「ラブライブ!サンシャイン!!」第9話感想 [アニメ]
#09「未熟DREAMER」
2週連続で「前回の~」無し。3年生組の2年前(1年生の頃)の回想からスタート。
「私、スクールアイドル止めようと思う」という果南の衝撃の告白に「えっ?」と驚きの表情の鞠莉。
「なんで…?まだ引きずってるの?東京で歌えなかったくらいで」と、気持ちを切り替えて頑張ろうよ、なスタンスの鞠莉。まぁ確かにそうなんですよね。言われてみればそれであっさりやめちゃうのもなぁという気もします。
一方、「鞠莉、留学の話が来てるんでしょ。行くべきだよ」と果南。
鞠莉はその話は断ったから、と言うのですが、果南もダイヤも「もう続けても意味が無い」という意見。ステージ衣装を差し出す鞠莉に対する「終わりにしよう」という果南。
いやぁなんとも観ていて辛いアバンタイトルです…。
■真相を探れ!
さて、東京のイベントから戻ったAqoursに今度は沼津の夏祭りからオファーが来ているようです。Aqoursを知ってもらう良い機会ですが、練習時間はあまり取れそうにない。でも、千歌ちゃんは参加を決めます。今の全力を観てもらって、それでだめならまた頑張ろう、と。
東京でのイベントの経験がいい方向に向いているようですね(東京で羽目を外しすぎた善子ちゃんは中二病が再発してしまったようですが…)。
ただ、気掛かりなのは3年生組のこと。スクールアイドルをやっていた果南がなぜ止めてしまったのか。東京のイベントで歌えなかったことが原因…という話だったけれど、千歌ちゃん曰く、それでやめてしまうような性格では無いのだとか。
確かに「ここでやめたら後悔するよ」「絶対できるから」とか言っていた昔の様子からすると、イベントで一度失敗したくらいであっさりやめてしまうというのもなんだか腑に落ちませんね。
これはもう少しスクールアイドルをやっていた頃の事を調べて見る必要がありそうですが、ルビィちゃんも特にダイヤさんから事情は聞かされていないそうです。
ただ、以前ダイヤさんと鞠莉が話をしていた際、「逃げているわけじゃない」と話していたそうで、そこはちょっと気になるところですね。
というわけで、何か手がかりをつかもうと、果南の早朝ランニングを尾行する千歌たち6人。淡島行きの連絡線乗り場付近からスタートして、どこまで行くのと走り続けた先に辿り着いたのは、学校近くの弁天島の神社。およそ3km弱の道のりです。
そんな弁天島神社の前で華麗にダンスを決める果南。なかなかの美しさです。…と、そこへ鞠莉登場。ここへ来ると予想して先回りしていたのか、それにしても鞠莉さん神出鬼没すぎでしょw
ようやく(ホントようやくだよ!)復学届を提出したという果南に、「やっと逃げるのをあきらめた?」と聞く鞠莉。煽るなぁw
しかし、果南が言うように実際今回の件はダイビングショップの手伝いのために休学していただけで別に何かから逃げていたわけではないのですが、まぁこの「逃げる」というのは2年前の出来事にかかっているのでしょう。いずれにせよ、復学してもスクールアイドルを始める気は無いという果南に、「私の知っている果南はどんな失敗をしても笑顔で次に向かって走り出していた。成功するまで諦めなかった」と言う鞠莉。千歌の証言とも一致しますし、彼女的にもそういう認識なんですね。だとしたら尚更「歌えなかったくらいで」というのは腑に落ちなかったでしょう。
もう3年生で残りの期間も短いけれど今は後輩も居るし、と果南を説得する鞠莉でしたが、「どうして戻ってきたの、私は戻ってきてほしくなかった」と言われてしまいます。動揺しつつも強気に振る舞う鞠莉でしたが「もうやめて、もう、あなたの顔見たくないの」というお言葉。これはキツイ…。
事の真相を知ってからこの場面を見直すとあぁーなるほどなぁーという感じですが、なかなかに衝撃的な発言ですよね。
■真相を語れ!
