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さいたまスーパーアリーナが「夢の国」になった日。 [雑記]

ENDLESS PARADE ポスター
 以前このblogで、6thシングルを“「夢の国」な~”と評しました。
 6thシングルのPVはまさに舞浜にある某夢の国をモデルにしたステージで、曲も映像もパレードのような華やかさに満ちたものだったわけですが、そんな6thシングルとコンセプトを同じく「ENDLESS PARADE」と名付けられた今回のライブもまた、ひとつのテーマパークのパレードのようで、あの2日間、さいたまスーパーアリーナ(とライブビューイングの会場)はまさに「夢の国」だった、そんな気がします。

 ライブの直後に書いたエントリでは感動と記したのですが、今改めて言葉を選ぶなら「楽しかった」ですね。楽しくて嬉しくてハッピーな気分になれた。「まるでテーマパークのような」…そんなライブ。

 そしてまた、今回のライブは「みんなでつくった」「みんなで参加して、体験して楽しんだ」ライブでもありました。
 本番の1週間前からtwitterではμ’sメンバーの手描きカウントダウンが披露され、コール&レスポンスの相談や予習のツイートもありました。
 そして本番直前には公式アカウントがこうツイートしています。


 観客が振り付けに参加したり、観客に呼びかけそれに応えるような観客の声援が加わるアンコールムービーの仕掛けもあったりしました(カウントアップの「10!」がきちんとした形で盛り込まれたのは良かったと思います。いつまでも演出意図の外側でネタ的に、というのではちょっとアレですしね)。そんなアンコールの面白さもラブライブ!ならでは。


 First Liveのアンコールミニドラマも、今回と同じように舞台裏で客席のアンコールに耳を傾けるという客席のアンコールの反応をある程度折り込んだモノでした。元々ラブライブ!ならではのカルチャーとして下地はあったんですよね。それが今回、アニメーションムービーという形に大幅に進化した。
 観客の「アンコール!」の声に反応するかのように始まるモノだから、実際のμ’sメンバーは裏で衣装着替えたりしているハズなんだけど、まるで舞台裏に居るμ’sの様子を垣間見ているように錯覚する。アニメ映像のキャラクターが呼びかけているだけのハズなのに、本当に呼びかけられたように「アンコール!」の声を返したり、「10!」とコールしてしまう。アニメ映像だと判ってるけど、でも確かにこの声が届いている気がする。すごくふしぎで、楽しい体験。

 みんなでいっしょに歌った「僕らのLIVE 君とのLIFE」。そして、「きっと青春が聞こえる」もそうです。客席に向かってのアピール。会場を隅から隅まで使ったパフォーマンス。トロッコでの移動。「もっと近くに!」「一緒に楽しもうよ!」「ほら!みんなも一緒に!」という要素が至るところにありました。
 観客が一緒になって楽しむことでもっと素敵なものにしていくような、そんな感覚。今回のライブタイトルである「ENDLESS PARADE」に習うなら、まさに参加型アトラクションの様なライブ。

 豪華なセットと多彩なギミックのメインステージ、花道、センターステージ、バックサイドにも設けられたステージ、トロッコ、セリ、レーザー光線に炎に雪に銀テープに風船にバズーカにと、あらゆるライブ演出を惜しげも無く盛り込みこれでもかと駆使し、横に縦に上下にと広大な会場を隅々まで使い所狭しと駆け巡った、ほんとうに楽しくてお祭りのようなステージでした。

 そういえば、今回のライブはMCが全般的に少なく割とあっさりとしたものでしたが、…いえ、あっさり、ではありませんね。とても楽しいMCばかりでしたから。だから、正確に言い表すなら、MCはライブを彩るパフォーマンスであり、観客を楽しませ、観客と一緒になって楽しむために盛り込まれたものだった、ということだと思います。例えば、遊園地やテーマパークのショーでキャストがお客さんに参加を呼びかけたり感想を聞いたりはしても、自分自身の感想やらを語ったりするでしょうか?あまりしませんよね。某夢の国のマウスさんはあくまでマウスさんで中の人などいませんし、某夢の国は夢の国を形作ることに徹底しています。つまり、そういうことなんですよ。
 今回のライブはさいたまスーパーアリーナというテーマパークに出現した参加型アトラクション、あるいは参加型ステージショーだったんです。「夢の国」な6thシングルの世界をそこに創りあげて、僕らはそこでキャストと一緒に遊んできたんです。


