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「ラブライブ!」2nd season 第10話感想 [アニメ]

 #10「μ’s」
#10「μ’s」
 季節は年の瀬。除夜の鐘が鳴り響くなか、こたつでうたた寝の高坂姉妹。どうやら某歌番組を見ていたようです。そこへちょうど初詣のお誘いに海未とことりがやって来ました。相変わらずの穂乃果のどたばたぶりに、「今年も最後の最後まで穂乃果は穂乃果」「きっと来年も穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんだと思うよ」と呆れたような安心したような二人。この二人の言葉にも表れているように、いろいろ成長したり変わっていったりしても、やっぱり穂乃果は穂乃果。変わっていくものもあれば、変わらないものもある。
 …で、結局着替えでバタバタしている最中に年を越してしまうという残念な穂乃果。
 ちなみに、ホントどうでもいい情報ですが、自分は年末年始に「THE有頂天ホテル」と「ARIA1期13話」を作品の中と現実の時間をシンクロさせて鑑賞して年を越すのがここ数年の定番です。ホントどうでもいい。

■勝利は誰の手に…
 さてさて、年も明けて早速神田明神に初詣。男坂の前で先に着いていた花陽と凛ちゃんに合流。凛ちゃんの私服姿がホント可愛くてまさに至福。一方、さっきまで一緒に居たという真姫ちゃんは、ひとり晴れ着姿なのが恥ずかしいのか物陰に隠れていましたが、なかなかどうして、見事に晴れ着を着こなす真姫ちゃん実に美しい。そして必死に言い訳する姿もまたカワイイ。
 と、そこへA-RISE登場。彼女たちも一足先に初詣に訪れていたようです。駆け寄って、新年のご挨拶。そしてしばしの沈黙。ついこの前、地区予選決勝で雌雄を争った者同士ですが、その表情は互いにどこか気まずいようでまた、清々しくも見えます。劇伴もそんな微妙な空気感を絶妙に表しているかのよう。
#10「μ’s」
 「じゃあ、行くわね」と、特に何か語るでもなく去って行くA-RISEの面々を、なんとなく見送るμ’s。
 と、ふとツバサが立ち止まり…「ねぇ…、優勝しなさいよ!ラブライブ!」のエール!最終予選突破してたー!いやまぁ突破するだろうとは思っていましたが、この見せ方はホント巧いですね。立ち位置なんかもそうですし、場面の展開と絶妙に重なる劇伴もホント素晴らしい。
 お互い晴れやかな笑顔。そして「はい!」と応えるμ’sたちという画も素敵。
 穂乃果の部屋に飾られた地区予選優勝の盾は、これまた神様のいたずらか、この放送の直前に「それは僕たちの奇跡」のゴールドディスク認定の盾が届いたと写真がツイートされていたこととも相まって、なんとなくその盾と重なっても見えました。

■願い
 初詣客で賑わう境内で、皆それぞれに願いを込めて参拝を終える中、ひとりまだ目を伏せ願いを込めている穂乃果。「私たち9人で最後まで楽しく歌えるように」。その願いはきっと叶うはずです。「一番大切なことだから念入りに、おねがいしまするぅ~」とかおちゃらけていますが、ほんとうに心から、素直な気持ちで願いを込めていたであろうことは、その表情からも窺えます。
#10「μ’s」
 さて、残るμ’sメンバーの3人はというと、希はもちろん神社のお手伝い。そして今年はにこも手伝いに。穂乃果達が居るとは知らずにやってきて驚く様子がにこらしくてカワイイ。巫女姿もなかなかどうしてサマになってます。
 晴れ着姿の真姫ちゃんと合わせて和風ユニットができそう、なんて凛ちゃんに囃し立てられる二人。「それだ!」とすかさず合いの手の穂乃果に、「それだ!じゃないわよ!」「そうよ、イロモノじゃない!」なんて言う二人ですが、いやいやなかなかお似合いですよ。Blu-ray2巻では二人で新曲も歌うんでしょw
 そしてそこへ絵里も登場。金髪で巫女姿!やだカッコイイ。そんな巫女トリオ、挨拶もそこそこに、巫女としての仕事に戻っていきます。
 そんな3年生の姿を見送る中、つい思い起こされてしまう卒業…。しかし、「3年生のためにも、ラブライブ!で優勝しようって言ってここまで来たんだもん。がんばろう!最後まで!」と決意も新たに。
 一方、そんな3年生も3年生で、卒業のことは気に掛けている様子。初詣にやって来た妹の亜里沙の、「音ノ木坂に合格してμ’sに入れますように」という言葉に、どこか複雑な表情を見せる絵里。
 「やっぱり一度みんなで話した方がええんやないかな。これからのこと…」
 これからのこと。卒業までのこと…というより、卒業後のμ’sのこと、でしょうか。3年生が卒業して、今のメンバーでの“スクールアイドル”では無くなったその後、どうするのか…。