そんなわけで、ようやく復学し再び学校へ通い始めた果南でしたが…早速鞠莉との言い争い勃発です…(ああなるほど、この衝突を回避するために果南は休学という設定を与えられていたわけですね。最初から普通に学校に通っていると、シリーズ序盤から頻繁に果南と鞠莉が学校で顔を合わせることになってしまう)。
例の衣装を2年前と同じように果南に付きつける鞠莉。でしたが、果南はそんな衣装を窓からポイ。容赦ねぇ…。
そして、そんなふわりと舞い落ちてくる制服を臭いで察知して反射的に飛びついてつかみ取る曜ちゃん…。あなたどんだけ制服好きなのwっていうか危ないw
で、何事かと行ってみれば、3年生の教室で果南と鞠莉が取っ組み合いの喧嘩中。
「ちかっち達だって再スタートを切ろうとしてるのに」「千歌とは違うの!」
そんな埒のあかないやり取りを聞いていてカチンと来た千歌。ずかずかと乗り込んで行って…
「いいかげんにしろーっ!!」と一括。
普通怪獣ちかちーの咆哮に窓も震えます(笑)
「もう!なんかよくわからない話を、いつまでもずーっとずーっと!隠してないで、ちゃんと話なさい!」…全くです。視聴者の気持ちを代弁してくれる主人公。
有無を言わさず3人揃って放課後部室へ呼び出しです。千歌ちゃん凄い。
で、放課後の部室。
相変わらず…というか、半ばやけくそ気味に「だから、東京のイベントで歌えなくて」の一点張りの果南。その話は聞いた、でもそれで諦める様な果南ではないはず、という千歌の意見に「そうそう、ちかっちの言う通りよ」と同調する鞠莉。理事長モードの時はあれだけ千歌たちに対して高圧的だったのに、良き援軍を得たとばかりに寝返る鞠莉さん…。
「何か事情があるんだよね」と尋ねる千歌ですが、相変わらずな態度の果南。
「んんんーっ!イライラするぅー!!」
わかる!わかるよ千歌ちゃん!w視聴者の気持ちを代弁してくれる主人公w
「わかるよ!ホント腹立つよねコイツ!」…コイツ呼ばわりです…。
「勝手に鞠莉がイライラしてるだけでしょ」…いや、どっちもどっちです。
とそこへ、「でも、この前弁天島で踊っていたような…」とルビィに指摘され、恥ずかしさで顔を赤くする果南ちゃん可愛い。
「やっぱり未練あるんでしょう」と茶化す鞠莉。そんな様子を微笑ましく見守るダイヤさん。…でしたが、「うるさい!もう嫌になったの!」と果南ちゃんは立ち去ってしまいます。
まったく…どうしようもないですね。
「ダイヤさん、何か知ってますよね」と、これまた視聴者の気持ちを代弁してくれるもうひとりの主人公であるところの梨子ちゃん。
しどろもどろに誤魔化して逃げるダイヤ様でしたが、追いかけた善子ちゃんにあっさり捕縛されてしまいます。というか、ピギャーって…。このシーンもそうですが、捕まったときの抵抗の仕方がルビィと同じだったり、幼い頃のダイヤ様は終始果南の後ろでびくびくしていて、まさに今の花丸とルビィと同じ。なんだかんだで姉妹だなぁという感じですね。
■真相が明らかに…
黒澤邸に場所を移して、改めてダイヤ様から語られる事の真相。
「果南さんは歌えなかったんじゃない。わざと歌わなかったんですの」
な、なんだってー!
