それでもめげずに勧誘を続けているようです…が、明らかに迷惑がられていますw とはいえ、「いざとなったら!」と、どうにも無理なら自分が引き受ける・やってみる、という姿勢は千歌ちゃんの面白いところかもしれません。
ところで、グラウンドの場面で曜ちゃんと一緒に居たクラスメイト3人、エンドクレジットによると名前が「よしみ」「いつき」「むつ」(よ・いつ・む=4・5・6)だそうで、わざわざ名前もあるので、前作のヒフミトリオ(「ヒデコ」「フミコ」「ミカ」)同様、今作でもいろいろと活躍してくれるのでしょうか。
さて、千歌ちゃんが梨子ちゃんになんとか曲を書いてもらおうとお願いしている傍ら、曜ちゃんは衣装のデザインを考えてきていました。意外と絵が上手い。そして可愛い。スポーツ少女でボーイッシュだからこういう可愛い系には疎いイメージだったので意外でしたね。…でも制服の絵ばかりです(そして絵のモデルは千歌ちゃん)。海好き船好き、船長への憧れが高じて職業制服好きになった、という感じでしょうか。
ただ、これではアイドルという感じではありません。しかしそこは曜ちゃん抜かりない。ちゃんとアイドルっぽいデザイン画も描いてありました。衣装作りもなんとななる見込みはあるようで、こちらは一安心といったところでしょうか。あとは曲をどうするかと、活動の申請です。
■ぶっぶー!ですわ!
ここからは生徒会室でのダイヤ様とのやり取りと、その後のバスでの下校シーンでの妹ルビィとのやり取りとが交互にカットバックで描かれていて、なかなかに面白く見事な場面。「ラブライブ!」第1期1話での絵里の理事長とのやりとりと穂乃果の教室でのやりとりを対比で見せたシーンを彷彿とさせるつくりになっています(このあたりも狙って盛り込んでいるエッセンスという気がしますね)。
とりあえずここは話を整理して、まずは生徒会室での出来事から。
ダメだと言いつつ話を聞いて相手にはしてくれるダイヤ様。…でしたが、μ’sを「u’s」と勘違いしていた千歌ちゃん(ああなるほど、それで1話の時に「あの人達」みたいな言い方でぼかされていたんですね)。あろうことかμ’sの名前を間違えられたことでカチンときて何かスイッチが入ってしまったダイヤ様。得意げにμ’sクイズを始めます。この人ガチでした(笑)
このシーンはテレビの前のみんなもクイズに参加していたことでしょう。最後の問題、ぱっと答えが出てきませんでした。まだまだだなぁ(笑)
それにしても、ダイヤ様が実はμ’sの大ファンだったというのは意外でしたね。スクールアイドルを嫌っているどころかむしろ大好きなのに、頑なにスクールアイドル部を認められない理由とはいったいなんなのでしょうか。最後の方は千歌とのやり取りが校内放送で全校に筒抜けになっていましたが、それを聞いていた妹のルビィちゃんの寂しそうな反応とも相まって気になるところです。
あと、生徒会室がなんで2重窓で防音パネルの部屋なんだろうと思ってましたが、放送室を兼ねていたんですね。
で、下校シーンの方はというと、そんな生徒会室でのやりとりを振り返りつつ帰りのバスを待っている所へ花丸ちゃん登場。木陰に隠れているルビィちゃんを飴でおびき出す千歌もですが、まんまと餌付けされるルビィちゃんも大概です(笑)
ちょうどよかったとばかりに二人をスクールアイドル部に誘いますが、花丸は図書委員がある。ルビィはお姉ちゃんが認めてくれなさそうということで、なかなか難しそう。ひとまずは曲作りの目星をなんとかして、活動の基盤作りを優先しようということに。
一方、花丸は沼津までノートを届けに行くそうです。なんでも善子ちゃんが入学式の日に自己紹介でやらかしてしまって以来学校に来なくなったのだとか…。それにしても、主要メンバー9人の内3人が学校を休んでいるというのも凄いw
自宅前のバス停で一人先にバスを降りた千歌ちゃん。浜辺に佇む梨子ちゃんを発見。また海に入ろうとしてるの?と、大胆にもスカートをめくって下に水着を着ていないか確認する千歌。何色だったか後で教えてください。
