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「ラブライブ!サンシャイン!!」第11話感想 [アニメ]

 #11「友情ヨーソロー」
#11「友情ヨーソロー」
 ピアノコンクールに参加するために東京に向かう梨子ちゃん。メンバー揃って見送り。
 ラブライブ!の予備予選は1名欠員の8名で出場するようです。
 「次は…次のステージは絶対みんなで歌おうね!」「もちろん!
 気合いも新たにするメンバーたち。ひとりじっと梨子ちゃんを見送る千歌ちゃんの姿に、ちょっぴり複雑な心境な様子の曜ちゃん…。さてさて、今回は曜ちゃんにスポットの当たる回です。

■特訓とは…!?
#11「友情ヨーソロー」
 さて、予選突破を目指して、「特訓ですわ!」と気合十分なダイヤ様。…ホントこの人特訓好きというか、カタチから入るタイプですよねw
 そんな姉の様子をよそにネットで調べ物のルビィ。東京で出会ったSaint Snowが北海道予備予選をトップ通過したというニュースを見つけます。…というか、Saint Snowが北海道のスクールアイドルだったとは…。まぁ確かに北国をイメージさせるネーミングではありますけど、でもそうなると8話の神田明神のシーン、憧れの聖地で羽目を外していた様にも見えてきます(笑)
 それはそうと、まずは目前に迫った自分たちの予備予選です。

 「では、それを踏まえて…
 プール掃除…(プール掃除で練習というシチュエーションは「君の心は輝いてるかい」ですね)
 それにしても、特訓という名目でちゃっかり忘れていたプール掃除をやらせるダイヤさんといい、投げっぱなしの鞠莉といい、「生徒会長と理事長があんなんで大丈夫?」…ですよねー。
 そんなこんなで綺麗に掃除も終わったプールでせっかくならばとダンス練習…ですが、梨子ちゃんが居ないためこれまで通りではバランスが悪い。ここは代役を立ててフォーメーションも組み直した方がよさそうです。
 というわけで梨子ちゃんの代役に指名された曜ちゃんでしたが、タイミングや間合いなどの感覚が異なるためか、なかなか千歌ちゃんと曜ちゃんの息が合わず悪戦苦闘。そんな曜ちゃんの様子がどうも気になる鞠莉。
 学校帰りに寄ったコンビニの駐車場でも練習に励む千歌ちゃんと曜ちゃんですが、どうしても梨子ちゃんと練習していた歩幅で動いてしまうという千歌。ならばと逆にそれに合わせる曜ちゃん。今度はうまく行きます。相変わらず器用だこと。
 と、そこへ、東京のスタジオに着いたという梨子ちゃんから電話。電話越しだと緊張するという1年生トリオがなんとも初々しいw
 梨子ちゃんが喜んでくれている様子で一安心の千歌ちゃん。そんなやりとりを複雑な面持ちで見つめる曜ちゃん…。

■始まりは…?
 一方、生徒会室では書類の山を前にあきれ顔の果南。ダイヤさん、生徒会の仕事相当ため込んでいたようです…。
 「仕方ないなぁ、これからは私と果南が手伝ってあげまショウ」と鞠莉が手にした書類の束からひらりと舞い落ちたスクールアイドル部の申請書。あら懐かしい。
 そこには千歌と曜の名前。
 「あらァ、最初はちかっちと曜のふたりだったのね」と意外そうな鞠莉。
 「てっきりスタァートは、ちかっちと梨子だとばかり思ってました
 そういえば鞠莉が会ったときは既に3人でしたね。
 「まぁ、確かにそう見えなくもないですわね。今の状況からすると
 「そうですねェ
 …ですねぇ。

 というわけで、練習の時から曜ちゃんの様子が気がかりでもあった鞠莉は帰り道の曜ちゃんを背後から捕まえてわしわし。「これは果南にも劣らない…」と寸評する間もなくの一本背負いで曜ちゃんに投げ飛ばされてしまいます…。そりゃ夕暮れの人気の無い道でいきなり背後からわしわしされたらビックリしますけど、反射的に投げ飛ばすとはさすが曜ちゃん…。
 それはともかく、「びゅうお」の展望フロアで話をするふたり。
 千歌と「上手くいってなかったデショウ」と問う鞠莉に対して、「それなら大丈夫。あの後ふたりで練習して上手くいったから」と答える曜ちゃんでしたが、もちろんその事ではありません。
 「ダンスではなく、ちかっちを梨子に取られて、ちょっぴり…嫉妬ファイヤ~~~が、燃え上がってたんじゃないの?」とズバリ。

