三谷幸喜脚本ドラマ「オリエント急行殺人事件」が二夜連続で放送されました。
基本的なつくりは原作の舞台を日本に置き換えて翻案したもので、第一夜は原作に準じた内容。第二夜は犯人側の視点から犯行動機となった事の発端から事件当日の裏側を描くオリジナル作品という、なかなかに面白い試み。
第二夜は列車の中という限定された空間で犯人視点から描かれる裏側のドタバタ劇がシチュエーションコメディを得意とする三谷幸喜の真骨頂といった感じで面白くもあると共に、三谷脚本らしい軽妙さが逆にある種の悲壮感や哀しみを際立たせる効果もあって、クライマックスの“決行”の場面は見ていてなんともいえない悲しさがこみあげてきて思わず涙ぐんでしまいました。
結末にはまぁ賛否あるでしょうね…。アレンジされてはいますが基本的に原作準拠ということだったんだと思いますが、オリジナルストーリーの二夜からのラストシーンということで、大胆な改変も見てみたかった気もします。
あと、データ放送でクイズが行われたり、人物相関図が物語の進行に合わせて更新されていったりというのもなかなか面白かったですね。
ミステリーやシチュエーションドラマ大好きなので、またいつかこういった試みをやって欲しいなと期待。