■キャッチフレーズを決めよう!
 後日。まだ冬休み中ということで、学校には生徒会を手伝いに来ているヒフミトリオくらいしか居ない中、μ’sのメンバーは本大会に向けての練習。ストレッチしつつ本大会のルールについて再確認していきます。…とはいえ、このシーンはラブライブ!本大会のルールがどうこうということはたいして重要ではなく(なので、ストレッチをしながらの「ながら」でとりあえず語られていく)、大会の課程自体もおそらくほとんど描かれないでしょう。大切なのは、「キャッチフレーズを決める」ということ。
 多数の参加者の中で、μ’sをより印象付けることができて、μ’sの魅力を端的に表せる言葉、そんなキャッチフレーズを何か考えないと。
 下校中もああでもないこうでもないと頭を悩ませるものの、これだ!というものがなかなか出てきません。そんな穂乃果達の前にA-RISEのリーダー、ツバサが現れます。

■知りたい
 ツバサに「話があるの」と誘われて、帰り道に二人で語り合うそれぞれのユニットのリーダー、穂乃果とツバサ。どうしてもリーダー同士二人で話したかったというツバサ。ラブライブ!本大会出場を逃し、一つの大きな目標を失ったA-RISEでしたが、それでも練習の日々だそう。これはどこかμ’sとも似ている。ラブライブ!がどうこう以前に、歌うのが好き。この想いは同じ。A-RISEもμ’sも「やりたいから」という強い芯の部分は同じなんですよね。3話でも。お客さんを最高に楽しませたいとも語っていました。
 ただ、ツバサにはどうしても聞いておきたいことがあった。
 「私たちは最終予選で全てをぶつけて歌った。そして潔く負けた」そのことにはなんのわだかまりも無いはずだった…けれど。
 何故負けたのか。その理由がわからない。
#10「μ’s」
 あの時のμ’sは自分たちよりファンの心を間違いなくつかんでいたし、パフォーマンスも素晴らしかった。常に最高であり続けようとしてきたA-RISEだったからこそそれも誰よりもよく判ったのでしょう。努力や練習の成果?チームワークの良さ?でも、それはA-RISEだって同じ。歌うのが好きという思いだって同じです。常に、誰よりも。だから負けるはずが無い。でも負けた。
 「その理由を知りたいの」
 μ’sを突き動かしているもの、支えているもの、原動力となっているモノは何なのか。真剣な表情のツバサ。改めて聞かれてうまく答が出せない穂乃果。

 ツバサはA-RISEになにが足りなかったかとかそいうのではなくて、μ’sが輝き人を惹き付けるその力の源が一体何なのかを知りたいんですよね。ツバサの「知りたいの」という言葉を聞いたときにハッとなったんですけど、そういえば、A-RISEは新曲で「知りたい」って歌ってました。ツバサは「知りたい」。μ’sがなぜ輝き魅了するのか。それはおそらく、ツバサ自信もそのひとりになってしまっているから。だから、知りたい。

