「ラブライブ!サンシャイン!!」第4話感想 [アニメ]
#04「ふたりのキモチ」
今回はアバンタイトルの「前回の~」無しで、花丸のモノローグからスタート。
小さい頃から隅っこで遊ぶ子で、運動も苦手だった花丸。読書に夢中になり、本の世界に空想を膨らませてきた。図書室で過ごす時間。本を読み終えたときにふと訪れる一抹の寂しさ。そんなときに出会った一人の女の子。
「その子は黒澤ルビィ。マルの大切なともだち」
4話はこの冒頭のモノローグが全体を通して効いてくる、脚本・構成・演出が実に見事な回でした。
そうそう、幼稚園時代の回想シーンで後ろにちゃっかり善子が居るという小ネタも(しかもこの頃から既にお団子に羽根を付けているというのも)1話で明らかになった幼稚園が一緒だったというのが効いていて見逃せないポイント。
■ルビィのキモチ
さて、ノリノリの鞠莉さんの承認を得て、晴れてスクールアイドル 陪 部発足(って、あのカードそのまま使うんかいw)。部室も割り当てられたのですが、長いこと散らかりっぱなしで放置されていたようです。そしてホワイトボードには何やら歌詞と思しき痕跡…。もしやここはかつて誰かがスクールアイドル活動をやっていた部屋…だったりするのでしょうか。
そんな様子をこっそり偵察していたルビィ。図書室の花丸に報告し、スクールアイドル部ができたことで「またライブ見れるんだぁ」と嬉しそうな様子。
そこへ千歌たちが部室に置きっぱなしだった本を返却に来ます…が、返却もそこそこに早速勧誘。
「結成したし、部にもなったし、絶対悪いようにはしませんよぉ」…って悪いことしそうな顔で言われましても…。
とはいえ、「マルそういうの苦手っていうか…」と乗り気では無い花丸ちゃん。そんな花丸に合わせる様に「ル…ルビィも…」と答えるルビィ。さっきまでスクールアイドル部に興味津々だったのに。
そんなルビィの様子に気付いている花丸ちゃん。「やりたいんじゃないの?」と問いかけます。
「でも…」
聞けば、ダイヤさん昔はスクールアイドル好きだったようで、姉妹でμ’sの真似をしたりもしていたとか。ところが、高校に入ってしばらくして急に様子が変わったそう。いったい何があったのでしょうか、気になります。
そして、「本当はルビィも嫌いにならなくちゃいけない」「お姉ちゃんが見たくないっていうもの、好きでいられない」、だからスクールアイドルはできない、と。うーむ…。
「花丸ちゃんは興味ないの?スクールアイドル」という問いに、花丸は「ないない、運動苦手だし、オラとか言っちゃうときもあるし」と応えます。
「じゃあルビィも平気」
■果南と鞠莉のキモチ
所変わって、未だ休学中でダイビングショップの手伝いをしている果南。そこへ現れた鞠莉。いきなり胸に顔をうずめて「ココは果南の方が安心できる」とは…。ダイヤ様では物足りないとでも言うのでしょうか。中の人はなかなかですよ!