「どうして?」と聞く鞠莉に「あなたのためですわ」と明かすダイヤさん。
2年前のあの日、鞠莉は足を怪我していて、そのまま無理にステージに挑めば事故の可能性もあった。しかし、鞠莉は無理にでもやる気満々だった。だから、果南は歌えなかった体を装ってステージを中断させた…と。
なるほど、それで「逃げたわけじゃない」。
ですが、怪我が治れば続けても良かったはずです。
「そうよ…。花火大会に向けて新しい曲作って、ダンスも衣装も完璧にして…」と鞠莉が言うように、実際その後も活動は続いていたようです(奇しくも花火大会に向けて、というのは今の千歌たちと同じ状況ですね)。ということは、歌えなかったことは勿論、鞠莉の怪我も直接的な原因ではない。
怪我をおしてでもステージに立とうとしたり、留学や転校の話があるたびに全部断る程にスクールアイドルにのめり込んでいく鞠莉の姿に、誘った身として責任を感じていた果南。このままでは自分たちのせいで鞠莉の未来を奪ってしまうのではないか…と。
「…まさか、それで…」
踵を返し出ていこうとする鞠莉に「どこへ行くんですの!」と一蹴するダイヤさん。
「ぶん殴る!そんな事一言も相談せずに…!」
「おやめなさい。…果南さんはずっとあなたのことを見てきたのですよ」
幼い頃に知り合ってから、ずっと鞠莉の置かれている立場や気持ちに寄り添い、その将来を誰よりも案じてきた果南。そしてそんな二人を見守ってきたダイヤ。
「そんなのわからないよ、どうしてちゃんと言ってくれなかったの」
「ちゃんと伝えていましたわよ。あなたが気付かなかっただけ」
気持ちにうまく気付いてあげられなかった鞠莉。
気持ちをうまく伝えてあげられなかった果南。
そんな二人のために自らの好きだったことを封印してまでも見守り続けたダイヤ。
切ない…。そして揃いもそろって不器用すぎるでしょ!(涙)
降りしきる雨の中泣きながら走る鞠莉。
雨の音にかき消される鞠莉の心の叫び。
めちゃくちゃ気合の入った作画から伝わってくる感情にグッときます。
学校の部室。ホワイトボードに微かに残る当時の歌詞の痕跡。
そこへ鞠莉に呼び出されたのでしょう。果南がやってきます。
「いい加減話を付けようと思って」
「果南が私のことを想ってくれるように、私も果南のこと想ってるんだから」
「将来の事なんでどーでもいいの!…留学?全く興味なかった。当たり前じゃない」
「だって、果南が歌えなかったんだよ?放っておけるはずがない!」
その言葉にハッとなる果南。
刹那、鞠莉のビンタが炸裂。
「私が…私が果南を想う気持ちを甘く見ないで!」
鞠莉のためにあえて歌わなかった果南。
歌えなかった果南が放っておけなくて、今まで以上にすべてをなげうった鞠莉。
すべてをなげうってしまう鞠莉が心配でスクールアイドルをやめることにした果南。
お互いがお互いを強く強く想い合うゆえに生まれた誤解と擦れ違い。
せつねぇ…。
「…だったら、だったら素直にそういってよ!」
「…だよね。だから」
と自分の頬を差し出す鞠莉。その表情には微かな怯えも。
果南の脳裏によみがえる幼い頃の思い出。見つかったら怒られるとびくびくしていた当時のダイヤさん。そこに出会った幼い頃の鞠莉。そこで果南が取った行動は…
「ハグ、しよ」
子供の様に泣きじゃくり、果南の胸に飛び込む鞠莉。
ズルすぎる劇伴とも相まって涙腺決壊ですよ…。サントラはよ!
8話の感想でも少し書いたように、ハグは鞠莉が求めるものではなくて、果南の方からハグを求めたときが解決の時だと思っていたのですが、その時がこんなに早く訪れてくれるとは…。
よかったなぁ、本当に良かった良かった。
そんな二人の様子を見届けてか、一人学校を後にするダイヤさん。
…でしたが
「ダイヤさんって、本当に二人が好きなんですね」と出待ちの千歌さんに捕まりますw
「それより、これから二人を頼みましたわよ。ああ見えて二人とも繊細ですから」
この期に及んで、という感じですが、まぁこれも計画通りですよねw
「じゃあ、ダイヤさんも居てくれないと」とダイヤさんを誘う千歌。
生徒会の仕事もあると渋るダイヤさんですが、まぁそれはメンバーもフォローしますからということで。
「親愛なるお姉ちゃん。ようこそ!Aqoursへ!」
いやぁルビイちゃんもダイヤさんも良かったねぇ。これでやっと昔の様に仲良く大好きなスクールアイドルができるよ!
と、いうワケで、9人揃っての新曲披露!
曲は「サンシャインぴっかぴか音頭」!…ンなワケない。
いや、実際冒頭で夏祭りと聞いて今回意表をついて「ぴっかぴか音頭」がきたりして…と頭をよぎった人居るでしょw…居ない?
■新装で踊れ!