■μ’sの原動力
 その夜、海未に電話でそのことを相談する穂乃果。海未ちゃんもすぐには答えが見つかりませんが、ただ、それがキャッチフレーズなのかもしれないと言います。μ’sを一言で表す言葉こそ、μ’sの原動力となる言葉なのではないか。
 穂乃果は妹の雪穂にも同じ問いを投げかけてみますが、返ってきた応えは「心配」「あぶなっかしい」「頼りない」「ハラハラする」とどれもさんざん。でも、たしかにそうでもあるし、だからこそ応援したくもなる。実際、たくさんの人の応援に支えられている。…とそこでハタと何か思い出した穂乃果。思い立ったが吉日とばかりに、後日、餅つきで応援してくれたみんなへのお礼にと、つきたてのお餅を振る舞うことに。そうそう、お正月の餅つき…といえば、NewYearライブのスペシャルCDドラマを思い出しますね。
 そんなみんなへのお持ち配りを終えてみて、なんとなくキャッチフレーズが掴めそうな感じ。あと一息なのですが、とりあえず今日の練習。

 神田明神での練習の合間に一息つく穂乃果が、ふと目にした絵馬。お正月明けと言うこともあってたくさん掛けられていますが、よく見てみるとそこには、μ’sを応援するメッセージや願いが書かれた絵馬がたくさん。そんなたくさんの願い、夢。そして穂乃果は遂に思い至ります。μ’sの原動力。何故μ’sががんばってこれたのか、がんばれるのか。
 「一生懸命がんばって、それをみんなが応援してくれて、一緒に成長していける。それが全てなんだよ」「みんなが同じ気持ちでがんばって、前に進んで、少しずつ夢を叶えていく」
 「みんなの力。それがμ’s!」

 いやもうこのシーン何が感動的って、この場面が絵空事でも何でも無くて、実際に、ホントに、こういう歩みを重ねてきて、そしてこういう風景が広がっているってことなんですよ。みんなの応援と共に成長し、そして、現実の神田明神にも本当にこうしてたくさんの絵馬が掛けられている。この現実と一体となった感動。

#10「μ’s」
 そして後日、UTX高校の大型スクリーンに映し出されるμ’sのキャッチフレーズ、そこに刻まれていた言葉は…
 「みんなで叶える物語」
 それをそっと見つめるツバサも満足げです。

 いやぁ…ついに、ついにこの言葉に繋がってきました!
 ホントにラブライブ!はこの言葉に象徴されているというか…。

 1期の頃からもそうでしたが、TVアニメシリーズはラブライブ!というプロジェクトの姿や歩みそのものをひとつの「物語」として描いているところもあって、描かれているのは穂乃果達の物語でもあり、キャスト陣やスタッフ陣の物語でもあり、そして、僕らの物語でもある。それがこの作品の大きな魅力にもなっているんだと思います。
 ラブライブ!というプロジェクトは、μ’sという架空のアイドルが存在する、そしてそれが2次元と3次元に等しく実在している。…というのが軸としてあって、だからこその、現実と虚構の境目が曖昧になる不思議な感覚がある。現実で起きたことが物語に取り入れられたり、物語の出来事が現実でも同じように起こったり。物語の世界と現実の世界が渾然一体となった感動がある。
 10話も、古くから応援していたファンにとっては、神田明神での初詣や絵馬のエピソード、穂乃果の家での餅つきネタなど、2013年1月の…テレビアニメ1期放送直前のNew Year LoveLive!も思い起こされたのではないでしょうか。

 あと、スノハレが「9」話で、このエピソードが「10」話、というのもなんかイイですよね。μ’sのひとつの到達点であるスノハレ回が「9」。そして「みんな」の夢というμ’sの原動力に辿り着く回が「10」話。

 次回は「私たちが決めたこと」
 何を決めるんですかね。卒業までのこと?卒業後のこと?それとも?

 いよいよ残すところあと3話。見逃せません!

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