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「ラブライブ!サンシャイン!!」第6話感想 [アニメ]

 #06「PVを作ろう」
#06「PVを作ろう」
 前回の衝撃のメール。その内容は浦の星女学院の統廃合。
 でた!廃校設定!
 全く触れられず話が進んできたのでこのままスルーされるのかという気もしていたのですが、ここにきていよいよ登場です。

 理事長になって廃校阻止に暗躍する鞠莉。「どこよりも大事な場所」「だからスクールアイドルが必要」という言葉に並々ならぬ決意を感じます。
 そもそも、いつものカタコト喋りですらありません。そんな鞠莉に対して、ダイヤは自分のやり方で模索すると言います。
 スクールアイドルで廃校を阻止するという鞠莉。スクールアイドルを避け、鞠莉のやり方とは違う方法を模索するダイヤ。その姿勢が鞠莉曰く「果南が好きなのね」に繋がると言うことは、果南はスクールアイドルにまつわる何かを抱えているのかもしれない。だからダイヤ様は気を遣ってスクールアイドルに関わらない姿勢を貫こうとしているのでしょうか。
 まぁそれはそうとですよ、ハグですよハグ!3年生組が幼い頃に知り合っていた様子も描かれましたし、これが果南の「ハグしよ!」の起源っぽい感じですね。

■廃校キタ!
 前回いろいろあって吹っ切れた感じの善子ちゃんでしたが、とはいえクラスでは堕天使設定は出来るだけなりを潜ませている様子。けれど、花丸ちゃんに羽根を付けられて反射的に堕天使モードに切り替わるあたり、やはり羽根が本体…もとい、けっこう調子に乗りやすいのかも。
 と、そんなところへ飛び込んできた学校統廃合の噂。

 冒頭で多くの視聴者が「廃校キター!」とか思ってたら、千歌ちゃんも同じように「廃校キタ!」「舞台が整った」とか言って大喜びするあたりがこの作品らしい(μ’sのようになりたいという気持ちからよりも、単純に憧れの人とお揃いの嬉しさとか、いわゆる“ジンクス”に“あやかれる”みたいな無邪気な感覚なんじゃないかなと思うんですけどね)
 ともあれ、学校のアイドルであるからには、学校を救うために行動です!
 「…でも、行動って何するつもり?」
 さて、何をしましょう。参考までに、μ’sが廃校阻止で何をやったかというと、ランキングに登録して、ラブライブ!に出て有名になって、生徒を集めた。こうして改めて振り返ると確かに「それだけ?」なんですよね。
 ところで、このシーンで階段トレーニングの場面が出てくるんですけど、曜ちゃんすでに割と平気になってる感じなんですよね。スタミナは無いタイプかと思っていたのですが、実は運動に関しては慣れればだいたいこなせてしまう才能の持ち主なのでは…。

#06「PVを作ろう」
 一方、生徒会室ではそもそも受験人数が減っていることにため息のダイヤ様。そこへルビィが入学希望者を増やすためのPV作りで今日も帰りが遅くなりそうということを伝えに来ます。
 「わかりましたわ」「ただし、日が暮れるまでには戻ってきなさい」と、なんだか優しいダイヤ様。お姉ちゃんのお許しももらって嬉しそうに部活へ向かおうとするルビィに、ダイヤが訪ねます。
 「どう?スクールアイドルは…」
 「大変だけど…楽しいよ」
 「…そう」
 どこか嬉しそうな、でも寂しげなダイヤ様の言葉。
 ひとり孤独に生徒会をつとめあげる姉の姿に、ルビィは「お姉ちゃんも…!」と声をかけますが、「早く行きなさい!」と制されます。
 ああ、なんと切なくも姉妹愛溢れるシーンでしょう…。ダイヤ様の怒り方の微妙なニュアンスの違いも聞き所ですよね。

 さて、何はともあれ、まずは町の良いところを紹介しようというわけで、町のPRビデオを撮影をすることに。…したのですが、なんだがグダグダな感じに…。
 一通り撮影をして、喫茶店でお茶しつつ編集。
 なぜ喫茶店かというと、梨子ちゃんがしいたけが怖くて嫌がるから。だったのですが、そこへ豆柴登場(ちなみにこの豆柴、名前は「わたあめ」で、モデルはキャラクターデザインの室田さんが飼っている豆柴の「わた」と「あめ」だそうです)。こんなちっちゃい犬にも怯える梨子ちゃん。犬への苦手意識は筋金入りのようです…。
 そうこうしている間に、録ったビデオを軽く編集した善子。伊達に堕天使動画を投稿しているだけのことはありますね。あ、今のは伊達と堕天使の「だて」を(略)
 でも「お世辞にも魅力的とはいえない」そうです。うーん、何が足りないのでしょう。
 そうこうしているうちに日も暮れ、終バスの時間。というわけで、なし崩し的にこの日は解散に。残ったのは千歌ちゃんと梨子のふたり。
 「意外と難しいんだなぁ」と漏らす千歌ちゃんに「住めば都、住んでみないとわからない良さもたくさんあると思う」と梨子ちゃん。
 でも、学校がなくなったらこういう毎日もなくなる。この日々を大事にしたい。だから、「スクールアイドル、がんばらなきゃ」
 「今更?」と梨子ちゃん。
 「だよね、でも今気付いた。私、この学校好きなんだ」