冗談はさておき、新曲は「未熟DREAMER」。大方の予想通り今回のサブタイトルが新曲のタイトルでした。ですが、多くの人は前作同様、1stシングルの「君ここ」が9人揃っての初披露曲だと考えていたのではないでしょうか(意図的に前作の展開をなぞっていた部分もありましたしね)。ホント、ラブライブ!サンシャイン!! は、予想は裏切るけど期待は裏切らない。いや、期待以上のものを見せてくれます。
そんな「未熟DREAMER」は、浴衣風の衣装で踊るバラード曲。μ’s時代からバラード系のダンスPVが見てみたいとずっと思ってたので、6話の「夢で夜空を照らしたい」に続いて再びのバラード曲ということで、これは嬉しい。ゆったりとした曲でありながらしっかりとダンスやフォーメーションが組まれていて見ごたえじゅうぶんです。
しかも3年生組は最初は2年前のステージ衣装で、それぞれのソロパートで新しい衣装にチェンジしていくという素晴らしい演出。合間に挿入される歌詞づくりや9人の風景も感動を呼びますし、サビから打ちあがる花火は息をのむ美しさ。
最後は大玉の花火がぱあっと開いてからの、部室に貼ったあの「0」の票がオーバーラップ。美しい大輪の花火の「○」と数字の「0」の重ね合わせ。ニクイ演出です。
素晴らしいステージを終え、ふと果南が呟きます。
「Aqours…か。私たちのグループもAqoursって名前だったんだよ」
半ばやっぱり、そして半ば意外な事実。
「そんな偶然…」…ですよね。
ということはもしかして…。
「千歌たちも、私と鞠莉も、たぶん、まんまと乗せられたんだよ。…誰かさんに」
というわけで、3話で浜辺に「Aqours」の文字を書いたのはダイヤ様でした!
ダイヤ様かわいすぎか!!!w
でもこれはなかなか納得の真相。
もしかしたら、1話で千歌が配っていたチラシを受け取ったときから、ダイヤさんは密かに可能性を見据えて動き始め、千歌たちに賭けていたのかもしれません。
今改めて過去の話数を振り返ってみると、ああなるほど!という点もたくさんありますよね(ダイヤさんもスクールアイドルが「嫌い」とは描かれていない)。
それにしても、憧れの“生徒会長でスクールアイドル”のみならず、事情通で名づけにも関わってと、一人でμ’sの3年生組全員の属性を併せ持つとはダイヤ様もなかなか欲張りですなぁ(笑)
■新生Aqours
8話を更に押し進め、ああそうか、でもなぁ…という部分を見事に描き切った9話。
8話でつながっていった(ような気がしていた)点と点が、見る角度を変えると実は一つの形を作っていたことに気付く。8話までポチポチ組み立てて出来上がったと思ってたいびつな立体パズルが展開されてきれいな一枚の絵になる、…みたいな。
千歌たちのストーリーと三年生組のドラマが見事に相互作用し一本につながり、ようやく3年生組の止まっていた時間も動き出しました。
「未熟DREAMER」の歌詞も素晴らしかったですね。
3年生組のソロパートがそれぞれの心情を歌っているのはもちろん、それを受ける1年生・2年生の詞もそれぞれのパーソナルな部分に触れた歌詞になっている。
まさに、初代Aqoursの詞を2代目Aqoursが受け、新しく生まれ変わった「新生Aqours」が誕生した。
μ’sは、希が投票という形で提案した名前を穂乃果が採用して、穂乃果が作ったグループが9人に増えていったのが最終的なμ’sのカタチになった。
一方、Aqoursは2年前に現3年生組がやっていたAqoursというグループがそもそもあって、その名前を千歌たちが知らず知らずに託され受け継いで、それぞれの“Aqours”が合流して新しく9人のAqoursになった。
似たようなプロセスを踏んでいるようで微妙に違うのが面白いですね。
さてさて、次回はなんと「シャイ煮はじめました」ですよ!w
まさかのニコ生からの逆輸入(笑)
箸休め的なコメディ回になるのか、クライマックスへの事件勃発も有り得るのか、いろんな意味で楽しみです。
余談ですが、「スリーマーメイド(人魚)」「歌えない(声が出ない)」「足の怪我(足が痛む)」って、なんだか人魚姫を彷彿とさせるモチーフなのが微妙に気になりますよね…。
2週連続で「前回の~」無し。3年生組の2年前(1年生の頃)の回想からスタート。
「私、スクールアイドル止めようと思う」という果南の衝撃の告白に「えっ?」と驚きの表情の鞠莉。
「なんで…?まだ引きずってるの?東京で歌えなかったくらいで」と、気持ちを切り替えて頑張ろうよ、なスタンスの鞠莉。まぁ確かにそうなんですよね。言われてみればそれであっさりやめちゃうのもなぁという気もします。
一方、「鞠莉、留学の話が来てるんでしょ。行くべきだよ」と果南。
鞠莉はその話は断ったから、と言うのですが、果南もダイヤも「もう続けても意味が無い」という意見。ステージ衣装を差し出す鞠莉に対する「終わりにしよう」という果南。
いやぁなんとも観ていて辛いアバンタイトルです…。
■真相を探れ!