「こんな所まで追いかけてきても」という梨子ちゃんですが、まぁここは千歌ちゃん家の目と鼻の先。通りかかっただけです。
それはそうとと、海の音は聞けたか尋ねる千歌でしたが、その様子じゃ相変わらずかなと、今度の日曜空いてたらここに来てと梨子を誘います。海の音も聴けたらいいけど、とりあえず歌を聴いて、スクールアイドルのことを知って欲しいと。
そんな千歌に、梨子ちゃんは自分のピアノの話と、なぜ海の音を聞きたいかの理由を話します。小さい頃から続けていたピアノが最近上手くいかないこと。環境を変えて、海の音を聞ければ何かが変わるかもしれないと思ったこと。なるほど、冒頭の海をモチーフにした曲を演奏できなかった過去の記憶、海の音楽というものを掴むことが出来れば、何かが変わるかもしれない、というわけですね。
その話を聞いて「変わるよ、きっと」と千歌。
ここで梨子ちゃんも納得するのではなく、「簡単に言わないでよ!」ってキツく言い返してきたのが、なんというかリアリティがあってドキッとしましたね。
千歌ちゃんも、「わかってるよ。でもそんな気がする」…と、大したものです(そしてその言葉通り、変わることになるワケですが)。
でもやっぱりスクールアイドルをやっている時間はないと断り手を放そうとする梨子ちゃん。その手をスッと掴み直し、「わかった、じゃあ海の音だけ聴きに行ってみようよ、スクールアイドル関係無しに」と提案する千歌。こういうところも千歌ちゃんの良さですよね。
というわけで、海の音を聞いてみようと実際にダイビングで潜ってみることに。
ただ、あいにくの薄曇りのためか、景色は真っ暗で海は暗く重たい感じです。押しつぶされそうだったピアノの発表会の記憶と重なって、深い水底に沈んでいくかのよう。
…と、そこに光が差してきます。美しい光景に手をさしのべ、ピアノを奏でるように手を伸ばす梨子。
何かが聞こえた。海の音を「つかんだ」気がする。
水面に出るといつの間にか雲は晴れ日が差していました。海の音が聞こえた気がすると喜び合う3人。
翌日、ダイビングでの体験で少しは打ち解け気持ちも軽くなったのか、梨子ちゃんが“曲作りを”手伝ってくれることに。
で、次なる問題は…「詞をちょうだい」
■ユメノトビラ、ずっと探してた
というわけで歌詞作り。場所は千歌ちゃんの家。玄関先で梨子ちゃんの方をじっと見つめてハァハァするしいたけw オープニングで梨子ちゃんしいたけに追いかけられていましたが、梨子ちゃんは犬が苦手だけどしいたけに妙になつかれる、みたいな展開だったりするのでしょうか。期待。
さあ、作詞をはじめましょう…といきたいところですが、志満お姉ちゃんが買ってきてくれたプリンを美渡姉ちゃんが食べてしまったことにご立腹の千歌。「いつまでもとっとくのが悪い」と茶々を入れに来た美渡姉ちゃんに「うるさい!」と放り投げたエビのぬいぐるみが梨子ちゃんの顔面を直撃。梨子ちゃん激おこ。(ここは「ラブライブ!」10話合宿回の海未ちゃんを彷彿とさせますね)
そんなこんなで、作詞作業。千歌ちゃんはμ’sのスノハレみたいな曲を作りたい様子ですが、なかなかうまくいきません。梨子ちゃんには恋愛経験ないんじゃ無理と言われますが、じゃあμ’sはこの曲を作ったとき誰か恋愛していたのでしょうか。気になった千歌ちゃんは作詞そっちのけでネットで調べ始めます。
しょうがないなぁという感じの梨子と曜ちゃん。
「千歌ちゃんスクールアイドルに恋してるからね」とポツリ。
ん?これも「好き」の感覚では?この「好き」の気持ちを歌にすれば良いのでは?ハッとなる千歌ちゃん。
「それならいくらでも書ける!」と目を輝かせる千歌。「まず、輝いてるところでしょ」…ああ、これが「君ここ」に繋がっていくのかな。
夢中になって楽しそうに詞を書いている千歌ちゃんの姿に、ピアノが楽しくて仕方なかった頃の自分の姿を重ねる梨子。