 「話して。ちかっちにも梨子にも話せないでしょ」

■本音は…?
#11「友情ヨーソロー」
 「私ね、昔から千歌ちゃんと一緒になにかやりたいなーってずっと思ってたんだけど…」結局その機会はなかなか訪れなくて、だからスクールアイドルをやりたいと言ってくれたときは嬉しかったという曜ちゃん。前にもそんな事言ってましたね。
 けれど、二人だった活動はすぐに梨子ちゃんが加わって3人になり、気が付けば9人になっていた。だから…
 「もしかして私と2人は嫌だったのかなーって」
 「Why? …なぜ?」と優しく聞く鞠莉。
 「私、全然そんなことないんだけど、なんか要領いいって思われてることが多くて、だから、そういう子と一緒にって、やりにくいのかなぁって…」ああー、器用ゆえに不器用な子ですねぇー。誰もやりにくいとか思ってないでしょ。

 「なに一人で勝手に決めつけてるんですか
 まったくです。

 「要はちかっちのことが、大好きなのでしょう。なら、本音でぶつかった方がいいよ。大好きな友達に本音を言わずに、2年間も無駄にしてしまった私が言うのだから、間違いありませんっ!
 確かに説得力がありますw

 翌日。曜ちゃんが遅れて部室に行くと…
 「見て見てコレ!」と千歌ちゃんが差し出したのは水玉模様のシュシュ。
 「わぁ、可愛い。どうしたのこれ?」
 「みんなにお礼だって送ってくれたの、梨子ちゃんが」
 「梨子ちゃんもこれ付けて演奏するって。曜ちゃんのもあるよ!」
 それぞれのメンバーのイメージカラーのシュシュ。もちろん曜ちゃんの分もあります。けれど、ちょっぴりモヤモヤな曜ちゃんは複雑そう。そうこうしているうちに「特訓いきますわよー」とダイヤさん。
 練習に向かう千歌ちゃんを思わず呼び止めた曜ちゃんでしたが…
 「…がんばろうね」と一言だけ。

 その夜、自宅のベランダで結局何も話せなかったことに落ち込む曜ちゃん。「本音って言っても、わたしなんて言えばいいんだろう…」と妄想を膨らませますが…いやいやなかなかたくましい妄想力です(笑)そりゃ妄想の中で千歌ちゃんも「ハァ?」ってなりますよね。
 自らの意味不明な妄想に悶絶する曜ちゃんw
 と、そこへ電話が。相手は何と梨子ちゃん。

■想いは…?
 どうやら曜ちゃんが自分のポジションを代わりに務めることになったと聞いて気になってかけてきたようです。
 「私のことは気にしないで、二人でやり易い形にしてね」
 「でも…もう…」自分から合わせちゃってるんですよね…。
 「無理に合わせようとしちゃだめよ。曜ちゃんには曜ちゃんらしい動きがあるんだし
 「そうかなぁ…」
 「千歌ちゃんも絶対そう思ってる
 「そんなこと…ないよ…」まーたそうやって決めつけるゥ。
 「千歌ちゃんの傍には、梨子ちゃんが合ってると思う」千歌ちゃんは梨子ちゃんと居ると楽しそうだし、梨子ちゃんのために頑張ると言ってるから、…と。
 「…そんなこと思ってたんだ」と察した梨子ちゃんは、「千歌ちゃん、前話してたんだよ」と、ある事実を明かします。
 本編では演出的な魅せ方からこの後のシーンでモノローグ的に語られますが、実は千歌ちゃん、曜ちゃんの誘いをいつも断っていたことをずっと気にしていたのだとか。
 「だから、スクールアイドルは絶対一緒にやるんだって。絶対曜ちゃんとやり遂げるって」…“やり遂げる”…μ’sのストーリーを思い起こす言葉ですね。
#11「友情ヨーソロー」
 そんな梨子ちゃんとの電話を終えたその時。
 「曜ちゃん!」と呼ぶ声。そこにはなんと、「練習しようと思って!」とわざわざ駆けつけてきた千歌ちゃんの姿が。
 「考えたんだけど、曜ちゃん、やっぱり自分のステップでダンスした方がいい!合わせるんじゃなくて、イチから作り直した方がいい!曜ちゃんと私のふたりで!
 その言葉に居ても立っても居られず表に出る曜ちゃん…でしたが、顔を見られたくないのか、何故か後ろ向きに近づき手を伸ばし千歌に触れます。惜しい、もうちょっと下でした(何がw)
 内浦から沼津市街までなんと自転車で駆けつけたという千歌ちゃんは汗びっしょり。
 「曜ちゃん、なんかずっと気にしてたっぽいから、居ても立っても居られなくなって…えへへ…」
 「私、バカだ…バカ曜だ…」
 居ても立っても居られないからって自転車で駆けつけるバカ千歌に対するバカ曜ですよ。私は何を勝手に決めつけて、何をくだらないことで悩んでたんだ、と。
 思わず千歌ちゃんに抱きつく曜ちゃん。
 ビックリしつつも「恥ずかしいよ」とか「なんで泣いてんの?」とかいうリアクションが千歌ちゃんらしくてかわいい。