さて、東京のイベントから戻ったAqoursに今度は沼津の夏祭りからオファーが来ているようです。Aqoursを知ってもらう良い機会ですが、練習時間はあまり取れそうにない。でも、千歌ちゃんは参加を決めます。今の全力を観てもらって、それでだめならまた頑張ろう、と。
東京でのイベントの経験がいい方向に向いているようですね(東京で羽目を外しすぎた善子ちゃんは中二病が再発してしまったようですが…)。
ただ、気掛かりなのは3年生組のこと。スクールアイドルをやっていた果南がなぜ止めてしまったのか。東京のイベントで歌えなかったことが原因…という話だったけれど、千歌ちゃん曰く、それでやめてしまうような性格では無いのだとか。
確かに「ここでやめたら後悔するよ」「絶対できるから」とか言っていた昔の様子からすると、イベントで一度失敗したくらいであっさりやめてしまうというのもなんだか腑に落ちませんね。
これはもう少しスクールアイドルをやっていた頃の事を調べて見る必要がありそうですが、ルビィちゃんも特にダイヤさんから事情は聞かされていないそうです。
ただ、以前ダイヤさんと鞠莉が話をしていた際、「逃げているわけじゃない」と話していたそうで、そこはちょっと気になるところですね。
というわけで、何か手がかりをつかもうと、果南の早朝ランニングを尾行する千歌たち6人。淡島行きの連絡線乗り場付近からスタートして、どこまで行くのと走り続けた先に辿り着いたのは、学校近くの弁天島の神社。およそ3km弱の道のりです。
そんな弁天島神社の前で華麗にダンスを決める果南。なかなかの美しさです。…と、そこへ鞠莉登場。ここへ来ると予想して先回りしていたのか、それにしても鞠莉さん神出鬼没すぎでしょw
ようやく(ホントようやくだよ!)復学届を提出したという果南に、「やっと逃げるのをあきらめた?」と聞く鞠莉。煽るなぁw
しかし、果南が言うように実際今回の件はダイビングショップの手伝いのために休学していただけで別に何かから逃げていたわけではないのですが、まぁこの「逃げる」というのは2年前の出来事にかかっているのでしょう。いずれにせよ、復学してもスクールアイドルを始める気は無いという果南に、「私の知っている果南はどんな失敗をしても笑顔で次に向かって走り出していた。成功するまで諦めなかった」と言う鞠莉。千歌の証言とも一致しますし、彼女的にもそういう認識なんですね。だとしたら尚更「歌えなかったくらいで」というのは腑に落ちなかったでしょう。
もう3年生で残りの期間も短いけれど今は後輩も居るし、と果南を説得する鞠莉でしたが、「どうして戻ってきたの、私は戻ってきてほしくなかった」と言われてしまいます。動揺しつつも強気に振る舞う鞠莉でしたが「もうやめて、もう、あなたの顔見たくないの」というお言葉。これはキツイ…。
事の真相を知ってからこの場面を見直すとあぁーなるほどなぁーという感じですが、なかなかに衝撃的な発言ですよね。
■真相を語れ!
