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「ラブライブ!」第11話感想 [アニメ]

 #11「最高のライブ」
#11「最高のライブ」
 前回のラブライブ!が前回のあらすじになっていない不具合…。
 それはそうと、1話と同じ穂乃果の自己紹介的モノローグで始まる11話。1話の時との対比で、ついにここまで来たということを改めて実感します(この場面で流れている劇伴は先行PVで何度となく耳にしたあの曲というのもニクイ選曲)。
 ランキング順位もついに19位ということとも相まって、嬉しさいっぱい元気いっぱいの穂乃果の「ラブライブだあー!」からオープニングへとう流れも上手い。

 さて、すっかりクラスでも話題のμ’s。そして、そんな穂乃果たちをほんとうに最初の頃からずっと応援し支えてきたヒデコ・フミコ・ミカの3人。機材などを手伝っていたとはいえ、後のメンバー以外では初ライブ唯一の観客であり最も古参のファンといえます。
 というわけで記念にサイン。片隅に小さく書く海未。大きすぎて入りきれない穂乃果。両極端な性格が良く出ています。
 一方、ことりは何か悩みがある様子。手にしているのは…9話の終わりで届いていたエアメールです。気になりますね…。
#11「最高のライブ」
 放課後の部室。パソコンの画面に映し出されているのは「ラブライブ!」の会場…って、あれ?これってオープニングのステージですよね…。これはアレですか、オープニングに繋がる系ですか!?
 とはいえ、19位にランクインしたからといってまだ出場校が確定したわけではありません。A-RISEが7日間連続ライブを展開するなど、どのスクールアイドルも最後の追い込みに必死です。自分たちも、まずは目前に迫った学園祭で精一杯良いステージを披露しなくてはと気合いが入ります。

 そうと決まればこの部長のにこに何か仕事を!と張り切るにこに与えられたうってつけの仕事とは…。
 講堂使用権のくじ引き。
 部長ということでにこがくじを引くのですが…残念ながらハズレ。講堂は使えません。それにしてもみんなの落ち込みようがヒドイw
 ともあれ、災い転じて福となすというか、ならば屋上でやろうという案が浮上。
 それなりに広いし、何よりμ’sにとっても思い入れのある場所です。人を呼び込むのは大変そうですが、皆に届くように歌えばきっとみんな集まってくれるという穂乃果の言葉に、なんとなく皆納得。いつもそうやってここまで来たんだし、この屋上でライブをやる。それがいちばんμ’sらしい。

 学園祭ライブの方向性も見えてきて楽しみなところですが、ことりの様子も気になります。どうやら例のエアメールの件で何か決めなくてはいけないようで、「滅多に無いチャンス」「行った方がいい?」…となると、海外留学か何かでしょうか。
#11「最高のライブ」
 母の意見を訊こうとすることりでしたが、「それは自分で決める事よ」と諭されてしまいます。これまでの理事長室でのやりとりを見てきただけに、この言葉には重みが感じられますね。

 後日、真姫ちゃんの曲を聴いて新曲をやろうと言い出す穂乃果。ですが、振り付けも歌もこれから練習しなくてはいけません。残された時間も僅かですし、他の曲の練習もあり不安もあります。…が、穂乃果はμ’sの集大成のライブにしたい、「ラブライブ!」への出場もかかっている。順位を落とさなければ本当に出場できる。沢山のお客さんの前で歌える。そのためにやれることは全部やりたいと熱く語ります。その熱い想いにみんなも納得の様子…なのですが、ことりはやはりどこか上の空です。

#11「最高のライブ」
 Bパート。みんなの倍は練習しないとという言葉に影響されているのか、夜もトレーニングの穂乃果。妹の雪穂に「やりすぎはよくない」とたしなめられますが、「大丈夫!自分が誰よりも頑張ってライブを成功させなきゃ。自分がやるって言い出したんだから」と使命感に燃える穂乃果(ここで定番の「自分のことは自分がいちばんわかってる」みたいな台詞を言わせていないところが何気にミソな気もしますよね)。
 やれやれ、といった感じの雪穂。そんな雪穂ですが、勉強している机の手元には音ノ木坂の入学案内が。音ノ木坂なんかどうせ無くなるから行かないと言ってUTXの入学案内を持っていた1話との対比になっていますね。

 しかし、穂乃果のテンションは留まるところを知らない感じで、ポスターの出来映えを見ては喜び、寝ずに考えたという振り付けを自信満々に披露し変更を提案しては、いつにも増して練習にも気合いが入っています。少し休むべきという海未ちゃんの言葉にも聞く耳持たず。ことりからも言ってやって欲しいと助け船を求めますが、どこか上の空のことりちゃんは穂乃果のやりたいようにやるのが一番とこたえます。

#11「最高のライブ」
 ことりの様子に不安を感じた海未ちゃんは電話で穂乃果に相談してみますが、「ライブに向けて気持ちが昂ぶってるだけだよ」とたいして気に留めない穂乃果。いやいや、どう見ても穂乃果自身がいちばん昂ぶっています。むしろ、昂ぶりすぎて歯止めが効いていません…。体調を壊しては元も子もないから休むようにとの海未の言葉にも生返事。
 電話の後にランキングを見てしまったことで余計に火が付いたのか、雨が降るのも気にせず階段での走り込みに向かう穂乃果…。いやな予感しかしません…(もし、ことりの悩み事が無ければ、もしここで海未が電話をかけていなかったら、穂乃果は順位の入れ替わったランキングを見ることは無かったかもしれない。もしそうなら…と思うとやりきれないところですが、でも決してだれも悪くはないんですよね…)。
 案の定、ついに熱を出してフラフラになってしまう穂乃果。声も調子が悪い様子です。