 その夜、統廃合の噂を聞きつけ、鞠莉の元を訪れる果南。
 というか、ダイビングスーツ姿で濡れて部屋に現れるるって、いったい何のスニーキングミッションですか。ここはシャドーモセス島ですかw
 「廃校になるの?」と訊く果南に「ならないわ、でもそれには力が必要なの」。そして「私は果南のストーカーだから」という意味深な発言。

■想い
#06「PVを作ろう」
 後日、とりあえずできあがったPVを鞠莉理事長に披露…してはみたものの、「それでこのテイタラァークデースかぁ?」と一蹴。
 努力したからどうこうではない。こんなに苦労しました、こんなに努力しました。それ自体は別に悪いことでもなんでもない。けれど一方で「そんなの知ったこっちゃない」ことでもあるんですよね。確かに努力すればいいモノが出来るかもしれないけれど、努力し苦労したのだからいいモノなんだという図式は必ずしも成立しない。
 きちんと理解し、それを込め、伝えることがPRビデオとして大切なこと。
 そして鞠莉は少なくとも千歌たちよりはこの町の魅力を知っていると言います。
 しかし、千歌はそれを聞こうとはしませんでした。それは大事なことで、「自分で気付けなきゃPV作る資格無い」からと。
 だよね、と、みんなも同じ気持ち。
 改めてがんるぞと決意を新たに「よーし…あ、忘れ物した」

 部室に忘れ物を取りに戻る千歌ちゃん。とても嬉しそう。
 と、戻ったそこには誰も居ない体育館のステージでひとり舞を踊るダイヤ様。美しく、そして楽しそうです。そんなダイヤの姿に感動した千歌ちゃん。
 「ダイヤさんがスクールアイドルを嫌いなのはわかってます」…でも、学校に無くなって欲しくないという気持ちは同じ。だったら、「一緒にやりませんか、スクールアイドル」と誘うのですが…。
 「残念ですけど…。ただ、あなたたちのその気持ちは嬉しく思いますわ。お互い頑張りましょう」と断られてしまいます(このあたりの図式は、前作ラブライブ!とはずいぶん違う所です)。

 かつてはスクールアイドルが「ルビィよりも大好き」だったダイヤさん。
 大好きだったスクールアイドルにあえて背を向けているダイヤ。学校を守りたい思いは同じ。だったらなおさら!と声をかけようとする千歌をルビィが制します。
 「今は言わないで!
 姉に何か深い事情があることを察しているからこそ、なのでしょうね。Aパートでのダイヤとルビィの生徒会室でのやりとりとも重なるシーン。


 そして体育館を後にするダイヤ様の脳裏によぎる過去。
 3年生組は過去(1年生の頃)に何らかの出来事があったのは間違いないのですが、やはりスクールアイドル活動はしていたようです。
 ただ、ライブが無観客だったのか、はたまた何らかのアクシデントがあったのか。この時の出来事がきっかけで何かしらの変化があり、ダイヤさんはスクールアイドルを避けるようになったのかもしれません(ファーストライブで挫折というのは3年生組の方が担っていた?)。
 ところで、そんな回想でちょっとだけ描かれたダイヤたち3人の着ていた衣装、これ、「青空Jumping Heart」の衣装に良く似てますよね。(μ’sでキラセンの衣装がスタダの衣装を元にしたものだったように)もしかしてこの衣装が「青空Jumping Heart」の衣装の原型だったりするのでしょうか。これは期待です。

 そんなダイヤに「逃げていても何も変わりはしないよ。進むしかない」と諭す鞠莉。
 しかし「逃げてるわけじゃありませんわ。“あの時”だって」と応えるダイヤ。

■助けて!ラブライブ!
 さて、改めて作戦会議と千歌の家に集まったみんな。しいたけを警戒する梨子ちゃんに、「しいたけいないよ。ね、千歌ちゃん」って、ベッドに潜ってるの明らかに千歌ちゃんじゃなさそうなんですけど…。
 案の定ベッドから出てきたのはしいたけ。つか、ちょっとしたホラーだよ(笑)梨子ちゃん軽くトラウマになるんじゃ…。