そんなわけで、ようやく復学し再び学校へ通い始めた果南でしたが…早速鞠莉との言い争い勃発です…(ああなるほど、この衝突を回避するために果南は休学という設定を与えられていたわけですね。最初から普通に学校に通っていると、シリーズ序盤から頻繁に果南と鞠莉が学校で顔を合わせることになってしまう)。
例の衣装を2年前と同じように果南に付きつける鞠莉。でしたが、果南はそんな衣装を窓からポイ。容赦ねぇ…。
そして、そんなふわりと舞い落ちてくる制服を臭いで察知して反射的に飛びついてつかみ取る曜ちゃん…。あなたどんだけ制服好きなのwっていうか危ないw
で、何事かと行ってみれば、3年生の教室で果南と鞠莉が取っ組み合いの喧嘩中。
「ちかっち達だって再スタートを切ろうとしてるのに」「千歌とは違うの!」
そんな埒のあかないやり取りを聞いていてカチンと来た千歌。ずかずかと乗り込んで行って…
「いいかげんにしろーっ!!」と一括。
普通怪獣ちかちーの咆哮に窓も震えます(笑)
「もう!なんかよくわからない話を、いつまでもずーっとずーっと!隠してないで、ちゃんと話なさい!」…全くです。視聴者の気持ちを代弁してくれる主人公。
有無を言わさず3人揃って放課後部室へ呼び出しです。千歌ちゃん凄い。
で、放課後の部室。
相変わらず…というか、半ばやけくそ気味に「だから、東京のイベントで歌えなくて」の一点張りの果南。その話は聞いた、でもそれで諦める様な果南ではないはず、という千歌の意見に「そうそう、ちかっちの言う通りよ」と同調する鞠莉。理事長モードの時はあれだけ千歌たちに対して高圧的だったのに、良き援軍を得たとばかりに寝返る鞠莉さん…。
「何か事情があるんだよね」と尋ねる千歌ですが、相変わらずな態度の果南。
「んんんーっ!イライラするぅー!!」
わかる!わかるよ千歌ちゃん!w視聴者の気持ちを代弁してくれる主人公w
「わかるよ!ホント腹立つよねコイツ!」…コイツ呼ばわりです…。
「勝手に鞠莉がイライラしてるだけでしょ」…いや、どっちもどっちです。
とそこへ、「でも、この前弁天島で踊っていたような…」とルビィに指摘され、恥ずかしさで顔を赤くする果南ちゃん可愛い。
「やっぱり未練あるんでしょう」と茶化す鞠莉。そんな様子を微笑ましく見守るダイヤさん。…でしたが、「うるさい!もう嫌になったの!」と果南ちゃんは立ち去ってしまいます。
まったく…どうしようもないですね。
「ダイヤさん、何か知ってますよね」と、これまた視聴者の気持ちを代弁してくれるもうひとりの主人公であるところの梨子ちゃん。
しどろもどろに誤魔化して逃げるダイヤ様でしたが、追いかけた善子ちゃんにあっさり捕縛されてしまいます。というか、ピギャーって…。このシーンもそうですが、捕まったときの抵抗の仕方がルビィと同じだったり、幼い頃のダイヤ様は終始果南の後ろでびくびくしていて、まさに今の花丸とルビィと同じ。なんだかんだで姉妹だなぁという感じですね。
■真相が明らかに…
黒澤邸に場所を移して、改めてダイヤ様から語られる事の真相。
「果南さんは歌えなかったんじゃない。わざと歌わなかったんですの」
な、なんだってー!