ぼんやり物思いにふけっているうちに千歌ちゃんはなにやら書き上げた様子。もう詞が出来たのかと思いきや、見せたのは「ユメノトビラ」の歌詞(暗記していてスラスラ書けてしまうというのも大したものです)。千歌がスクールアイドルを目指すきっかけにもなった歌だそう。
「頑張って努力して、力を合わせて、奇跡を起こしていく。私でもできるんじゃないかって、今の私から変われるんじゃないかって。そう思ったの」
その夜、ネットの動画サイトで「ユメノトビラ」を探して聴いてみる梨子。
浜辺での千歌の言葉がよみがえります。
おもむろにピアノに向かう梨子。静かに、ユメノトビラのワンフレーズを弾き語り。ふと窓の外に目をやるとそこには…千歌ちゃんが。なんとも言えない表情で固まる梨子ちゃん。やはりお隣は千歌ちゃんの部屋でした。
「ユメノトビラ、ずっと探し続けていた」
「そうね…」
そう、梨子ちゃんもずっと探し続けていた。
「何やっても楽しくなくて、変われなくて」どうしたらいいんだろう…と。
「やってみない、スクールアイドル」
梨子ちゃんが楽しくピアノを弾けるようになるきっかけになるかもしれない。なれたらいいな。なぜならば…
「みんなを笑顔にするのがスクールアイドルだから」
それはとても素敵なことだから。
かつて宇宙ナンバーワンアイドルもそう言ってました。
身を乗り出して誘いの手を伸ばす千歌。それに応えるように一旦諦めかけつつも、精一杯手を伸ばす梨子。そして指先が触れあう。
エンディング。
「ユメ語るよりユメ歌おう」
良い歌です。ラブライブ!のエンディングならではのお約束要素もバッチリ踏襲。
次回、ファーストステップ。
おお、狙ってるサブタイトルです。ラブライブ!第1シリーズでは大きなターニングポイントとなった3話。ラブライブ!サンシャイン!! は、あえてラブライブ!第1期と似たようなシチュエーションや展開を描きつつも意図的に外している感じなので、否応なく期待を集めているであろう3話がいったいどんなお話になるのか楽しみです。
■決めたよHand in Hand
先週のまさかのごめんなさいからの梨子ちゃん勧誘回。
梨子ちゃんの勧誘という大きなストーリーの流れの中で、ダイヤ様の意外な一面、1年生組の状況、そして梨子の過去と梨子ちゃんが新たな一歩を踏み出すまでを見事に描いたお話でした。
また、ラストシーンに象徴されるように、手を伸ばす、触れようとする、という表現が印象的に用いられてた気がします。
ピアノに触れる(弾けない、触れることができない)梨子。
恐る恐る飴を取ろうとするルビィ(興味はあるがなかなか手が出せない、でも惹かれる、みたいな)。
浜辺で「海の音」を求めるかのように海に向かって手を伸ばす。
海の中で、差し込んでくる光(太陽)に手を伸ばす。「海の音」を「つかむ」。海中で鍵盤を弾こうとする。
そしてラストシーン。差し伸べられる手。一旦は退くが、思い切って伸ばし、そして触れる。
できないと思えるようなことでも、やってみて、そして成し遂げることができた。一見無茶のようでも、もしかしたらできるかもしれないという「可能性」に「触れた」。
形の無い「海の音」を探し、見つけ、触れるエピソードを補助線に、ユメノトビラを介して「ユメ」に「触れる」ことを見事に描いたエピソードだったと思います。
1話の感想でもちらっと書きましたが、ラブライブ!サンシャイン!! を「僕ら」の物語という視点で見ると、千歌はμ’sを大好きになったファンの僕ら、梨子はある意味音ノ木坂の一員でもあった僕らで、そんなふたりのやりとりと、そして手と手を触れあわせ繋がるというラストシーンは、なかなかに象徴的だなぁという気もしてきますね。
そういえば、1話ラストの挿入歌は「決めたよHand in Hand」でした。なるほど。
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