Windows8.1がリリースされた時点でWin7からWin8.1に移行し、8.1をそれなりに気に入って使っていた身としては、Win8を失敗作扱いしてWin10を持ち上げる論調(特にスタートメニュー復活を絶賛する風潮)には若干辟易していたし、むしろ8.1の気に入っていた部分が無くなったり機能劣化したりで8.1愛用者としては手放しでは評価できない部分もあったのですが、Anniversary Updateでようやくマシになってきた感じもするし、そろそろシステムをリフレッシュしたいところだったので、ちょうどいいタイミングかなと思いWin10に移行しました。
Win8.1のストアアプリ関連の機能(Peopleアプリのtwitter連携やアプリ版IEなど)が一部無効化されたりアプリそのものが使えなくなったりで、なんだか取り壊し前の物件みたいな様相になってきた、というのもあります…。■Windows10 Anniversary Update のスタート画面 放課後のプレアデス Prism Palette (2) 特装版(Amazon) 自分はこれまでタスクバーは縦にして使っていたのですが、Win10ではタスクバーのアイコンがWin7/8.1と比べて一回りほど小さくなっている(気がする…)ため縦だとスカスカした感じに見えるのと、そもそもWin10はタスクバーを横(下)で使うことを前提に設計されているフシがあるのでおとなしくタスクバーを横にして使うことにしました。ついでにアイコンサイズを「小」にしたら、これがけっこうスッキリしていい感じ。
ただ、ついクセでスタート画面を出すときにカーソルを左上に持っていこうとしてしまいますw で、Windows10は何かと取りざたされる「スタートメニューの復活」ですが、個人的にはハッキリ言ってどうでもいいんですよね。
Vistaまではタスクバーは実行中のタスクが表示されるだけで、スタートメニュー内に固定表示できるプログラムの数にも限りがあり、必然的に全てのプログラムからツリーを展開して探すスタイルでしたが、Win7でタスクバーに改良が加わりよく使うアプリをピン留めできるようになって以降は、スタートメニューの利用価値も薄れていたしほとんど使わなくなっていました。
なので、Win8.1でもほとんど問題を感じず、むしろ慣れるとWin8.1のスタート画面の方が使い勝手も良いと感じていたくらいなので、当然Win10でも今まで通り全画面表示の「スタート画面」を使い続けることにしました
(この全画面のスタート画面がWin10リリース当初は改悪・劣化と呼ぶにふさわしいヒドイ代物だったのもWin10移行を保留してきた理由だったりします。Anniversary Updateでようやくマシになった)。
そうそう、スタートメニュー復活でWin7の使い勝手が戻ったというのは勘違いです。OS全体で見てWin7の使い勝手に近いのはむしろWin8.1で、Win10はWin8.1以上に7とは別物です。スタートメニューにしても要はスタート画面をスタートボタンクリックでポップアップする枠の中に表示しているに過ぎません
(全画面への画面変遷が無いだけ)。基本的な考え方はWin8.1から特に変わっておらず、むしろ“復活”ではなく8の方向性をより推し進めた格好になっているのではないでしょうか。
結局、Win8はスタートメニュー廃止がどうこうというより、デスクトップと全画面のスタート画面への変遷やデスクトップとストアアプリを行ったり来たりさせられるのが不評だったのかなと思うんですよね。それも8.1の時点ではほぼ解消されていたわけで、Win10ではストアアプリ改めUWPアプリもデスクトップアプリと同じようにウインドウ表示で使えるようになった。 Microsoftも問題の本質は「スタートメニュー」では無いとわかっていながらスタートメニュー復活をアピールし利用することで、上手いこと“してやったり”なのかもしれないですね…。■Edgeは意外と良さげ IEを置き換えるべくWin10専用で搭載された新しいWebブラウザの「Edge」ですが、そんなに悪くないとは思います。というかむしろ意外と良い。スタート画面にページをピン留めできるのも便利ですし、体感的には普段使っているFireFoxよりも動作は軽く感じます。
