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「TM NETWORK 30TH 1984~ QUIT30」 [音楽]

 TM NETWORK 30周年のライブツアー「TM NETWORK 30TH 1984 QUIT30」の、福岡公演に行ってきました!念願のTM NETWORKのコンサートです!
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 会場は福岡サンパレスホール。およそ2000席のホール会場です。客層はやはり30代~40代が多めで男女半々といった感じ。18時に開演し20時過ぎに終了。2時間ほどのライブでしたが、とても密度が高かった。
 先日の30周年記念ニコ生で小室哲哉が「見た人は見て良かったと絶対思えるという自信がある」「見ないとつまんないコンサート」「自分たちが演奏したり歌ったりして楽しくて面白くてよりいいコンサートと、見ないとわからないコンサートがある。これは見て面白い」と語っていたとおり、本当に見て体験して楽しく、そして面白いライブでした。何というか、面白い映画を見たときの感覚に似ていて、終わった後にもう一度見たい!と思ったほどです。

 今回のライブの感想をまとめるとすれば、「立体的で次元の壁を越えたステージ」「音と光と映像と体で“体感する物語”」といったところでしょうか。
 TM NETWORK 30周年に向けたここ数年のライブでお馴染みのシアトリカル形式で、MCは一切なし。すべては「音楽」で「語る」。アンコールもなく、エンドロールが流れて終了するそのスタイルはまさに一本の「SF映画」を「ライブ(生)」で見たような独特で不思議な体験です。

 開演前のステージは、背景は黒一色でステージの奥に一段高くなった前面にライトの付いた列がある以外、舞台の上には何もない、意外と地味なステージだなと思ったほどでしたが、開演すると真っ黒だったステージの背景が実は端から端まで一面の巨大モニタだったことがわかり、映し出される映像の出来事とステージ上の出来事が混然となった演出や「SEVEN DAYS WAR」のインストアレンジに乗せてのオープニングがまたカッコいいし凄いしで、冒頭から世界観にぐっと引き込まれます。

 中盤の木根さんの肉声(なんとマイクを通さず!)によるアコースティックギター弾き語りも凄かった。ホール会場ならではの演出。しかも舞台の縁に腰掛けての演奏だったので最前列中央の人なんか目の前で弾き語りですよ…。
 あと、今回のライブはQUIT30のアルバム曲がメインになるんだろうと思っていたのですが、まさかの「Still Love Her」「Get Wild」「Self Control」と大好きな名曲が3曲も披露。「Still Love Her」が流れたときはまさかこの曲が聴けるとは思ってもいなかったので、思わずうるっときてしまいました…。
 随所にQUIT30の曲をちりばめて全体をまとめつつ、要所要所で過去の名曲やファンが見ていて嬉しくなれるパフォーマンスを交えての音と光と映像の洪水に、わずか2時間でMCも無いライブなのにものすごい満足感がある。

 演出も凝っていて、途中から宙吊りになたモニタが降りてきて中央に正方形のモニタ、そして左右に縦長のモニタがさらに現れ、くっついて一枚の横長のモニタになったり、前後にずれて立体的な配置になったりと、背景の巨大モニタの映像の一部を切り取ったような感じですごく立体的で面白い演出もあったし、オープニングをはじめとして、モニタ映像に映し出されるサポートメンバーとあたかも一緒に演奏しているかのような感覚とか、モニタの中の出来事(2次元・バーチャル)とステージの上の出来事(3次元・現実)が混然となった演出がホント凄かった。
 ラストでは一人ずつステージ上のモニタの裏側に隠れるように舞台から去っていったのですが、モニタの裏に回った瞬間にモニタに同じ服を着た本人の映像が映し出されて、まるで映像の中の世界に彼らが飛び込んで去って行くかのように錯覚するリアルとバーチャルの垣根を飛び越えたラストシーンは、この夢のような時間が終わってしまう…彼らが届かない所へ行ってしまうという何とも言えない切なさと共に、驚きと、そして何とも言えない充実感と感動でした。
 TM NETWORKがずっとやりたかったライブ演出に、時代と技術がようやく追いついた、といったところでしょうか。さすがTM、未来に生きてる。30周年を迎えるバンドだけど、最先端にいる。