■2日間のライブの違い
 今回2days開催となったライブですが、1日目と2日目での違いと言えば、中盤のセットリストの変化があります。
 1日目はBlu-ray特典曲。2日目はユニットシングル2nd sessionの曲という構成。
 これはあくまで憶測ですが…(Blu-ray曲もユニット曲も駆け足のショートバージョンではなくフルでしっかり披露したい、でもそれだと曲数も時間もオーバーしてしまう、という意図や理由もあったかもしれませんが…)ラブライブ!の持つ二つの顔を披露する、という狙いがあったのではないでしょうか。
 それはつまり、2次元の…キャラクターとしてのμ’sと、3次元のアーティストユニットとしてのμ’s。そしてそのどちらもμ’sでありイコールの存在であるというラブライブ!のコンセプトです。
 1日目は3rdライブの時に近いアニメの世界観でのステージ進行、2日目はユニット毎のMCやパフォーマンスもあったことで、1日目とはまたひと味違ったアーティストとしてのμ’sのステージ、そんな印象を持ちました。
 キャラクターとしてのμ’sの世界観と、アーティストとしてのμ’sの世界。その2つの顔を2日間を通して見せたのが、今回の2daysライブのセットリストの違いに込められたものだったのかなと思います(まぁ、偶然の産物かもしれませんが)。

 それはそうと、2日間でセットリストを大きく変えるということも含め、Blu-ray特典曲パートとユニット曲パート、一部楽曲の違いなど、楽曲自体の実質的な量の多さもさることながら、会場をフルに活用したステージパフォーマンスの段取りなど、いったいどれほどのリハーサルと練習を積み重ねたのだろうと思うと、本当に頭が下がる思いです。
 キャストは勿論、これだけのステージを支えた数多くのスタッフ、関係者の皆様に改めて敬意を表します。


■アーティストグループとして次のステージに進んだμ’s
 今回のライブにあたって、各自オーダーメイドのイヤーモニターを作ったり、ダンスが激しいからということで靴も各個人の足の型を取って専用につくったりしたらしく、また、本番前日の金曜日にもお昼から夜の10時頃まで入念なリハーサルが行われていたそうです。
 そして何より、豪華なステージセットや多彩なライブ演出などは、大物アーティストのステージに勝るとも劣らないレベルのモノでした。衣装もすごく多彩で豪華でしたしね。
 こうしたことからも、ラブライブ!μ’sのライブコンサートというものが、いわゆるアニメ・声優系の企画モノイベント、PR的ファンイベントという段階を大きく飛び越え、(これまでもμ’sのライブは単なる企画イベントではなく実在するμ’sのライブという感覚でしたが)いよいよ本格的にアーティストとしての、実在するアイドルグループとしてのμ’sのライブコンサート・ステージショウという段階に入ったんだ、メジャーアーティストのライブと同じような体制・規模・予算でつくられるステージになったんだ、なんてことをぼんやり考えたりしました。

 おそらく、これほどの規模になってくるともはや、First Liveの頃のようにキャストがいろんな構成を考えて意見を出してそれに沿ってギリギリまで試行錯誤して…というワケにもいかなくなってくることも多いでしょう(大がかりな舞台セットを組み、ステージ演出を設計していくには相応の準備や段取り、そして人と予算が必要となってきますしね)。でも、それでもラブライブ!μ’sのライブは更なるステージに挑む道を選んだということだと思います。一抹の寂しさもあったかもしれませんが、でも、だからこそ、もっともっとみんなといっしょに作って楽しんでいくライブにしたいという想いが込められていたし、それを感じられたんだと思います。

 感謝と思いの丈を語り確認し合うことや奇跡的な体験は3rdライブで果たした。ラブライブ!のライブイベントは、いよいよ本格的な“アーティストグループμ’s”のライブエンタテインメントショーに参加し体験して貰う場として新たなステージに進んだ。そんな気がします。(その代わりに、キャストからの想いはメンバーのメッセージ入り銀テープや、エンディングの手書きメッセージのスライドにぎゅっと込められていた)
 あと、やはりここまで大きくなったからこそ見られる景色もあるんですよね。


