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ラブライブ!サンシャイン!! 2nd Season 第8話感想 [アニメ]

 #08「HAKODATE」
#08「HAKODATE」
 冒頭、いきなりの吹雪。雪山遭難的な茶番劇はともかく(笑)、「はるばる来たね函館!」というわけで、北海道地区予選のゲストとして招待されたAqours。
 いつもの靴で滑って転ぶ善子に、そんな時はこれ!とスノーブーツではしゃぐダイヤさんと鞠莉が可愛いw
 とそこへ、「やっと暖かくなったずらー。マルはまるまるっと丸くなったずらー」とやってきた花丸ちゃん。着込みすぎを通り越して丸々と太ってる様にしか見えないんですけどw

 とまあそんなこんなで、招待された北海道地区予選の会場へとやってきた9人。
 すると早速、応援しているという他校の生徒に声をかけられ、「一緒に写真撮ってもらって良いですか!」とお願いされます。Aqoursもすっかり有名人です。
 「ちょ…ちょっと、みんなおおちつこう」と、まずはおまえが落ち着け状態の梨子ちゃんw
 「決勝に進むって凄いことなんだね…」としみじみ実感するルビィ。ふとダイヤさんの様子に目が行きます。これが最後の大会、どう思ってるんだろう、といったところでしょうか。巧みにルビィに視聴者の心情を寄せていくところも見事だなぁと。

 それはそうと、まずは本番前にSaint Snowの楽屋を訪問。
#08「HAKODATE」
 「今日は楽しんでいってくださいね。みなさんと決勝で戦うのはまだ先ですから」
 「はい、そのつもりです」と応じる千歌。
 「もしかして、また見せつけようとしてるんじゃないの?自分たちの実力を」と訝しがる果南ですが、「他意はありません。それにみなさんはもう、何をしても動揺したりしない」Aqoursは格段にレベルアップし、今は紛れもない優勝候補であると評価する聖良。
 おもむろに立ち上がり、「あの時は失礼なことを言いました。お詫びします」と頭を下げます。意外とと言っては失礼ですが、礼節を重んじる子だったんですね。まぁ思い返してみれば、1期の時のもストイックに物事を考える彼女の性格の表れだった気がします。というか、ダイヤさんと似ているのかなと。
 それはそうと、「次に会う決勝は、Aqoursと一緒に、ラブライブ!の歴史に残る大会にしましょう!」と千歌と握手を交わす聖良。いやぁいろいろとフラグ立ちまくり(敗退フラグもですが、“一緒に歴史に残る大会に”というのもある種のフラグな予感がしなくもない)ですw

 一方、妹の理亞はイヤフォンを付けて集中している様子。…ですが、その手が微かに震えていることにルビィは気付きます。

 そしていよいよ北海道地区予選。客席からその様子を観覧するAqours。ダイヤや果南が言うように、他の参加者のステージを客席から見ることもまた良い勉強です。
 そんな話をしているうちに、いよいよSaint Snowの出番。…ですが、歌が始まる直前でカット。すぐに結果の画面へ。そこにはSaint Snowの名前はありません。まさかの予選敗退。
 このシーンの上手いところは、前回の7話冒頭で地区大会の結果表示を同じように見せてあるので、視聴者はこれをひと目見てリザルト画面だと分かる。つまり、Saint Snowが予選を通過できなかったことを把握できるんですよね。しかもダンスシーンが始まるぞっていうところでブツッと切って(理亞のすこし硬い表情でなにか匂わせて)結果画面につなげるこでで、「えっ!?」という急転直下感が出るとともに、何かが起きたに違いないことが瞬時に伝わってくる。
 そのうえで、「びっくりしたね」「まさか、あんなことになるなんて」という台詞で、ああやっぱり何かあったんだ、となるわけです。
 それにしても、「一度ミスをすると、立ち直るのは本当に難しい」という台詞を梨子に言わせるというのがまた凄いなぁと。

 「でもこれで、もう決勝に進めないんだよね…Saint Snowの二人…」

 その言葉にふと足が止まるルビィ。
 そんなルビィにふと気が付くダイヤさん。

 予選大会終了後、改めて楽屋を訪れるAqoursでしたが、そこにSaint Snowの姿はありません。壮行会をやるということで楽屋に来ていた他校の生徒が言うには、どうやら先に帰ってしまったようです。また、「今日はいつもの感じじゃ無かった」らしく、妹の理亞はずっと黙ったままで、あんな二人は見たことが無かった、ちょっと喧嘩していたようだったとも。

