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「ラブライブ!」2nd season 第6話感想 [アニメ]

 #06「ハッピーハロウィーン」
#06「ハッピーハロウィーン」
 来ました「前回のラブライブ!」キャンセル。こういう回は少し特別な意味を持っていそうです。
 さて、どうやら季節は10月も終わりにさしかかっているらしく、ラブライブ!の劇中ではハロウィンモードの様子。そんな折、秋葉原で「AKIBA HALLOWEEN STREET」と題してのイベントが催されるらしく、地元スクールアイドルのA-RISEとμ’sにも出演依頼が舞い込んできたのだとか。

 最終予選を目前に控えてファッションショーにハロウィンにとイベント続きでいいのかと乗り気ではないにこでしたが、テレビ取材も来ると聞いて俄然やる気に。これは注目を集めるチャンス、目立つためにもより強いインパクトを!と意気込む穂乃果…ですが、そこへ静かな怒りを湛えた海未ちゃんが……。どうやら生徒会の仕事をさぼっていたようです。ガクガクブルブル…。

■インパクトとは?
 放課後の部室。いかにインパクトを与えるかについて議論を交わすカボチャとお化けとゴーレム…。もとい、穂乃果とことりと、にこまき。
 ことりは今回は大会でもないし、優劣を付けるものじゃないから気にしても仕方ないと言います。穂乃果もなんとなく同意ですが、にこまきは確かにそうかもしれないけどここでより印象を与えておくべきと主張。その方がお客さんの記憶にも残るという意見にも、たしかに一理あります。ですが、A-RISEより印象に残ると言っても、実際問題どうすれば良いのでしょう。まぁ、とにもかくにも…インパクト…?

 後日、ストリートイベント開催に向けての発表会的ステージに登壇した穂乃果、凛、にこの3人。あまりにインパクトの強い司会のお姉さんに圧倒されつつも自己紹介。続いてA-RISEがビデオレターで出演。変身演出に紙吹雪とインパクト抜群など派手なパフォーマンス(…っていうかココ、UTX学園の敷地だし…)。
#06「ハッピーハロウィーン」
 あまりのインパクトにただただ唖然。じゅうぶんな実績があるにかかわらず、それでもなお観る者を驚かせ楽しませようとするその姿勢。自分たちもうかうかしていられないと強く訴えるにこ。にこが人一倍ラブライブ!に入れ込んでいるからこそ…なんでしょうけど、そのことがかえっておかしなインパクト追求の方向へ向かうことに…。あとこの場面、穂乃果はそうだねと納得しつつもにこほど極端ではないし、凛に至ってはマンガの世界で上の空な相づち、というのもどこか象徴的です。

 さてさて、インパクトといってもどうしたものでしょう。悩むことほのうみでそこしたが、ここで海未が提案します。「まずこの空気を変えてみるべき」と。
 結成して時間も経ち、安定ムードでだらけてはいないかと言うのです。そしてやるからには思い切って変えてみるべき、ということで提案されたのが…。
 部活系アイドル路線!
 メンバーそれぞれが他の部活のユニフォーム(一部おかしいのもありますがw)を着てのアピール。何気にそれぞれのキャラに合ってるところもミソですよね。それぞれの個性や魅力を部活(というていの仮装)に例えるとこんな感じ、みたいな。
 スクールアイドルというスタイルともマッチしているし、なかなか新鮮…ですが…、これでステージで歌うというのもちょっと微妙です。
#06「ハッピーハロウィーン」
 見た目の奇抜さがダメなら中身だ!…というワケで、お次は人格入れ替え!
 穂乃果→海未、ことり→絵里、海未→凛、凛→真姫、真姫→希、花陽→にこ、にこ→ことり、希→穂乃果、絵里→花陽と、それぞれ別の相手になりきってみたわけですが…。ことりの「ハラショー」や凛の「お断りします!」には思わず笑ってしまいましたw 半ばやけになってる海未ちゃんもこわいw そして花陽の「にっこにっこにー」は本家よりも…ゲフンゲフン。そんな花陽にことりっぽく抗議する引きつった笑みのにこ。そして「いやあ、今日もパンがうまい」な希。その様子を見て思わず「私って…こんな?」と尋ねる穂乃果に、「うん!」と即答することりちゃん容赦ない(笑)。もう無茶苦茶。そこへ花陽の真似の絵里の一言。
 「みんなが……変よ
 ですよねー。
 ちなみに、この場面は他のメンバーのモノマネをすることで逆に自分って普段他のみんなからはこんな風に見えているのか、とか、自分ってあんな感じなのか、というのを客観的に実感してみるという意味合いもある感じですね。他人に自分のモノマネをされるときのなんとなくいやーな感じもよく描かれていましたw
 さて、これといって変えられないまま時間は過ぎていく一方。そこでいっそアイドルっぽさという部分から離れてみてはどうかと絵里からの提案。新しいとは即ち根本のイメージを変えること…ならば!とハードロックバンド風に変身!!いやいや!確かにインパクト絶大だけれどもいろいろマズいでしょ!…というわけで速攻理事長からの呼び出し。ことりママの静かな怒りの前に一堂平謝り。
 (京極監督がつぶやいてたネタ探しの件はこれのことかな?)