#06「PVを作ろう」
 翌朝早朝。この日は海開きということで、毎年町じゅうのみんなや学校のみんなが集まって、浜辺の清掃活動をしているのだとか。

 その様子を見て梨子ちゃんが気付きます。
 「これなんじゃないかな、この町や、学校のいい所って
 みんなは当たり前の恒例行事の様に思っていたこと。そこに外からやってきた梨子ちゃんが気付く。「住んでみないとわからない良さもある」という会話や、転校生という設定がうまく活きています。地域性的な部分は3話をはじめとして描かれてきたことでもあり、よくできてるなぁと。

 「そうだ!」
 何かをひらめいた千歌ちゃんは集まった人々に呼びかけます。
 「私たちは、学校を残すために、ここに生徒をたくさん集めるために、みなさんに協力して欲しいことがあります。みんなの気持ちを形にするために!」

 千歌ちゃんの呼びかけを聴きながら、鞠莉や果南たちも微笑んでるんですよね。ダイヤさんも仕方ないですわね、みたいな。
 スカイランタン作りもクラスや町のみんなが手伝ってくれている。
 「みんな」の「気持ち」を「かたち」にするために、みんなで協力する。実にラブライブ!サンシャイン!! らしい。

 挿入歌「夢で夜空を照らしたい」は、ゆったりとしたバラード曲。Aqoursのバラード曲はホントどれも素敵ですね。PVも本当に綺麗でした。バラード曲でのアニメーションPVもいつか見たいなぁと思っていたので、その念願も叶いました。
 ちなみに、スカイランタンのシーンはどこかで見覚えがあるんだよなぁと思っていたのですが、どうやら「聖ヨハネ祭」がモデルみたいですね。プロジェクトが始まった当初はtwitterでヨハネで検索するとこのお祭りのスカイランタンの写真がたくさん出てきたんですよ。それで印象に残ってた。
#06「PVを作ろう」
 PVを作り上げた千歌は胸に秘めた想いを語ります。

 わたし、心の中でずっと叫んでた。
 「助けて」…って。
 ここには何も無いって。
 でも、違ったんだ。
 追いかけてみせるよ、ずっと、ずっと。
 この場所から始めよう。できるんだ!



 「助けて!ラブライブ!」っていうコピー。ずっと不思議なフレーズだなぁと思ってたんですけど、なるほど!そうきたか!…と。「ここから始まる」というのもサンシャイン!!のプロローグです。何かピースがパチリとはまった感じでした。


■廃校とラブライブ!とスクールアイドル
 ラブライブ!というコンテンツにとってある意味切っても切り離せない設定といえる「廃校」。しかし同時に、大して重要でもなかったりもします。
 そしてラブライブ!サンシャイン!! においての「廃校」というシチュエーションのウェイトは、前作ラブライブ!よりもさらに軽い感じがするんですよね(G's magazineの誌上設定では既に確定していることがにおわされていて、廃校阻止という動機では描かれていない)。千歌ちゃんが廃校キター!舞台が整ったとか言って喜んでいたようにメタ的なエッセンスが強く、むしろよりμ’s的になれるお膳立てとして捉えている。そもそも、物語の起点がそこではないし、Aqoursは廃校を回避するために始めたわけではない、というのは重要なポイントだと思います。

 なのでむしろ、鞠莉の「だから」「スクールアイドルが必要」の発言が引っかかる。今のところ鞠莉は自分の大事な場所を守るための手段としてスクールアイドルを見ている。“スクールアイドルの力で廃校を回避した”という“μ’sの功績”をなぞろうとしているのはむしろ、千歌よりも鞠莉なんですよね。
 だから、スクールアイドルを活用すれば想い出のこの場所を守れる、という執着の部分に変化が訪れる時が、鞠莉加入のタイミングかもしれません。

 ラブライブ!サンシャイン!! は現在のところ、何でも無いけど輝きたいという動機からスタートした千歌達を中心としたストーリーと、過去の因縁とその過去を守るという3年生組のドラマとの2軸が相互に影響し合って、Aqours結成のための段取りが平行して進行している、という構図になっています。
 輝きたくてスクールアイドルを好きになり、そして始めた千歌と、守るためにあえて好きだったスクールアイドルを避け、或いは利用する3年生組。廃校阻止という共通目標からの動機と対立構図だったラブライブ!μ’sとは違う部分です。

 そして千歌の方は、「廃校」というシチュエーションによって、「助けて」「何もない」、だから「輝きたい」という動機に、「でも違った」という視点がプラスされ、「この場所」から「始めるんだ」とアップデートされた。
 3年生組は、「でも違う」「大事な場所」であることは知っていた。ならばそのキモチをいかに再発見し、いかにして「この場所」から「輝く」ために「始める」ことができるようになるか。そこがこれからの物語の鍵になってきたりするのかな、なんてことを考えたりしつつ、今後の展開を楽しみになった第6話。

 そして次回「TOKYO」。なんだかいろいろヤバそうな(笑)予告でしたが、果たしてどうなるのでしょう。花丸ちゃんは「未来ずらー!」どころでは済まされないのでは?w




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