「どうして?」と聞く鞠莉に「あなたのためですわ」と明かすダイヤさん。
2年前のあの日、鞠莉は足を怪我していて、そのまま無理にステージに挑めば事故の可能性もあった。しかし、鞠莉は無理にでもやる気満々だった。だから、果南は歌えなかった体を装ってステージを中断させた…と。
なるほど、それで「逃げたわけじゃない」。
ですが、怪我が治れば続けても良かったはずです。
「そうよ…。花火大会に向けて新しい曲作って、ダンスも衣装も完璧にして…」と鞠莉が言うように、実際その後も活動は続いていたようです(奇しくも花火大会に向けて、というのは今の千歌たちと同じ状況ですね)。ということは、歌えなかったことは勿論、鞠莉の怪我も直接的な原因ではない。
怪我をおしてでもステージに立とうとしたり、留学や転校の話があるたびに全部断る程にスクールアイドルにのめり込んでいく鞠莉の姿に、誘った身として責任を感じていた果南。このままでは自分たちのせいで鞠莉の未来を奪ってしまうのではないか…と。
「…まさか、それで…」
踵を返し出ていこうとする鞠莉に「どこへ行くんですの!」と一蹴するダイヤさん。
「ぶん殴る!そんな事一言も相談せずに…!」
「おやめなさい。…果南さんはずっとあなたのことを見てきたのですよ」
幼い頃に知り合ってから、ずっと鞠莉の置かれている立場や気持ちに寄り添い、その将来を誰よりも案じてきた果南。そしてそんな二人を見守ってきたダイヤ。
「そんなのわからないよ、どうしてちゃんと言ってくれなかったの」
「ちゃんと伝えていましたわよ。あなたが気付かなかっただけ」
気持ちにうまく気付いてあげられなかった鞠莉。
気持ちをうまく伝えてあげられなかった果南。
そんな二人のために自らの好きだったことを封印してまでも見守り続けたダイヤ。
切ない…。そして揃いもそろって不器用すぎるでしょ!(涙)
降りしきる雨の中泣きながら走る鞠莉。
雨の音にかき消される鞠莉の心の叫び。
めちゃくちゃ気合の入った作画から伝わってくる感情にグッときます。
学校の部室。ホワイトボードに微かに残る当時の歌詞の痕跡。
そこへ鞠莉に呼び出されたのでしょう。果南がやってきます。
「いい加減話を付けようと思って」
「果南が私のことを想ってくれるように、私も果南のこと想ってるんだから」
「将来の事なんでどーでもいいの!…留学?全く興味なかった。当たり前じゃない」
「だって、果南が歌えなかったんだよ?放っておけるはずがない!」
その言葉にハッとなる果南。
刹那、鞠莉のビンタが炸裂。
「私が…私が果南を想う気持ちを甘く見ないで!」
鞠莉のためにあえて歌わなかった果南。
歌えなかった果南が放っておけなくて、今まで以上にすべてをなげうった鞠莉。
すべてをなげうってしまう鞠莉が心配でスクールアイドルをやめることにした果南。
お互いがお互いを強く強く想い合うゆえに生まれた誤解と擦れ違い。
せつねぇ…。
「…だったら、だったら素直にそういってよ!」
「…だよね。だから」
と自分の頬を差し出す鞠莉。その表情には微かな怯えも。
果南の脳裏によみがえる幼い頃の思い出。見つかったら怒られるとびくびくしていた当時のダイヤさん。そこに出会った幼い頃の鞠莉。そこで果南が取った行動は…
「ハグ、しよ」
子供の様に泣きじゃくり、果南の胸に飛び込む鞠莉。
ズルすぎる劇伴とも相まって涙腺決壊ですよ…。サントラはよ!
8話の感想でも少し書いたように、ハグは鞠莉が求めるものではなくて、果南の方からハグを求めたときが解決の時だと思っていたのですが、その時がこんなに早く訪れてくれるとは…。
よかったなぁ、本当に良かった良かった。
そんな二人の様子を見届けてか、一人学校を後にするダイヤさん。
…でしたが
「ダイヤさんって、本当に二人が好きなんですね」と出待ちの千歌さんに捕まりますw
「それより、これから二人を頼みましたわよ。ああ見えて二人とも繊細ですから」
この期に及んで、という感じですが、まぁこれも計画通りですよねw
「じゃあ、ダイヤさんも居てくれないと」とダイヤさんを誘う千歌。
生徒会の仕事もあると渋るダイヤさんですが、まぁそれはメンバーもフォローしますからということで。
「親愛なるお姉ちゃん。ようこそ!Aqoursへ!」
いやぁルビイちゃんもダイヤさんも良かったねぇ。これでやっと昔の様に仲良く大好きなスクールアイドルができるよ!
と、いうワケで、9人揃っての新曲披露!
曲は「サンシャインぴっかぴか音頭」!…ンなワケない。
いや、実際冒頭で夏祭りと聞いて今回意表をついて「ぴっかぴか音頭」がきたりして…と頭をよぎった人居るでしょw…居ない?
■新装で踊れ!