 結局なんだかおかしな方向に迷走してのどうしてこうなった状態に。とはいえ責任をなすりつけ合っても仕方ありません。ともかく衣装をどうするか考えないとと真姫ちゃん。ことりには既に衣装のイメージはあったようで、やっぱり「インパクトよりもみんなが似合う衣装にしたい」と言うことり。しかしより目立つために見た目のインパクトも求めたいにこ達。そんな様子を見守る穂乃果。

 ともあれ、衣装作りだけでも始めることにして。…と、ふと穂乃果が夜の町並みを見てこう呟きます「ハロウィンって、昼と夜とじゃ全然印象が違うんだね」と。違う表情、違う一面、変化の見せ方…。
#06「ハッピーハロウィーン」
 皆がそれぞれライブの準備を進めるなか、時間も無いからと手分けして衣装作りにはげむことりと、にこ、花陽の3人。そんな状況に時間を浪費した結果この有様とにこは不満顔。ですがことりは、そんな時間も楽しかったし、衣装作りのヒントも貰えたと。そんなことりに対して、にこは「損な役回りに慣れたせい」だと言い放ちます(こういうことをズバッと言えてしまうのもにこの“らしさ”ですね)。しかし、ことりは「私には私の役目がある」と応えます。
 「私はみんなが決めたこと、やりたいことに付いて行きたい。道に迷いそうになることもあるけれど、それが無駄になるとは私は思わない」
 ことりはそっと見守り、優しく抱いてあげるような、そんな立ち位置なんですよね。みんなと「あっちー」「こっちー」とワイワイ付いていくこと自体が楽しく、だからこそ今がある。あのときああしていたから今こうしている、というのは、それが良きにつけ悪しきにつけ、誰しも時々感じることではないでしょうか。何より、1期でのあのドラマを経たことりだからこその実感とある種の心のゆとりというものもあるでしょうし、残された時間で紡いでいく一つ一つの出来事は、そのどれをとってもかけがえのないものであり決して無駄なモノなどではない。そして、μ’sメンバーには皆それぞれに役割があり、皆が共有し合っている。

 「みんなが集まってそれぞれの役割をせいいっぱいやりきれば、素敵な未来が待っているんじゃないかな」

 みんなそれぞれに良さがあり、みんなそれぞれ違う。バカやるときは思いっきりバカバカしい方向に突っ走って、そうやって前に進んでいくというのもまた、μ’sの…「ラブライブ!」の「らしさ」です。
 にこの焦る気持ちも判ります。彼女は人一倍ラブライブ!に真剣で、アイドルに対する意識が高い。ですが、寄り道やふと立ち止まってみることも大切なモノです。ことりの言葉にはっとなるにこ。部屋の外で差し入れを手にそっと聞き耳を立てている希。焦りっぱなしだったにこが大事なことを思い出せて、ことりちゃんとも本音で語り合えて、お互いよかったね、…といったところでしょうか。