 千歌ちゃんはなんというか、ずっとブレてないんですよね。みんなと一緒に楽しくスクールアイドルをやりたい(8話の時もそうだったからこそ…ですよね)。曜ちゃん器用だから合わせてくれるけど、それで綺麗に踊れるかもしれないけど、それじゃきっと曜ちゃんも楽しくないよ!と(「気にしてたっぽい」と感じていたのも、千歌のために器用に合わせてくれるけど、曜ちゃんなんだか楽しく無さそうなのかな…という視点ですよね)。シュシュの場面にしたってそうです。梨子ちゃんからもらって嬉しいというより、みんなでおそろい!だから嬉しい!…みたいな感情が素直に出てるだけ。
 だから、曜ちゃんが泣きながら抱きついてくるのも何がどういうことなのかわかってない。本人は普通に思ったことを普通にやったつもりでしかないのでキョトンとしてる。でも、そこが千歌ちゃんの良さであり魅力なんですよ。

 「千歌ちゃんにとって輝くということは、自分一人じゃ無くて誰かと手を取り合いみんなで輝くこと
 「普通のみんなが集まって、ひとりじゃつくれない大きな輝きをつくる。その輝きが、学校や聴いてる人に広がっていく、繋がっていく
 「それが千歌ちゃんがやりたかったこと…。スクールアイドルの中に見つけた、輝きなんだ

■想いよ…!
#11「友情ヨーソロー」
 そしていよいよお互いの本番当日。
 8人の衣装は梨子ちゃんがくれたシュシュとお揃いの柄。梨子ちゃんも自分のシュシュを付けてスタンバイ。

 「さあ行こう!ラブライブ!に向けて、私たちの第一歩に向けて!
 「いま、全力で輝こう!
 「Aqours…サンシャイン!!

#11「友情ヨーソロー」
 9人の想いを繋げる曲「想いよひとつになれ」。
 ステージに向かうシーンからは繋がりをイメージさせる演出が冴えわたっていてほんとうに素晴らしかったですね。歴代PVの中でもトップクラスの名演出だったと思います。
 離れてはいるけれど、想いはひとつになっている。同じ想いを込め、歌い、演奏する。
 ピアノコンクールでかつて演奏できなかった「海に還る者」を見事に演奏する梨子の姿が「想いよひとつになれ」の歌唱とリンクする美しさ(一見「想いよひとつになれ」の演奏でシンクロしているように見えますが、演奏しているのは「海に還る者」のはずです。スタジオでピアノに置かれている譜面がそれなので)
 つながってる想い。“だいすきなメロディーの繋がり”とはエンディングのユメユメの歌詞ですが、まさにその言葉通り。

 ラブライブ!の凄いなと思う所は挿入歌がただ挿入されているだけではないという点。ストーリーと歌詞が重なっている点はもちろんですが、とにかく今回の、11話の“つながり”は神がかっていたというか…。