とまあそんな挨拶はともあれ、果南をスカウトに来たという鞠莉。こちらはこちらで、スクールアイドル部への勧誘。「休学が終わったら始めるのよ、スクールアイドル」と言うのですが、「始めよう」ではなくて「始めるのよ」なんですよね。一緒に始めようではなくて、始めなさい、というニュアンスに感じなくもない。
果南はムッとした表情で何やら言い返している様なのですが、ここは音声カット。
それにしても、どうも鞠莉は自分は一歩弾いた立場からスクールアイドル部設立(再建?)を支援し、果南とダイヤに再びスクールアイドル活動をさせようとしている様な気配なんですよね。3年生トリオの過去、そして今後の動向も気になるところです。
■ダイヤのキモチ
夜、自宅でスクールアイドルの雑誌を読んでいるルビィ。ふと過去のことを思い返します。ダイヤが高1の頃。姉妹でμ’sの「推し」について語り合っている様です。
「ルビィは花陽ちゃんかなー」
「私は断然エリーチカ。生徒会長でスクールアイドル、クールですわ」
もしかすると、ダイヤが生徒会長になったのは「生徒会長でスクールアイドル」というスタイルへの憧れの様なものがあったからなのかもしれないですね。いつかは私も絵里のような生徒会長でスクールアイドルになる…みたいな。
余談ですが、アニメで“エリーチカ”という愛称が出てきたのってこれが初めてでは? かしこいかわいいエリーチカでお馴染みですが、実は一度もアニメでは呼ばれていなかったような…。
で、この後、数ヶ月ほどの間で何かがあって、スクールアイドルを避けるようになる。けれども、ダイヤさんは今生徒会長をやっています。
学年的にも生徒会長に立候補したのは更にその後になるので、やはり憧れとかいろんな想いは捨てきれずにいたのかなと思うと、なんとも切ないですね(元々生徒会長になるつもりだったにしても、絵里と同じ肩書を持つために生徒会長になりたいというのは大きな動機だったはず)。
スクールアイドルの本を読んでいるそんなルビィの様子を見て、そっと立ち去るダイヤ。ダイヤはダイヤで、複雑なきもちを抱えている感じです。
それにしても、ルビィの視点を通じて間接的にダイヤの気持ちを描き出すなど、見事な脚本構成演出が光る第4話。ルビィが本のページをめくる仕草から、同じ本を本屋さんで読んでいる花丸の場面に繋げるというのも巧い。
■アイ活体験
さて、千歌たちのスクールアイドル部活動はというと…淡島神社への階段上りに挑戦中。μ’sも神社の階段を上ってトレーニングしたという伝統に倣ってとはいえ、これはもはやちょっとした山登り、むしろ“山頂アタック”です(笑)
千歌ちゃん梨子ちゃんはともかく、曜ちゃんも一緒にバテているあたり、曜ちゃんは高飛び込みの実力者で高い身体能力の持ち主ではあるけれど、持久力に関しては人並みということでしょうか。
「こんなの毎日やってたら体が持たない」とか言っていると果南ちゃんが颯爽と登場。息ひとつ切らさず平気な顔で下りてきます。なんでも毎日の日課だとかで、こんなの毎日やってる人が居ました…。ダイビングのために鍛えているのでしょうか。
千歌のスクールアイドルのために鍛えてるという言葉に、「あー…そっか」と目をそらしつつあやふやな返事。
一方、色々なことに気を遣うあまりなかなか一歩が踏み出せないルビィの様子に、花丸は体験入部を提案します。私もやってみたくなったから、一緒にやろう。まずは体験、お試しと言うことにしておけば大丈夫、と。
かくしてルビィと花丸も加わってのスクールアイドル活動開始。
梨子ちゃんが「いろいろなスクールアイドルのブログをみて作ってみたの」と語る練習プランは、どこぞの鬼コーチのスケジュールと比べるとずいぶんマトモです(笑)
本格的な部活動開始となれば練習場所も必要です。というワケで練習場所探し。視聴者の誰もが「これは屋上に行くパターンだ」と思っているところへ、ルビィちゃんが「μ’sはいつも屋上で練習してた」と屋上を提案。スクールアイドル好きで詳しい、というのが端的に描かれていますね。