UIなどが全体的にシンプルでスッキリとしたデザインなのも好印象。
ただ、開発途上だからなのかそういう仕様なのか定かではありませんが、ショートカットやファイルのドラッグ&ドロップを一切受け付けなかったり
(それはそれでセキュアなつくりである気もしなくもないけれど)ジャンプリストの機能がなかったりと一長一短なところがあって、当面は他のブラウザと併用せざるを得ない感じですね。
■ここは良かった。が、しかし… ウインドウの枠が無くなった(1pxほどの枠だけになった)のはWin10で気に入ってるポイント。MacOSの余計な枠が無いのが羨ましかったんですよね…。
遡ればWinXPとかの頃からずっとウインドウの枠を一番細く設定して使ってきた(Win8ではレジストリを書き換えてまで一番細くして使っていた)ので、やっとスッキリなったなと。
タイトルバーやメニューバーが太かったりと若干微妙な部分もありますが、UIは全般的に8.1から更に洗練されている感じ。フォントレンダリングもだいぶマシになってきました。
■ここが残念… Win8.1から10への移行で個人的に機能が劣化したと思うのがPeopleアプリとカレンダーアプリ。そしてピクチャーパスワード。
Peopleアプリはtwitter連携機能が無くなりただの住所録に。カレンダーアプリは「次の予定」表示が無くなってただの予定表になってしまいました…。
WindowsPhone7とWin8.1のPeopleアプリにはtwitterとの連携機能があり、自動的にtwitterのプロフィールアイコンが適用されたり、スタート画面にピン留めしてライブタイルをオンにしておくとtwitterのつぶやきが表示されて利便性も見栄えも良かったのですが(WindowsPhoneはこの機能をウリにしていた…)、それが廃止されてありふれたものになってしまいました。
また、Win8.1のカレンダーアプリには次の予定を一覧表示するモードがありとても重宝していたのですが、Win10のカレンダーではそれが無くなり、これもまたWeb版と同じただのスケジュール帳になってしまいました…。
このあたりはちょっと劣化したなぁと感じる部分です。
↓Win10のカレンダーアプリ
Web版と同じ、ごく普通のスケジュール表示のみ。
↓Win8.1のカレンダーアプリ
設定した壁紙を背景に、[次の予定]が並んで表示されて便利だった。
あと、Win8.1ではログインやロック解除にピクチャーパスワードを使っていたのですが、Win10ではピクチャーパスワード用に設定した画像が必ずリサイズされて縮小表示される(上下や左右に黒帯が付く)という問題があり、1年経っても修正される気配が無いので使うのをやめてPINで解除することにしました…。
■ひとまず今後の改良に期待 リリースされた当時は「Preview版か?」と感じるくらい未完成感が漂っていたWin10ですが、Anniversary Updateでようやく一応完成品くらいにはなった感じ(アニバーサリーという名前の割に祝祭感に乏しいアップデートですが)。
Win8の時もそうでしたが、発売1年後あたりの最初の大型アップデートまではつぎはぎの未完成品状態というのがこのところのMicrosoftクオリティーなんですかね…。
次は2017年初頭に
Creators Updateと題してペイントやらの機能を中心に大幅なアップデートが入るそうですが、あくまでOSなんだからOSとしての土台の部分をちゃんと作ってくれよという気もします。未だに普通に使ってても「あれ?」と思うような挙動のおかしい部分や中途半端なところが散見されるくらいですからね…。
ともあれ、残念なポイントはいくつかあるにせよ概ね改良され進化しているのは確か。
これから日々アップデートを重ねてより良くなっていく事を期待したいところ。
ロック画面と相性がいいのでよく使わせていただいているRellaさんのイラスト。「ソラ」(pixiv)放課後のプレアデス Blu-rayBOX(Amazon)
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