■Dancing stars on me!
 いよいよイベント当日。いろいろありましたが、みんなそれぞれに楽しそうに当日を迎えている様子。そんな様子を見ていた穂乃果が言います。
 A-RISEが凄いから自分たちもその凄さに負けない何かをと頑張ってきたけれど、自分たちはきっと今のままがいちばん良いんだ。
 こんなにも個性的で魅力的なメンバーが集って、時間を掛けて互いを知り、互いを受け入れ合ってきた。それが何よりの特徴であり、そんなμ’sが大好きなんだ…と。
 この言葉は劇中での穂乃果達が過ごしてきた出会いの物語のことでもあると同時に、現実の「ラブライブ!」というプロジェクトの、そして、リアルの「μ’s」のこととも重なって聞こえてきますね。
 他と比べてどうこうではなく、私たちの、私たちだからこその良さがある。
#06「ハッピーハロウィーン」
 そして来ました!6話挿入歌「Dancing stars on me!」。お姫様、海賊、魔女に分したμ’sが、怪しげな夜のステージと楽しい昼のステージの二つの顔で歌い踊るという趣向。そして希ファン待望の希センターPV!
 穂乃果が夜の町並みの変化からヒントを得た構成、といったところでしょう(Bメロの展開と、サビから昼に舞台を移すあたりが個人的にはお気に入り)。とてもユニークで楽しいステージが、多くの観客を魅了していきます(音ノ木坂を飛び出して一般観衆の前で踊るμ’s…というのもポイントですね)。

 「よーし!絶対にラブライブ!で優勝するぞーっ!」

■謎の手紙
 場面は変わり穂乃果の部屋。妹の雪穂が読みたいマンガの続きを探している様子。
 「館数バラバラ。…よくこれで生徒会長が勤まってるなぁ…」と愚痴る。そりゃまぁ海未ちゃんがその分苦労してますからね…。
#06「ハッピーハロウィーン」
 と、ふと目をやると床に落ちた一通の封書。なんとなく中身が気になった雪穂はそこに書かれたものを目にして……。
 次回へ続く!


■「変わる」「変わらない」
 ハロウィンという「仮装」イベントに乗じて、「演じる」「なりきる」ということから自分たちを「客観視」しての「変わる」「変わらない」というのが6話のキーなのかな。
 他の部活の姿で演じる。他のメンバーの個性を演じる。他のバンドの姿になりきる。他のモノになりきることで変化を試みる。
 …が、私たち「変よ」であり、「それでいいのか」と。
 どちらかというと、変化すること、変わっていくことを肯定的に描いてきた作品ですが、今回は逆に変わると言ってもそれは違うだろということに加えて、それは「変わらなくていいんじゃない」とも言ってきた。
 自分たちには自分たちだけの「らしさ」「良さ」があるんだと。自分は自分であり誰かに変わるものでは無い。μ’sの個性(らしさ)とは何かを、そしてメンバーの個性を改めて見つめてみることで、私たちはじゅうぶん個性的であり、それは決して他にも引けを取らない、ということに気付く。また、私は私であって他の誰かではない(メンバー入れ替わりを経て感じたこと)。だからこそ私には私の役目があり、メンバーそれぞれに役割があり、互いに補い合っている。
 2話の合宿回では曲や衣装づくりにおける不安を克服して、6話では自分たちらしさという部分を再発見し、自信を獲得した。そんな回だったと思います。



 おまけ。
星空凜SIDより
 「いつかμ’sでもハロウィンソングを出して、仮装パーティー風のPV作ってみたいな! 衣装はことりにおまかせです」
 ほほう…。
 凛ちゃんのdiaryが発売されたのが2013年の11月末だから、たまたまなのか連動させる狙いがあったのかはなんとも言えませんが、なかなか面白い符合ですね。ことり的にはハロウィンということで、だったらこんなことやりたいなあ…っていうのが前々からあって密かに楽しみで、そしてドタバタも楽しんでいたのかなぁ、…なんて想像も膨らみます。


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