で、屋上に行ってみれば景色も素晴らしいし、あったかくて気持ちい(真夏の屋上はあったかいでは済みそうに無いと思いますが…)。気持ちよさそうに寝転ぶ花丸。それにそても立派なおムネです。
活き活きとしたルビィちゃんの姿も印象的。
■花丸のキモチ
活動を体験するというからには階段上りも外せません。多少は慣れてきたのか、安定のペースで登っていく千歌たち。ルビィちゃんはさすがに遅れ気味。いかにも運動が苦手そうだった花丸ちゃんは案の定ずるずると遅れていきます。
そんな花丸を待って「一緒に行こう」と誘うルビィでしたが…。
「ダメだよ、ルビィちゃんは走らなきゃ」
いつも誰かに合わせてばかりだったルビィを、「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち大切にしなきゃ。自分に嘘ついて無理に人に合わせても辛いだけだよ」と諭す花丸。
「ルビィちゃんはスクールアイドルになりたいんでしょ。だったら、前に進まなきゃ、さあ、行って」
その言葉に少しためらった後、笑顔を見せて階段を上っていくルビィ。振り向かずにしっかりと駆けていく姿もまた素晴らしい。
マルと一緒に図書室で一緒に過ごしてくれたその子は、
とても優しくて、とても思いやりがあって、でも、気にしすぎな子
素晴らしい夢も、キラキラした憧れも、全部胸に閉じ込めてしまう子。
その胸の扉をおもいきり開いてあげたいと、ずっと思っていた。
中に詰まっている、いっぱいの光を、
世界の隅々まで照らせるような、その輝きを、
大空に、放ってあげたかった。
…それが、マルの夢だった。
階段を上りきるルビィと下っていく花丸との対比で描かれるこの一連のシーンは、もう音楽から台詞回しから演出から何もかもが美しくて素晴らしくて、ほんとうに感動的な名場面でした。
■ダイヤとルビィのキモチ
ダイヤ様を呼び出していた花丸。
「ルビィちゃんの話を、ルビィちゃんの気持ちを聞いてあげて下さい」と告げて去って行きます。
どこか寂しげな表情のダイヤさん。「そんなの…わかってる…」とポツリ。
そこへ千歌達とルビィが。「これはどういうことですの」と問うダイヤに、ルビィはしっかりと自分の正直な気持ちを打ち明けます。ダイヤの驚いたような表情がまたいろいろ物語っていますね。
後日生徒会室で鞠莉に「よかったね、希望が叶って」と言われているように、ダイヤは心のどこかでこうなることを望んでいたのかもしれません。本人は「何のことですの」とはぐらかしていましたけど。
かくして、ルビィは正式にスクールアイドル部に入部。
けれどそこに花丸の姿はありません…。
■ふたりのキモチ
ルビィの入部を見届けた花丸は、再び図書室での日々へ。ここからのシーンはずっと明かりが点いていないんですよね。灯り消えた図書室。ルビィという光(輝き)の消失。
「これでマルの話はおしまい。もう夢は叶ったから、マルは本の世界に戻るの」
ルビィの胸の扉を開くという夢を叶えたから、物語はもうお終い。自らの本は閉じようとしてしまう花丸。
と、そこへ「ルビィね!花丸ちゃんのこと見てた!」
「ルビィに気を遣ってスクールアイドルやってるんじゃ無いかって」
「ルビィのために無理してるんじゃないかって、心配だったから」
…お見通しでした。
「でも練習の時も屋上に居たときも、みんなで話してる時も、花丸ちゃんうれしそうだった。それ見て思った花丸ちゃんも好きなんだって、ルビィと同じくらい好きなんだって、スクールアイドルが」
更にお見通しでした。
「ルビィ、スクールアイドルがやりたい、花丸ちゃんと!」
ルビィちゃんもなかなかやるなぁ。これは“マルの願い”はまだ叶っていないということでもあります。なら、まだお終いにするわけにはいきません!
でも私にできるかな…と躊躇う花丸に、「私だってそうだよ。一番大切なのはできるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ」と千歌。実に説得力があります。
差し伸べられた手を取る花丸。さあ、新しい物語のページを開きましょう!
ラブライブ!エントリー!
4999位!