 サンシャインで“曲が流れている”μ’s楽曲は2曲だけ(μ’sの言及の割りに使われている曲は実は意外と少ない)。ひとつは「START:DASH!!」。これは千歌が2年生の春休みに秋葉原で見た映像としてオリジナル映像と共に楽曲が流れています。
 もうひとつは「ユメノトビラ」。千歌が大好きな曲であり、スクールアイドル活動のきっかけとなったと語っている歌。そして梨子が(物語の上では内浦に来て初めて弾くことが出来たであろう)ピアノで弾き語りした曲。こちらは原曲ではなく梨子のピアノ弾き語り。そういう点でも、サンシャイン!!における「ユメノトビラ」という曲の意味合いは大きい。

 そしてその「ユメノトビラ」の誕生エピソードである2期2話と同じように特訓と曲作りを兼ねた合宿の夜、ピアノで演奏される曲。それが「海に還る者」であり、「想いよひとつになれ」の原曲。
 2期2話で真姫ちゃんがピアノ演奏した曲自体は「ユメノトビラ」そのものではなかったけれど、サンシャイン!!10話ではまさに「想いよひとつになれ」のルーツになるフレーズが奏でられていた。

 2話で千歌が切っ掛けの曲として語り、「輝いてるところでしょ」とキラキラした目で書き上げた“最初の”歌詞で、梨子がピアノで弾いた曲であり、ラブライブ!2期2話で合宿の課程のピアノ演奏から生まれた曲でありμ’sが予選で歌ったのが「ユメノトビラ」。

 2話で聴いた海の音であり、合宿の夜についに演奏できた曲が「海に還る者」。そのフレーズが元になっている曲が「想いよひとつになれ」。

 2話の梨子の回想で「(ピアノ弾いてると)自分がキラキラになるの!お星様みたいに」と楽しそうにピアノを弾いていた幼い梨子。そして今、輝きという言葉のもとに、心から楽しそうにピアノを演奏する梨子。

 サンシャイン!!2話があって、サンシャイン!!10話とラブライブ!2期の2話とが重なっていて、そのうえでの11話であり、「ユメノトビラ」からの「想いよひとつになれ」なんですよ。
 なんだかうまくまとまってないけれどそういうことだ!(笑)

 「想いよひとつになれ」を「No brand girls」ポジションの曲だと感じている人は、おそらく1期11話という位置付けで見ている。そこはむしろ「欠員」と「予選」の構図で視聴者のミスリードを誘っている。
 ラブライブ!11話では新曲を披露して結果1名欠員が出て予選を欠場する。サンシャイン!!は10話で欠員を示唆したうえで11話は欠員込みで出場する。逆手にとっている。

 これまでおそらく意図的に似せてきたエッセンスやら構成やらの積み重ねが見事に効いていて凄いなぁと。

 2話で語られる「海に還る者」という曲が、10話、11話のキーとなり、11話挿入歌である「想いよひとつになれ」の原曲でありピアノをモチーフとした演出になるというのは、シリーズ構成の段階から想定され、その前提で劇伴も挿入歌も発注されていたはず。

 そして「ユメノトビラ」と「想いよひとつになれ」の作曲・編曲はどちらも同じ人。
 …見事と言う他ありません。

 あと、今回ピアノ演奏を終えてからのエンディングという流れで、軽やかなピアノのイントロから始まる「ユメ語るよりユメ歌おう」を聴いて、「ああ!これは確かに桜内梨子作曲だ」と思いましたね。なんとも不思議な、そしてラブライブ!サンシャイン!!らしい感覚。

 次回「はばたきのとき」
 TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」も残すところあと2話。物語がどんな結末を迎えるのか、とても楽しみです。



 そうそう、冒頭の「次のステージは絶対みんなで歌おうね!」の“次”、物語的に考えれば次の挿入歌でしょうけれど、「想いよひとつになれ」“を”次に歌う機会=Aqours 1stライブと考えて、ライブでは9人バージョンというふうにリンクしたりしたら面白そう。アニメの再現という点ではライブでも8人の歌唱+梨子のピアノ伴奏というのを再現してほしいなとも思うけれど、いろいろ難しいかな。

 ■追記:1stライブ、8人歌唱+ピアノ演奏素晴らしかったですね!

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