冗談はさておき、新曲は「未熟DREAMER」。大方の予想通り今回のサブタイトルが新曲のタイトルでした。ですが、多くの人は前作同様、1stシングルの「君ここ」が9人揃っての初披露曲だと考えていたのではないでしょうか(意図的に前作の展開をなぞっていた部分もありましたしね)。ホント、ラブライブ!サンシャイン!! は、予想は裏切るけど期待は裏切らない。いや、期待以上のものを見せてくれます。
そんな「未熟DREAMER」は、浴衣風の衣装で踊るバラード曲。μ’s時代からバラード系のダンスPVが見てみたいとずっと思ってたので、6話の「夢で夜空を照らしたい」に続いて再びのバラード曲ということで、これは嬉しい。ゆったりとした曲でありながらしっかりとダンスやフォーメーションが組まれていて見ごたえじゅうぶんです。
しかも3年生組は最初は2年前のステージ衣装で、それぞれのソロパートで新しい衣装にチェンジしていくという素晴らしい演出。合間に挿入される歌詞づくりや9人の風景も感動を呼びますし、サビから打ちあがる花火は息をのむ美しさ。
最後は大玉の花火がぱあっと開いてからの、部室に貼ったあの「0」の票がオーバーラップ。美しい大輪の花火の「○」と数字の「0」の重ね合わせ。ニクイ演出です。
素晴らしいステージを終え、ふと果南が呟きます。
「Aqours…か。私たちのグループもAqoursって名前だったんだよ」
半ばやっぱり、そして半ば意外な事実。
「そんな偶然…」…ですよね。
ということはもしかして…。
「千歌たちも、私と鞠莉も、たぶん、まんまと乗せられたんだよ。…誰かさんに」
というわけで、3話で浜辺に「Aqours」の文字を書いたのはダイヤ様でした!
ダイヤ様かわいすぎか!!!w
でもこれはなかなか納得の真相。
もしかしたら、1話で千歌が配っていたチラシを受け取ったときから、ダイヤさんは密かに可能性を見据えて動き始め、千歌たちに賭けていたのかもしれません。
今改めて過去の話数を振り返ってみると、ああなるほど!という点もたくさんありますよね(ダイヤさんもスクールアイドルが「嫌い」とは描かれていない)。
それにしても、憧れの“生徒会長でスクールアイドル”のみならず、事情通で名づけにも関わってと、一人でμ’sの3年生組全員の属性を併せ持つとはダイヤ様もなかなか欲張りですなぁ(笑)
■新生Aqours
8話を更に押し進め、ああそうか、でもなぁ…という部分を見事に描き切った9話。
8話でつながっていった(ような気がしていた)点と点が、見る角度を変えると実は一つの形を作っていたことに気付く。8話までポチポチ組み立てて出来上がったと思ってたいびつな立体パズルが展開されてきれいな一枚の絵になる、…みたいな。
千歌たちのストーリーと三年生組のドラマが見事に相互作用し一本につながり、ようやく3年生組の止まっていた時間も動き出しました。
「未熟DREAMER」の歌詞も素晴らしかったですね。
3年生組のソロパートがそれぞれの心情を歌っているのはもちろん、それを受ける1年生・2年生の詞もそれぞれのパーソナルな部分に触れた歌詞になっている。
まさに、初代Aqoursの詞を2代目Aqoursが受け、新しく生まれ変わった「新生Aqours」が誕生した。
μ’sは、希が投票という形で提案した名前を穂乃果が採用して、穂乃果が作ったグループが9人に増えていったのが最終的なμ’sのカタチになった。
一方、Aqoursは2年前に現3年生組がやっていたAqoursというグループがそもそもあって、その名前を千歌たちが知らず知らずに託され受け継いで、それぞれの“Aqours”が合流して新しく9人のAqoursになった。
似たようなプロセスを踏んでいるようで微妙に違うのが面白いですね。
さてさて、次回はなんと「シャイ煮はじめました」ですよ!w
まさかのニコ生からの逆輸入(笑)
箸休め的なコメディ回になるのか、クライマックスへの事件勃発も有り得るのか、いろんな意味で楽しみです。
余談ですが、「スリーマーメイド(人魚)」「歌えない(声が出ない)」「足の怪我(足が痛む)」って、なんだか人魚姫を彷彿とさせるモチーフなのが微妙に気になりますよね…。
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