えええええ(笑)
お、ラブライブ!エントリーか。また999位からスタートだな、と思わせておいてのまさかの4999位w 999という数字を受け継ぎつつも一桁増えてとんでもないことになっているという面白さ。
ちなみに日本の高校の数は実際に5,000校近いらしいので、単純に1校に1組と考えてほぼ全ての学校でスクールアイドルのグループが活動しているということに…。
なんかもう笑うしかない状況からの、「さ、ランニング行くずらー!」(凛ちゃんの「行くにゃー!」とも重なる)でエンディングという流れも清々しくて良かったですね。
■新しいページ
今回は本当に見応えがありましたね。ああなるほど、“ふたりのキモチ”か、という4話。ルビィと花丸のふたりのキモチを軸に、様々なふたりのキモチが交錯し、動き出す。
冒頭、一人図書室で読書に耽っていた花丸とルビィとの出会い。そこからルビィとスクールアイドル活動を楽しむ課程を描き、再び一人きりの図書室。本を閉じて物語を終わらせようとしたところで、ルビィに新たな物語に誘われ、新たな物語が始まる。
“本”というギミック、“ページをめくる”という表現も巧みに用いられていました。
作中で度々登場したμ’sを特集した雑誌は、単なるファンサービスとか前作との繋がりというよりもむしろ、それぞれのキモチをつなぎ合わせるギミック、物語の補助線として機能していたと思いますし、途中で「ラブライブ!5周年特別号」の文字が出たときに最初に思ったのは「5年後か」ではなくて、やっぱりこれはリアルに今の、彼女たちの、そして私たちの物語だ!ということでした。
思い出してください。ラブライブ!サンシャイン!! が始動したのは2015年の4月です。これは4月から物語が始まったアニメと同じ。そして作中では3話のライブ時点で5月頭だと思われるので、その後である4話はまさにラブライブ!5周年直前の時期です。
1話の第一印象の時からずっと感じていたのですが、やはりラブライブ!サンシャイン!!は彼女たち“Aqours”の、“私たち”の“今”の物語なんですよ。
ラブライブ!の5年後の世界では無くて、5周年の世界。
さて、次回はいよいよ待望の善子メインのお話ですよ!1話で盛大にやらかして以来、ほとんど台詞も出番も無かった彼女が遂に、満を持しての登場です。どんなお話になるのか、今から楽しみで仕方ありませんね!
今回はアバンタイトルの「前回の~」無しで、花丸のモノローグからスタート。
小さい頃から隅っこで遊ぶ子で、運動も苦手だった花丸。読書に夢中になり、本の世界に空想を膨らませてきた。図書室で過ごす時間。本を読み終えたときにふと訪れる一抹の寂しさ。そんなときに出会った一人の女の子。
「その子は黒澤ルビィ。マルの大切なともだち」
4話はこの冒頭のモノローグが全体を通して効いてくる、脚本・構成・演出が実に見事な回でした。
そうそう、幼稚園時代の回想シーンで後ろにちゃっかり善子が居るという小ネタも(しかもこの頃から既にお団子に羽根を付けているというのも)1話で明らかになった幼稚園が一緒だったというのが効いていて見逃せないポイント。
■ルビィのキモチ
さて、ノリノリの鞠莉さんの承認を得て、晴れてスクールアイドル
そんな様子をこっそり偵察していたルビィ。図書室の花丸に報告し、スクールアイドル部ができたことで「またライブ見れるんだぁ」と嬉しそうな様子。
そこへ千歌たちが部室に置きっぱなしだった本を返却に来ます…が、返却もそこそこに早速勧誘。
「結成したし、部にもなったし、絶対悪いようにはしませんよぉ」…って悪いことしそうな顔で言われましても…。
とはいえ、「マルそういうの苦手っていうか…」と乗り気では無い花丸ちゃん。そんな花丸に合わせる様に「ル…ルビィも…」と答えるルビィ。さっきまでスクールアイドル部に興味津々だったのに。
そんなルビィの様子に気付いている花丸ちゃん。「やりたいんじゃないの?」と問いかけます。
「でも…」
聞けば、ダイヤさん昔はスクールアイドル好きだったようで、姉妹でμ’sの真似をしたりもしていたとか。ところが、高校に入ってしばらくして急に様子が変わったそう。いったい何があったのでしょうか、気になります。
そして、「本当はルビィも嫌いにならなくちゃいけない」「お姉ちゃんが見たくないっていうもの、好きでいられない」、だからスクールアイドルはできない、と。うーむ…。
「花丸ちゃんは興味ないの?スクールアイドル」という問いに、花丸は「ないない、運動苦手だし、オラとか言っちゃうときもあるし」と応えます。
「じゃあルビィも平気」
■果南と鞠莉のキモチ
所変わって、未だ休学中でダイビングショップの手伝いをしている果南。そこへ現れた鞠莉。いきなり胸に顔をうずめて「ココは果南の方が安心できる」とは…。ダイヤ様では物足りないとでも言うのでしょうか。中の人はなかなかですよ!