■画面から飛び出してくるような
 2012年や2013年のアニサマのステージの映像を見ていて、広大なステージでこそμ’sの表現豊かなダンスやあざやかなダンスフォーメーション、パフォーマンスは映える、その魅力が最大限に活きる、と感じていたのですが、やはり広大なステージでのμ’sはまるで水を得た魚のようでした。「画面から飛び出してくるような」μ’sのライブパフォーマンスの真の姿がそこにあった、という感じです(花道やトロッコを駆使して文字通りステージから飛び出せるのも大きな会場だからこそですね)。
 PVを完全再現する、PVが無い曲でもしっかりと振り付けの付いたパフォーマンスで魅せる。これがラブライブ!のライブの大きな特徴の一つで、スクリーンにアニメPVが映し出され、ステージではリアルのμ’sが同じように歌い踊っていて、First LoveLive!やNew Year LoveLive!の頃はそんな完全再現ダンスがラブライブ!のライブの魅力のかなりの部分を占めていましたが、ステージを重ねる毎に完成度が増しレベルアップしていき、いまとなってはそれが普通という感覚にすらなっています。3rdライブではダンスだけでなく、アニメの世界そのものを再現する、という新たな一面をみせてくれました。
 そして今回のライブでは遂に、さいたまスーパーアリーナという広大なステージを得ることで、そこから更に2次元と3次元の壁を越えて、画面から飛び出すようなライブ、という世界が表現されていたように思います。
 (スクリーンをぼんやり見ていると、PVのアニメ映像を見ているのか目の前のライブを見ているのか、時々どっちがどっちか判らなくなる瞬間があります。2次元と3次元の境目が曖昧になる感覚は、ラブライブ!μ’sのステージならではの不思議な体験)

 さいたまスーパーアリーナという広大な会場をフルに使いこなした濃密で緻密なステージ演出と、それを見事に披露し歌い踊るμ’sメンバー達の姿は、ものすごく大きい会場、広いステージなのにちっとも小さく見えなかった。それどころか、とても大きくすら感じました。


■μ’sのライブには、見たい!体験したい!と思わせるパワーがある
 自分は幸せなことにラブライブ!を初期の頃から知ることができ、First Liveも体験できて、まだまだ人知れず地道に活動していた頃も知っているのですが、あの時にPVを完全再現するという目標を妥協せず達成してきたからこそ今があるという気がします。あの時の体験が「ラブライブ!のライブは凄いらしい」という細波となり、続くブシロードライブやアニサマ2012を経て徐々にその衝撃は広まり大きくなり、アニメ化による認知度向上を切っ掛けに3rdライブで爆発した。
 アニメ・声優系・キャラクターソング系ライブの常識からはかけ離れたレベルのモノを披露し続けてきたからこそこれほど多くの人を魅了し、地道で妥協せず積み重ねてきたものがあったからこその必然として今がある。そして、さいたまスーパーアリーナという大舞台を実現できたのだと思います。


 今回のライブで、ラブライブ!μ’sのライブは「エンタテインメントショーとしてすごい・楽しい」ものになりつつあるんだと思います。そして、「見たい」「体験したいと」思わせるパワーが紛れもなくあると確信しました。ラブライブ!というアニメのイベント、声優さんのライブ…という感覚ではなく、μ’sのライブは凄いらしい、楽しいらしいから見たい!という人がもっと現れても不思議ではない。勿論、今度こそ生で体感したい!という人も沢山居るでしょう。だから、次回のスタジアムモードもあながち無茶でもないな、という気がしてます。

 そしてまた、これだけ魅力的なモノをつくってくれるからこそ「また見たい!」と思えるし、また見たいと思うからこそこんなにも情熱を込めてつくってくれるというのが、ほんとうに誇らしくそして嬉しいなと。

 だから、もっともっと応援していきたいし、もっともっと沢山の人に楽しい!と思って貰えるようになっていったらいいなぁと思いますね!

 叶え!私たちの夢――。

アニメ2期キービジュアルポスター
 あぁ、またあとで読み返して悶絶するようなことを書いてしまったw




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ライス

更新お疲れ様です。はじめまして、ライスと申します。
これまでもずっと拝見させていただいていたのですが、今回の素晴らしい記事を見てどうしてもコメントさせていただきたくなりました。

私がライブ終わりから薄ぼんやりと考えていた、とりとめのない感情を、余すところなく言語化されていまして……。
読んでいてあの楽しかった2日間を思い出して、自然と目が潤みましたw

この記事によってあのライブを私の中で完全に消化することが出来、次へと進む活力となりました。
ライブ後から虚脱感が凄まじく、仕事に支障をきたすレベルだったのですが、これでまた来年に向けて頑張れそうです。
感謝いたします。
素敵なライブレポート・記事をありがとうございました。
by ライス (2014-02-19 03:10) 

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