「IDOLY PRIDE」第5話感想

　EPISODE:5「別の光 同じ気持ち」

　前回ラストの衝撃の宣告からの、別のグループを結成して2グループ体制でいく、という展開。まぁそういう事だろうなとは思ってはいたのですが、公式サイト等を見てもそうですし、1話冒頭の描写からもてっきり10人グループだと思っていたので意外ではありました。となると、ここから1話の冒頭にはどう繋がっていくのか、そこも興味深いところです。

　ということで、琴乃とさくら、どちらがリーダーではなく、それぞれにそれぞれのグループのリーダーとしてまとめていくことに。
　で、さくらのグループに新たなメンバーとして加入してきたのが、4話で登場した怜ちゃんと、「佐伯遙子、１７歳です」…オイオイ。
　遙子さん、やっちまったなぁ。
　いやぁ、5話はひたすら遙子さんが痛々しくて見ていられなかっですね…。もうやめて！遙子さんのライフはゼロよ！的な（笑）。

　それはそうと、実力派だけれど何事にもストイックな怜ちゃんの加入と、そんな怜ちゃんのスパルタになかなかついて行けず、かつグループ分けによって姉とは別々のグループになって不安な千紗ちゃん。
　怜ちゃんの言ってることは至極真っ当で大事なことなんですけど、ちょっと当たりがキツいし先走りすぎている。かといってのんびり仲良しこよしでもダメなワケで、そこは妥協しない（そんなの楽しくないから間違ってるよ、みたいな方向に安易に持って行かない）。その辺りの描き方のバランス感覚はこのアニメなかなか上手いなと思う部分です。
　そしてスパッと練習を打ち切ったり、怜ちゃんの焦りを敏感に察知したりとさくらのリーダーとしての資質も描きつつ、怜ちゃんの秘めた一面も見せてグループに馴染ませつつ（レジ打ちが見つかって慌てている姿は可愛かったｗ）、千紗ちゃんに前向きさと自信を付けさせ姉から自立もさせていく課程が上手く描かれていたエピソードだったのではないでしょうか。

　そうそう、前回（4話）怜ちゃんがダンスをしていたのは、バイトしているスーパーの裏で、バイトの合間にもダンスの練習をしている、という事だったんですね…。それにしても、4話でそれとわかるような描写がされていたとは言い難い（どういう場所かを示唆するようなカットもなく、そもそもレイアウトや位置関係が変で違和感が強かった）ので、せっかくの布石も4話のコンテ・演出・レイアウトの失敗でいまいち活かせなかった感じです。IDOLY PRIDEはストーリーの組み立ては悪くないと思うのですが、映像の組み立てがちょっと下手だなと思う部分が散見されるのが勿体ない。
　あと、航平に対して「こいつなかなか有能だな」と思わせるだけの描写が足りてないという部分も欠点ですね。曖昧な印象論でしっかりとしたビジョンが感じられず、前回、今回と、一応最もらしい理由付けをしたり結果的にうまくいったりしてはいるものの、どうしても行き当たりばったり感が強いため、いまひとつ説得力に欠けている。なので、アイドルの子達の不安や不信感の方に共感してしまうし、結果的に航平が手柄だけ持って行ってドヤっているような印象になってしまってるんですよね。
　まぁそれはそうとして…。


■別の光、同じ気持ち。

　集合写真撮影のCパート。グループの結束と新たな一歩のきっかけとなったネモフィラの花の前で記念の集合写真を撮ろうとしているところへ、琴乃たちのグループもやってきて結局全員で集合写真。それぞれのグループに分かれた別の光だけれど、気持ちは同じ。毎度の事ながら、ラストでサブタイトルが出てきたときのスッと腑に落ちる感じはこの作品の魅力ですね。

　どうでもいいことですが、最後の集合写真、こっそり麻奈も混ざっていて心霊写真みたいなことになってたりしてｗ

　そうそう、ネモフィラの花は「サヨナラから始まる物語」のMVでも印象的に用いられていたので、出てきたときには「あ、この花は！」ってハッとなりました。



　そして今週の新曲MVは「Fight oh! MIRAI oh!」

IDOLY PRIDE (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

• アーティスト: 【IDOLY PRIDE】星見プロダクション
• 出版社/メーカー: ミュージックレイン
• 発売日: 2021/02/10
• メディア: CD

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