 会場からホテルに戻る路面電車の車内では、まさかのSaint Snow敗退にすこし沈んだ空気。とはいえ、あまり気に病んでも仕方が無い。仲の良い“姉妹”だし大丈夫。…というところでルビィのアップからの目線の先のダイヤさん、という見せ方も上手い。

 翌日、Aqoursのみんなは函館観光。五稜郭タワーからの眺めに感嘆する千歌。安定の堕天使ノリな善子。そして意外だったのが果南ちゃん。まさか高いところが苦手だったとはw 怖がりだったり高いところが苦手だったり、ただの脳筋かと思いきや意外と可愛らしいところもあるじゃないですかw
 そして次に訪れたのは八幡坂。函館の坂でも特に有名な坂ですね。そしてどうやら、この坂の上にある学校が、Saint Snowの鹿角姉妹が通う学校(函館聖泉女子高等学院)ということのようです。
 そんな坂の上からの光景に「なんか落ち着く」と感想を漏らす千歌。「内浦と同じ空気を感じる」と果南ちゃんも共感。
 「そっか、海が目の前にあって、潮の香りがする街で、坂の上にある学校で…」
 「繋がってないようで、どこかで繋がってるものね、みんな」
 街の規模こそ違いますが、言われてみれば確かにそうだなぁと(そしてどこかで聞いたなぁと思ったら、コレ、劇場版ラブライブ!と同じですよね)。
 しかし、1期でSaint Snowが北海道のスクールアイドルだったと判明したときは、北海道だったの!?という意外性を感じただけでしたが、こういう展開まで見越して共通点がある町を探したうえで北海道のスクールアイドルというふうに設定したのだとしたら、姉妹という点も含めて、ほんと緻密に作られているなぁと。
 と、そこへまたしても無駄に着込んだ花丸ちゃん登場wいやだから明らかに着込んでるっていうレベルじゃ無いw
 寒いしティータイムにでもして暖を取ろうということで、通りがかった喫茶店に寄ることに。玄関を開けて「すいませーん」と呼ぶも反応無し。しかし、寒いからとりあえず中に入れて欲しいという花丸ちゃんの後押しもあって、とりあえず店内にお邪魔する一同。一見ただのギャグ要素な花丸ちゃんの過剰なまでの寒がりっぷりも、実はここでお店に入るための布石でもあったワケですね。…たぶん。

 というわけで、皆が先に入ってワイワイやっている中、最後に店内に入ったルビィはふと店の奥の様子が気になります。ドアの隙間から中の様子を覗いてみると…泣いている理亞を目撃。開いたドアの音で理亞もルビィに気付きます。
#08「HAKODATE」
 いやあそれにしても、たまたま立ち寄ったお店がまさか鹿角姉妹の家で、和菓子屋さんだったとは…。このあたりもある種「繋がり」を感じさせる部分でもありますね。
 そして制服が和服、袴にエプロン!可愛いw ライブ衣装よりもある意味人気が出そうです。
 「私も理亞も、ここが大好きで、大人になったらふたりでこの店を継いで暮らしていきたいねって」と語る聖良さん。

 和気あいあいとした雰囲気の中、「残念でしたわね、昨日は…」と労うダイヤさん。ここはお互い3年生で姉という立場同士、というのもあるのでしょう。
 ただ、妹の理亞の方は「食べたらさっさと出て行って!」とご機嫌斜めな様子。ついでに「さっきのこと言ったら、ただじゃおかないから」とルビィの耳元でこっそり釘を刺してそそくさと店の奥へと引っ込んでいく理亞。

 「ごめんなさい、まだ昨日の事ちょっと引っかかってるみたいで…」と聖良。地区予選での出来事も、ラブライブ!だからああいうこともある「私は後悔してません。だから、理亞もきっと次は…」と語りますが。
 それを聞いた理亞がスタスタと奥から出てきて、「私は続けない。スクールアイドルは、Saint Snowはもう終わり!」と言い切ります。