とまあそんな挨拶はともあれ、果南をスカウトに来たという鞠莉。こちらはこちらで、スクールアイドル部への勧誘。「休学が終わったら始めるのよ、スクールアイドル」と言うのですが、「始めよう」ではなくて「始めるのよ」なんですよね。一緒に始めようではなくて、始めなさい、というニュアンスに感じなくもない。
果南はムッとした表情で何やら言い返している様なのですが、ここは音声カット。
それにしても、どうも鞠莉は自分は一歩弾いた立場からスクールアイドル部設立(再建?)を支援し、果南とダイヤに再びスクールアイドル活動をさせようとしている様な気配なんですよね。3年生トリオの過去、そして今後の動向も気になるところです。
■ダイヤのキモチ
夜、自宅でスクールアイドルの雑誌を読んでいるルビィ。ふと過去のことを思い返します。ダイヤが高1の頃。姉妹でμ’sの「推し」について語り合っている様です。
「ルビィは花陽ちゃんかなー」
「私は断然エリーチカ。生徒会長でスクールアイドル、クールですわ」
もしかすると、ダイヤが生徒会長になったのは「生徒会長でスクールアイドル」というスタイルへの憧れの様なものがあったからなのかもしれないですね。いつかは私も絵里のような生徒会長でスクールアイドルになる…みたいな。
余談ですが、アニメで“エリーチカ”という愛称が出てきたのってこれが初めてでは? かしこいかわいいエリーチカでお馴染みですが、実は一度もアニメでは呼ばれていなかったような…。
で、この後、数ヶ月ほどの間で何かがあって、スクールアイドルを避けるようになる。けれども、ダイヤさんは今生徒会長をやっています。
学年的にも生徒会長に立候補したのは更にその後になるので、やはり憧れとかいろんな想いは捨てきれずにいたのかなと思うと、なんとも切ないですね(元々生徒会長になるつもりだったにしても、絵里と同じ肩書を持つために生徒会長になりたいというのは大きな動機だったはず)。
スクールアイドルの本を読んでいるそんなルビィの様子を見て、そっと立ち去るダイヤ。ダイヤはダイヤで、複雑なきもちを抱えている感じです。
それにしても、ルビィの視点を通じて間接的にダイヤの気持ちを描き出すなど、見事な脚本構成演出が光る第4話。ルビィが本のページをめくる仕草から、同じ本を本屋さんで読んでいる花丸の場面に繋げるというのも巧い。
■アイ活体験
さて、千歌たちのスクールアイドル部活動はというと…淡島神社への階段上りに挑戦中。μ’sも神社の階段を上ってトレーニングしたという伝統に倣ってとはいえ、これはもはやちょっとした山登り、むしろ“山頂アタック”です(笑)
千歌ちゃん梨子ちゃんはともかく、曜ちゃんも一緒にバテているあたり、曜ちゃんは高飛び込みの実力者で高い身体能力の持ち主ではあるけれど、持久力に関しては人並みということでしょうか。
「こんなの毎日やってたら体が持たない」とか言っていると果南ちゃんが颯爽と登場。息ひとつ切らさず平気な顔で下りてきます。なんでも毎日の日課だとかで、こんなの毎日やってる人が居ました…。ダイビングのために鍛えているのでしょうか。
千歌のスクールアイドルのために鍛えてるという言葉に、「あー…そっか」と目をそらしつつあやふやな返事。
一方、色々なことに気を遣うあまりなかなか一歩が踏み出せないルビィの様子に、花丸は体験入部を提案します。私もやってみたくなったから、一緒にやろう。まずは体験、お試しと言うことにしておけば大丈夫、と。
かくしてルビィと花丸も加わってのスクールアイドル活動開始。