 そして本番当日。外はあいにくの雨。こうなったら雨でも声が届くように頑張ろうと張り切るにこたち。
 一方、どうやら前日ことりから悩み事について打ち明けられた様子の海未ちゃん。ことりの悩みの種については今日がリミットのようですが、穂乃果やみんなに余計な迷惑をかけまいと、ライブ後にみんなには打ち明けると言うことり。
 そして遅れてやってくる穂乃果。明らかに様子がおかしいけれど、何事も内容に振る舞っています。

#11「最高のライブ」
 さぁ、いよいよ屋上ライブです。
 ファーストライブの時と同じように呼び込みをしてくれているヒデコ・フミコ・ミカ。
 降り止みそうに無い雨。お客さんは来るのか。たとえ来てくれたとしても…。
 どこかファーストライブの時を思わせるような展開です。
 しかもこのシーンで流れている劇伴のメロディー、3話の夜の神社の場面で流れたあの曲のアレンジです。
 「やろう!ファーストライブの時もそうだった」
 「あそこで諦めずにやってきたから今のμ’sがある」
 奮い立つメンバー達。
 そして屋上には雨にも関わらず沢山のお客さんが来てくれている。

■最高のライブ


 「大丈夫、いける、できる。いままでもそうやって頑張ってきた。できると思えば何だってやってこられた」と自らを奮い立たせる穂乃果…。

 そして新曲ライブを披露。
#11「最高のライブ」
 力強い曲です。映像の方も2D+3Dの真骨頂を見せつける非常に完成度の高いものに仕上がっています。まさに集大成。

 しかし、1曲目を歌い終わったところでついに穂乃果は倒れてしまいます。
 最高のライブにしたいという強い意志で歌いきった穂乃果でしたが…。
 「次の曲…」「せっかくここまで来たんだから…」うわごとのようにつぶやく穂乃果。ことりの悲痛な呼びかけ。いったいどうなってしまうのでしょうか…。
#11「最高のライブ」

 ランキングが19位になって出場が現実味を帯びたこと。出場できれば廃校阻止の決定打になること。しかし予断は許さない。自分たちにとって大切な屋上でやるライブ。μ’sの集大成にするためにもできる限りのことをやりたい。でも時間は無い。センターボーカルだから皆の倍はきつい。皆以上にがんばらないと。素敵なポスターもできた。入れ替わったランキング。喜びと責任と不安と焦り。いつもと少しだけ違う状況。僅かな齟齬や、ささやかなタイミングの悪さ…。
 少しずついろんな事が積み重なってテンションが異様にハイな状態で修正が効かなくなった穂乃果。猪突猛進でまっすぐな思考回路故に自身が無理をしているという自覚すら無かったのでしょう。周囲も「いつもこうして」「いつもの穂乃果」という意識が強くて上手く気付いてあげられなかった。
 何より、海未ちゃんは穂乃果の押しには弱く、かつ、ことりの様子が気がかり。ブレーキ役・ハンドリング役のことりは悩み事に上の空でいつもの様に気配りができなかった。これまで積み重ねてきた3人の関係性などがこういうところできっちり活きてくるあたりが見事でもあり、同時に恨めしくもあります。
 だたひたすら頑張ってきた(頑張ればいいと思ってきた)穂乃果にとっての試練というか、ただ頑張ればいいものでは無いということもある。いつかはこういう厳しいところに直面するだろうなぁとは覚悟していましたが…。クライマックスに来て順風満帆かに見えたところへ訪れる大きな試練。

 次回「ともだち」。優しく温かな解決が待っていると期待したいですね。


■もうひとつの“ファーストライブ”
 今回はいつものようでいつもと違うという回でしたが、そのうえで、11話は1話との対比に始まり、もうひとつの第3話「ファーストライブ」ともいえる内容だったと思います。
 新曲をやろうと言い出す場面で流れていた劇伴は3話のBパート冒頭と同じ曲ですし、雨の中のライブという逆境、あの時と同じようにμ’sを支援してくれるヒデコ・フミコ・ミカの3人。更衣室、カーテン、鏡(ただし穂乃果独り)。ライブ直前の雰囲気や構成、同じく3話のライブ直前を思わせる劇伴の雰囲気。「やろう!ファーストライブの時もそうだった」という台詞にもあるように、もう一度あのファーストライブに挑むかの様な回だった気がしますね。9話でも3話振り返り要素を盛り込んだうえでのこの11話。ホント、見事なシリーズ構成です。


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■蛇足な余談
 「ラブライブ!」というトーナメントに出場することが新たな目標として掲げられているので勘違いしてしまい易いのですが、「ラブライブ!」はA-RISEなり何なりをライバル的存在、打ち破るべき存在と見なして勝って優勝することがドラマとしての到達点ではないんですよね。いや、もちろん出るからには上を狙いたいでしょう。でも、上を狙う、出場するために頑張る動機はそこではない。そのへんをどう描き、どうまとめるのか。
 何より、「ラブライブ!」という作品の芯にあるのは「夢を叶える物語」というテーマです。私たちの夢を叶えたいという願いが、この物語を紡いでいるのです。


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