 場所を移して、改めて考えを巡らせるAqoursの9人。
 続けるにしても聖良さんが卒業したら一人になってしまうし、新しいメンバーを加えてリスタートとは簡単に割り切れない。このあたりの「終わり」「区切り」というのは、スクールアイドルだからこそでもあり、ラブライブ!にとってはある意味切っても切り離せない問いでもあります。
 「結局ステージのミスはステージで取り返すしかないんだよね」
 「でも、すぐ切り替えられるほど、人の心は簡単ではないってことですわ」
 「自信…無くしちゃったのかな」
 確かにそれもあるかもしれませんが、果たして理亞はだからやめると言っているのでしょうか。
 「…違うと思う」とルビィ。
 「聖良さんがいなくなっちゃうから、お姉ちゃんと一緒に続けられないのが嫌なんだと思う。…お姉ちゃんがいないなら、もう続けたくないって
 ルビィの思いがけない、そして的確な指摘に皆納得の面持ち。
 「ち、違うの!」と慌てて取り繕おうとするルビィでしたが、「ルビィはただ理亞ちゃんが泣いて…」とついポロっと言ってしまいます。ヤバいですよ、秘密をばらしたからには消されてしまうw 次回「オホーツクに消ゆ」お楽しみに!(違)

 思わずお店を飛び出していったルビィ。波止場の公園でひとり佇んでいます。
 そこへ後を追って様子を見に来たダイヤさん。

 最後の大会の予選で敗退したことで、もう二人で大会のステージに立つことができなくなったSaint Snowの姿は、同じように姉妹である自分たちとも重なります。
 スクールアイドルにとって、卒業は一つの区切りです。「それは仕方ありませんわ」とどこか清々しい表情で語るダイヤさんに、「あんなにスクールアイドルに憧れていたのに、あんなに目指していたのに、もう…終わっちゃうなんて…」とルビィ。
 しかしダイヤさんは「じゅうぶん満足ている」と言います。果南や鞠莉、2年生や1年生、そして「何よりルビィと一緒にスクールアイドルをやることができた」からと。
 しかも、「それでラブライブ!の決勝です、アキバドームです」。だから、夢のようだ…と。

 「でも、ルビィは、お姉ちゃんともっと歌いたい

 では、どうするのか。どうすればいいのか。
 そして、「終わったらどうするつもり」なのか。

 「わかんない。でも、学校無くなっちゃうし、お姉ちゃんたちもいなくなっちゃうし」
 ではダイヤさんはと言うと、「そうね、わからないですわ。その時になってみないと。今はラブライブ!の決勝の事だけしか考えないようにしていますし。…ただ…」
 ただ…。


 その夜。
 2年生組のホテルの部屋ではお姉ちゃん談義。
 「どんな感じなの?お姉ちゃんって」という曜ちゃんの疑問に、「うちはあんな感じだから」と千歌ちゃん。でもまぁあんな感じだからこそいざという時に全力で味方になってくれる美都姉はカッコいい。
 「生まれた時からずっといるんだよ、お姉ちゃんて」という千歌の言葉がなかなか詩的で、さすがは作詞担当と思わず唸るw

 一方1年生組の部屋ではまたしてもハンバーガーにかじりつく花丸ちゃん。食欲旺盛さに拍車がかかってるけど、ここにきてダイエット回とか勘弁してね!(笑)
 それはそうと、ルビィは「ちょっと行きたいところがある」と出て行ったようです。ちなみに、このシーンで机の上にクリスマスツリーのチラシが置かれていることから、ルビィはこのチラシを見て行先と、「あること」を考え付いたのだろうと読み取れますね。

 そして夜の函館の街を一人歩くルビィ。
 夕暮れの波止場でダイヤさんが言った言葉が甦ります。
 「あなたが私に、スクールアイドルになりたいって言ってきたとき。あの時、すごく嬉しかったのです。私の知らないところで、ルビィはこんなにも一生懸命考えて、自分の足で応えに辿り着いたんだって」
 そうなんですよね。ルビィの成長ぶりというのは1期4話で既に描かれているワケです。だから、今回の8話はそれを踏まえてのお話であって、成長物語ではない。ルビィはもうしっかり成長しているんですよ。そしてダイヤさんはそのことに気付いたからこそ喜び、そしてその喜びを改めてルビィが知り、気付く。そいういうエピソードなんです。