梨子ちゃんが「いろいろなスクールアイドルのブログをみて作ってみたの」と語る練習プランは、どこぞの鬼コーチのスケジュールと比べるとずいぶんマトモです(笑)
本格的な部活動開始となれば練習場所も必要です。というワケで練習場所探し。視聴者の誰もが「これは屋上に行くパターンだ」と思っているところへ、ルビィちゃんが「μ’sはいつも屋上で練習してた」と屋上を提案。スクールアイドル好きで詳しい、というのが端的に描かれていますね。
で、屋上に行ってみれば景色も素晴らしいし、あったかくて気持ちい(真夏の屋上はあったかいでは済みそうに無いと思いますが…)。気持ちよさそうに寝転ぶ花丸。それにそても立派なおムネです。
活き活きとしたルビィちゃんの姿も印象的。
■花丸のキモチ
活動を体験するというからには階段上りも外せません。多少は慣れてきたのか、安定のペースで登っていく千歌たち。ルビィちゃんはさすがに遅れ気味。いかにも運動が苦手そうだった花丸ちゃんは案の定ずるずると遅れていきます。
そんな花丸を待って「一緒に行こう」と誘うルビィでしたが…。
「ダメだよ、ルビィちゃんは走らなきゃ」
いつも誰かに合わせてばかりだったルビィを、「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち大切にしなきゃ。自分に嘘ついて無理に人に合わせても辛いだけだよ」と諭す花丸。
「ルビィちゃんはスクールアイドルになりたいんでしょ。だったら、前に進まなきゃ、さあ、行って」
その言葉に少しためらった後、笑顔を見せて階段を上っていくルビィ。振り向かずにしっかりと駆けていく姿もまた素晴らしい。
マルと一緒に図書室で一緒に過ごしてくれたその子は、
とても優しくて、とても思いやりがあって、でも、気にしすぎな子
素晴らしい夢も、キラキラした憧れも、全部胸に閉じ込めてしまう子。
その胸の扉をおもいきり開いてあげたいと、ずっと思っていた。
中に詰まっている、いっぱいの光を、
世界の隅々まで照らせるような、その輝きを、
大空に、放ってあげたかった。
…それが、マルの夢だった。
階段を上りきるルビィと下っていく花丸との対比で描かれるこの一連のシーンは、もう音楽から台詞回しから演出から何もかもが美しくて素晴らしくて、ほんとうに感動的な名場面でした。
■ダイヤとルビィのキモチ
ダイヤ様を呼び出していた花丸。
「ルビィちゃんの話を、ルビィちゃんの気持ちを聞いてあげて下さい」と告げて去って行きます。
どこか寂しげな表情のダイヤさん。「そんなの…わかってる…」とポツリ。
そこへ千歌達とルビィが。「これはどういうことですの」と問うダイヤに、ルビィはしっかりと自分の正直な気持ちを打ち明けます。ダイヤの驚いたような表情がまたいろいろ物語っていますね。
後日生徒会室で鞠莉に「よかったね、希望が叶って」と言われているように、ダイヤは心のどこかでこうなることを望んでいたのかもしれません。本人は「何のことですの」とはぐらかしていましたけど。
かくして、ルビィは正式にスクールアイドル部に入部。
けれどそこに花丸の姿はありません…。
■ふたりのキモチ
ルビィの入部を見届けた花丸は、再び図書室での日々へ。ここからのシーンはずっと明かりが点いていないんですよね。灯り消えた図書室。ルビィという光(輝き)の消失。
「これでマルの話はおしまい。もう夢は叶ったから、マルは本の世界に戻るの」
ルビィの胸の扉を開くという夢を叶えたから、物語はもうお終い。自らの本は閉じようとしてしまう花丸。
と、そこへ「ルビィね!花丸ちゃんのこと見てた!」
