アニメ「放課後のプレアデス」がなんか凄い

　自動車メーカーのスバルと、アニメ制作会社ガイナックスの異色のコラボとして以前から話題になっていた短編アニメ、「放課後のプレアデス」が遂に配信開始されました。

　色彩豊かでキラキラと美しい映像に、可愛らしいキャラクター達が生き生きと動き、素朴な音楽がそっと場面を彩る。そんなアニメ。
　コラボと言いつつ、スバルの自動車が出てくるわけではないというのが意外というか何というか…。でも、扉の鍵が自動車のイグニッションキーだったり、魔法の箒？杖？（※設定によると「シャフト」という名称らしい）のSEが車のエンジン音だったりという遊び心的な要素が楽しい。

　直接的な販促アニメではないとはいえ、映像もとても綺麗だしカワイイし雰囲気もいいし、なんだか凄いワクワク感がある。
　「従来の自動車販売プロモーションではメッセージを届けることが難しくなってきている、複雑にセグメント化された現代の消費者層に対して、スバルとガイナックスが『アニメーションづくり』に取り組むという、いままでにはないアプローチによって、スバルの認知促進に結びつけることを目的としている」(スバル)…という狙いは、これだけ話題になれば功を奏したと言えるのではないでしょうか。
　少なくとも、このコラボがきっかけでスバルに興味や関心を持ったアニメファンは少なからず居ると思います。“プ○ウス×ア○ム”などよりもアニメファン的には好感触だし。

　それにしてもやはり、5～6分の短編が４本、正味20分弱というのがもったいない（１本5～6分というのは、これはこれでアリだなとは思いますけど…）。
　公式サイトでイメージボードなどが公開されていますけど、そんなイメージボードやコンセプトアートを実際に映像にして、こんなシーンやビジュアルを描きたい、こんな感じのアニメを作りたい、というプレゼン的な…パイロットフィルム的な…というか、そんな感じ。いろいろとお話を膨らませられそうだし、もし、１クールくらいのシリーズだったら毎回楽しみに観るし、映画だったら確実に２回以上映画館に足を運ぶレベル。
　今回の様な、コラボ企画でPV的な短編をネットで無料配信、というモデルもなかなか興味深くはありますが、これだけ魅力的で面白そうなモノを見せられたら、もっといろんなエピソードが観たい、続きが観たいと欲が出てきますね。
　短い作品ながらもポイントを押さえた作劇、絶妙な緩急のバランス、魅力的に描かれたキャラクター、続きを見たいと思わせるだけの訴求力を持っているというのは凄い。
　いやホント、シリーズ化とか映画化とかしないかなぁ…。



■作品公式サイト：http://sbr-gx.jp/
スタイリッシュでシンプルなデザインのサイトにクリック音が静かに響く独特の静寂感が素敵。

■YouTube公式チャンネル：http://www.youtube.com/sbrxgx
公式チャンネルで全話無料（720pのHD画質でも再生可能）で視聴できるんですけど、Blu-ray出たら投資の気持ちも込めて買っちゃうかも。

■追記（2015）：2015年4月15日、遂にBlu-rayで発売になるそうです！長かった……。
「放課後のプレアデス Blu-ray YouTube版」<初回生産限定版>（Amazon）


ニュース記事とか。
■若者のクルマ離れ阻止なるか？エヴァのガイナックスと組んだスバル“こだわり”の美少女アニメ（DIAMOND online）
■エヴァのガイナックスはなぜスバルと組んだ？美少女アニメ「放課後のプレアデス」誕生秘話（下）（DIAMOND online）
■「車」と「アニメ」、異業種コラボでも根底にあるものは同じ？　『放課後のプレアデス』記者会見が開催（CloseUp NetTube）

そうそう、観ていて「魔法使いTai!」思い出した。魔法少女アニメの名作です。

タグ：アニメ感想 放課後のプレアデス