 閉店の準備をしている理亞。そこへルビィがやってきます。
 少し話がしたいと理亞を誘うルビィ。
#08「HAKODATE」
 「あの…ルビィにも理亞ちゃ…理亞さんと同じお姉ちゃんがいて…」と切り出すルビィに、一応調べたから知ってると言う理亞。「でも、私の姉様の方が上。美人だし歌もダンスも一級品だし」と言います。
 それを聞いたルビィはちょっとムッとした様子で「ルビィのお姉ちゃんも負けてないと思う、けど…」とちょっと弱々しく言い返しますが、「バク転できないでしょ」「日本舞踊なら人に教えられるくらいだし、お琴もできるし」「スクールアイドルに関係ない」「そんなことないもん!必要な基礎は同じだって、果南ちゃんも言ってたもん」「でも!私の姉様の方が上!」と徐々にお互いヒートアップ。なにこの姉自慢合戦w
 というか、ルビィの方が少し背が高いのが意外でしたね。気が強い理亞の方が背が低いというギャップもですし、なんとなくルビィの方が主導権を握っている感じなのもなかなか面白いペアです。

 「やっぱり、聖良さんのこと大好きなんだね」とルビィに余裕の表情で核心を突かれ、「あ、当たり前でしょ!」とタジタジの理亞w「アンタの方こそ何?普段気弱そうなくせに」…ですよねー。ルビィちゃんそゆとこあるよねー。
 「だって、大好きだもん。お姉ちゃんのこと」という直球なルビィの言葉に、ハッとなる理亞。
 「お姉ちゃんがいなくても、別々でも、がんばってお姉ちゃんの力無しでルビィが何かできたら嬉しいんだって。きっと聖良さんもそうなんじゃないかな」と言われ、「そんなのわかってる…」と答える理亞。そう、わかっているんですよね。理亞自身も気が付いてはいるんです。
 「だから、がんばってきた。姉様がいなくても一人でできるって、安心してって…。なのに、最後の大会だったのに…
 そんな理亞をがしっと掴むルビィ。
 「じゃあ、最後にしなければいいんじゃないかな!
 「へ?」と戸惑う理亞の手を取って走り出すルビィ。理亞も思わず笑みがこぼれます。そして向かったのはライトアップされたツリーの前。
 「歌いませんか?
 「一緒に曲を、お姉ちゃんに送る曲を作って、この光の中で、もう一度!


■合わせ鏡
 8話は7話で描かれたテーマを、また違った角度から描いたエピソードだと思います。
 7話が「学校の終わり」をどう捉えるかだとしたら、8話は「スクールアイドルとしての終わり」にどう向き合いうのかのお話。
 それを、Aqourstと関わりのあるSaint Snowを通じて、函館という、似ている、つながっている街で描いていく。

 7話では、地区予選突破を果たした一方で、学校の統廃合再考の条件を達せられなかったAqours。しかしそこから、学校を“残す”という道筋を見い出し、「やりたいこと」と「やるべきこと」が一致を見せるところが描かれました。
 8話では逆に、地区予選突破を果たせず、一方でスクールアイドルとしての継続をどうするかに突き当たるSaint Snowを通して、そして姉と妹、そして形は違えど訪れる「終わり」への向き合い方が描かれていきます。
 なんのためにやるのか、なぜやるのか、なぜやりたくないのか。
 合わせ鏡を見るような中で、ルビィは気付き、理亞に道を示すワケです。
 「じゃあ、最後にしなければいいんじゃないかな!」と。
 大会のステージに立つだけがスクールアイドルではない。一緒に大会に出られないことが終わりではない。やりたいことは何?やるべきことは何?…だったら!と。

 繰り返しになりますが、ラブライブ!という作品は、“ラブライブ!という大会”を描く物語では無いのです。そのことにも改めて気付かせてくれますね。

 そしてまた、7話は姉妹というラブライブ!サンシャイン!! ならではの要素が巧みに活かされた、サンシャイン!! ならではのドラマでもありましたし、今回のエピソードを見てからだと、1期の7話や8話での二人の態度、理亞が「遊びじゃない!」と頑なだった姿勢なども、ああそういうことか、と思えてきますね。
 このあたりは当初2期の予定が無かった前作のラブライブ!(μ’s)と違って、おそらく1期の制作当初から2期も計画されていたからこそ、といったところでしょうか。


 さて、次回も引き続き函館編。
 どうやら1年生ズでなにやら企んでいそうですし、一緒に歌おうと言っていたくらいですからAqoursとSaint Snowのコラボソングなんて展開もじゅうぶん有り得ますね!そうなると結構凄いことですよ…。次回も楽しみです!


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