「ルビィに気を遣ってスクールアイドルやってるんじゃ無いかって」
「ルビィのために無理してるんじゃないかって、心配だったから」
…お見通しでした。
「でも練習の時も屋上に居たときも、みんなで話してる時も、花丸ちゃんうれしそうだった。それ見て思った花丸ちゃんも好きなんだって、ルビィと同じくらい好きなんだって、スクールアイドルが」
更にお見通しでした。
「ルビィ、スクールアイドルがやりたい、花丸ちゃんと!」
ルビィちゃんもなかなかやるなぁ。これは“マルの願い”はまだ叶っていないということでもあります。なら、まだお終いにするわけにはいきません!
でも私にできるかな…と躊躇う花丸に、「私だってそうだよ。一番大切なのはできるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ」と千歌。実に説得力があります。
差し伸べられた手を取る花丸。さあ、新しい物語のページを開きましょう!
ラブライブ!エントリー!
4999位!
えええええ(笑)
お、ラブライブ!エントリーか。また999位からスタートだな、と思わせておいてのまさかの4999位w 999という数字を受け継ぎつつも一桁増えてとんでもないことになっているという面白さ。
ちなみに日本の高校の数は実際に5,000校近いらしいので、単純に1校に1組と考えてほぼ全ての学校でスクールアイドルのグループが活動しているということに…。
なんかもう笑うしかない状況からの、「さ、ランニング行くずらー!」(凛ちゃんの「行くにゃー!」とも重なる)でエンディングという流れも清々しくて良かったですね。
■新しいページ
今回は本当に見応えがありましたね。ああなるほど、“ふたりのキモチ”か、という4話。ルビィと花丸のふたりのキモチを軸に、様々なふたりのキモチが交錯し、動き出す。
冒頭、一人図書室で読書に耽っていた花丸とルビィとの出会い。そこからルビィとスクールアイドル活動を楽しむ課程を描き、再び一人きりの図書室。本を閉じて物語を終わらせようとしたところで、ルビィに新たな物語に誘われ、新たな物語が始まる。
“本”というギミック、“ページをめくる”という表現も巧みに用いられていました。
作中で度々登場したμ’sを特集した雑誌は、単なるファンサービスとか前作との繋がりというよりもむしろ、それぞれのキモチをつなぎ合わせるギミック、物語の補助線として機能していたと思いますし、途中で「ラブライブ!5周年特別号」の文字が出たときに最初に思ったのは「5年後か」ではなくて、やっぱりこれはリアルに今の、彼女たちの、そして私たちの物語だ!ということでした。
思い出してください。ラブライブ!サンシャイン!! が始動したのは2015年の4月です。これは4月から物語が始まったアニメと同じ。そして作中では3話のライブ時点で5月頭だと思われるので、その後である4話はまさにラブライブ!5周年直前の時期です。
1話の第一印象の時からずっと感じていたのですが、やはりラブライブ!サンシャイン!!は彼女たち“Aqours”の、“私たち”の“今”の物語なんですよ。
ラブライブ!の5年後の世界では無くて、5周年の世界。
さて、次回はいよいよ待望の善子メインのお話ですよ!1話で盛大にやらかして以来、ほとんど台詞も出番も無かった彼女が遂に、満を持しての登場です。どんなお話になるのか、今から楽しみで仕方ありませんね!
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