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PlayStation 4 発表 [ゲーム]

 PlayStation 4が発表になりました。…が、冒頭での概要発表以降は延々とソフトのデモ映像を見せられるだけでやや退屈な内容でした。スゲーよリアルだよみたいなことを開発者が言っているのですが、「ふーん」としか…。もはやグラフィックの凄さアピールはあまりインパクトがないというか、ハイエンドPCゲームや先端CGの技術デモで見飽きた映像なんですよね。どうせ盛ってんでしょというのもあるし、米国での発表会なので仕方ないとは思いますがアメリカンなファストパーソンも見飽きました。
 スペックは、AMD製x86-64bitの8コアCPUにRadeon系GPUを統合。8GBのGDDR5メモリにストレージ搭載とかなりPC的なモノになっている感じで、現時点で明かされている仕様やゲーム映像からはハイエンドPCとの違いがあまり見えてこない。ソフトを開発しやすく、というのは判るけれど、良くも悪くもゲーム機の皮を被ったPCに過ぎず当たり障りがないというか夢がないというか、常識破りの凄いモノが現れたというインパクトや、独自性・革新性にはやや乏しい印象も受けます。

 SCEプレスリリース

 まぁ、後継機がPCアーキテクチャ寄りになることはだいぶ前から予測もされていたことですし、当初検討されていたIntelチップの採用は流れたという説もあったり、nVIDIAが独自路線でゲームコンソールの立ち上げを画策していることから、自社開発でもしない限りグラフィックスチップはおそらくRadeon系。そうなると必然的にCPUはAMD製ということだったのかもしれません。あるいは、CPUとGPUを効率よく統合、供給できるベンダーといえばAMDくらいしか無い、というのもあるでしょう。製造プロセスの事情などもあったという説もあるようです。
 いずれにせよ、PCライクな中身は昨今のゲーム専用機ビジネスの現状(従来型のビジネスモデルが難しくなってきている状況)や、半導体ビジネスの世界の現状等を鑑みても致し方ないところなのでしょうね。

 新しいコントローラにはタッチパッドが搭載された他、「SELECT」「START」ボタンがついに無くなり、代わりに「SHARE」「OPTION」ボタンになっています。また、スピーカーやPSMOVEの機能も統合されているようですが、このあたりは後追いの全部載せといった感じです。

 DUALSHOCK4に盛り込まれた機能やクラウドゲーミング、ソーシャル関連機能、タブレット端末をセカンドスクリーンにといった機能がゲームプレイに革新をもたらす…みたいなコンセプトのようですが、考えてみれば、発売から6年以上経ったPS3でも標準で付いてるコントローラのジャイロセンサーですら活用したゲームはほとんど無いんですよね…。リモートプレイもそう。まして、EYE TOYやMOVEなんて何それ状態です。中途半端にオプション的なギミックは(無くても遊べるという前提になりがちというのもあって)結局単発で終わるというのは過去の歴史が物語っている。体感型デバイスもスタンダードにはなりにくい。VitaにしてもGPSはいわずもがな、標準機能の背面タッチパッドですら早くもあって無いも同然な状況になっているわけで、どうしても小手先程度なギミックは標準デバイスの機能に組み込んだところで果たして…という気がしてしまいます。なにか凄いアイディアで理にかなっていて面白くてかつキラータイトル、みたいなものでも現れれば状況は変わるかも知れませんが。

 もちろん、性能面では正常進化ではありますし、家庭用ゲーム機で高価なハイエンドPCに匹敵する表現が得られるというのは大きいとは思います。また、ハイエンドグラフィックなゲームはPCの世界では体験できるとはいえ、ほとんど全て海外製。それ以前にハイエンドPCゲームで国産は絶無と言っていい。日本人好みなテイストでハイエンドグラフィックなものを体験できる土壌として高性能次世代家庭用ゲーム機の存在意義はあるかも知れません(…が、そもそもハイエンドグラフィックなゲームを作れるだけの技術・開発力と体力を持った国内メーカーがはたしてどれほどあるのかという問題も…)。もっとも、それ(凄いグラフィック)以前に面白いゲームを出してくれ、ちゃんとしたゲームを出してくれと声を大にして言いたい…。

 また、現状のPS3がネットワークエンタテインメントプレイヤー、メディアプレイヤーとしてもかなり完成度が高い(けっこういろんなことをこなせたりアップデートでなんとかできてしまう冗長性の高い設計が想像以上に功を奏した格好)だけに、ゲームだけでなくそういった部分でも魅力を提示できるのかどうかについても重要なところで、今後の続報とお手並み拝見といったところ。あとはシステムOS周りなど基本的な使い勝手ですね…。VitaのUIやリニューアルしたPS Storeなどを見ていると、ハードのポテンシャルをソフト面が殺しはしないかと若干不安がぬぐえないところではあります。
 とにもかくにも、結局のところはソフト次第。あとは本体デザインや使い道、使い勝手などで物欲をそそられるモノになるかどうか…。

 それにしても今回の発表、(そもそもプレゼン自体がいまいちだったというのもありますが)据置ゲーム機の存在意義が薄れゲーム自体も行き詰まっている感がある中で、…ライトなユーザーはスマートフォンやタブレットに流れゲームの内容はどんどん暇つぶし化ソーシャル化していき、一方でハイエンドなゲームをプレイするコアなユーザーは何十万かけてPCを組んでゲームをプレイし、マルチプラットフォームも当たり前、アーケードゲームは先端テクノロジーの場としての機能を失って久しいような時代における次世代ゲーム機の難しさ、というものも感じさせられました。
 でもまぁ、PS4には頑張って欲しいですよ。本当に。いまのコンシューマーゲームの閉塞感を打ち破って欲しい。新しい活力になって欲しい。


 PS4の登場はある意味、かつてPlayStationの生みの親でもある久夛良木氏が掲げていたビジョンにようやく時代とテクノロジーが追いついてきたかと感じるものでもありましたが、その先が足りないというかなんというか、今回の発表を見ていて、今こそ久夛良木氏の様な、(良くも悪くも時代の先を読みすぎるくらいに突き抜けた)ビジョナリーが求められているような気もしましたね…。

タグ:PS4
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