 とにかく3人のパフォーマンスと、映像と音と光のシンクロが素晴らしくて、そんなに大きくないホールの、そんなに大きくないステージ、シンプルな舞台装置でこれほどまでにスケール感のある凄い演出ができるのかと、それほどステージ演出の完成度の高さはハンパなかった…。

 また、今回のライブは、あの「キャロル」が案内役となって進行し、ある種の「物語」が語られていくというスタイルだったのですが、最後のムービーでキャロルから語られる言葉はこのライブを体験したからこその強い説得力があって、心にグッとくるものがありました。

 TM NETWORKの「O」を電源ボタンのマークに見立ててあったのも象徴的に用いられていて、30周年に「QUIT」というワード、そして電源マークに象徴される「起動」感がとても印象的でした。


 とにかく、凄いライブを「体験した」。そんな一夜でしたね。


 会場のロビーに展示されていたQUIT30 EDITIONのキーボード。
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 お値段30万円也。
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 物販コーナー。
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 パンフレットとチャームを購入。
QUIT30
 パンフレットはけっこう豪華なつくりで、「FANKS!」ピンズ付き。
QUIT30
 読み応えのある一冊。
QUIT30

 セットリスト。
TM NETWORK 30th 1984~QUIT30 Set List
OP.SAVEN DAYS WAR
01. [QUIT30] Birth
02. WILD HEAVEN
03. TIME TO COUNT DOWN
04. [QUIT30] Beginning Of The End
05. [QUIT30] Mist
06. Alive
07. 君がいてよかった ~LOOKING AT YOU
08. Always be there
09. Still Love Her
10. [QUIT30] Glow
11. I am
12. [TK SOLO]
13. Get Wild
14. [QUIT30] Loop Of The Life
15. [QUIT30] Entrance Of The Earth
16. THE POINT OF LOVERS' NIGHT
17. Self Control
18. LOUD
19. [QUIT30] Beginning Of The End II
20. [QUIT30] Beginning Of The End III
ED. Alive (TK Mix)





QUIT30 (2枚組CD+DVD)

QUIT30 (2枚組CD+DVD)

  • アーティスト: TM NETWORK
  • 出版社/メーカー: avex trax
  • 発売日: 2014/10/29
  • メディア: CD


ハイレゾ版も配信中!(mora)

■メディアレポート記事追加
【ライブレポート】3人の潜伏者が集めたものは創造力、情熱、想像力。<TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30>東京公演(BARKS)
30周年TM NETWORKがライブで魅せた止まらない進化(ドワンゴジェイピー)
TM NETWORK 30年にわたるミッション終了“キックスターター”小室哲哉が覆す(Billboard)
まるでSF映画や海外ドラマのような、TM NETWORKによる最新コンサート!(Yahoo! news)



小室哲哉はJPOPのリズムをどう変えたか 現役ミュージシャンが「TKサウンド」を分析(Real Sound)
TM NETWORKによる新たな発明 “シアトリカル”なコンサート演出とは?(Real Sound)
TM NETWORKが活動30年で見出した"集束点”とは? ふくりゅうが新作アルバムを解説(Real Sound)


 架空のアイドルとしてのコンセプトやアニメの世界を現実に再現するμ’sのライブも、エンタテインメント性・物語性の高いライブで2次元と3次元の融合という点では凄いのだけど、TM NETWORKのライブの現実とバーチャルの混然一体感はそれとはまたひとあじ違うというか、徹底的なつくりこみとパフォーマンスの完成度は圧倒的だったし、映像とライブが一体となり、本人たちが映像の世界に飛び込み行き来するその世界はホント凄かった。シンプルなのにすさまじい見応えと完成度。さすがは最先端を行くTM NETWORKだなと。



 過去記事:TMN

 ■追記:公式ツアーパンフの電子書籍版が配信になりました!ライブのパンフレットも電子書籍で販売するあたりもさすがというか、時代の先端を走っている感じですね。

TM NETWORK 30th 1984~ QUIT30 公式ツアーパンフレット

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  • 出版社/メーカー: リットーミュージック
  • メディア: Kindle版



タグ:TM NETWORK
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